サラの正体
またもや久々です・・・。
ようやく書きたい部分に到達しました。。。
「・・・うっそだろ」
リキューラは低く呻く。
神族の神官達に傅かれているサントゥーラを見ていて、今更ながら気付いてしまったのだ。―――神族の神殿が何をあがめているのか。
「“神族は創製神と直接交信が可能”っていうのは知ってるわよね、リキュ」
「・・・あ、ああ」
呆然としたまま頷くリキューラに、サントゥーラは苦笑した。
「しっかり、リキュ」
「ま、待って・・・サラって、何者・・・ってか、サラより上の存在の俺の母親って・・・!!」
すっかり頭を抱えてしまったリキューラにサントゥーラは苦笑する。
「大丈夫だよ、怖くないから。すぐに思い出すよ」
サントゥーラの視点で言わせてもらえれば、神官達はリキューラにも傅いているのだ。その容姿は“あの人”と同じモノだから、見る人が見ればすぐにわかる。
最もわかりやすい“自分の子どもであるという証”なのだ。
「い、いや・・・そういうことを聞きたいんじゃなくて・・・」
「だーいじょうぶ!任せてってば!」
「いやいやいや!任せてって、どう任せるんだよ!!」
「えー、ほら、転移の間から転移すれば、もう目的地だしぃ!」
「目的地って、“約束の地”だよな!!確実にそうだよな!!つか、サラって創製神の一族かよ!!!」
リキューラのそのツッコミにサントゥーラは満足気に笑う。
リキューラは“約束の地”の名前を無意識に口にした。“人間はもちろん、神族も知らない”はずなのに、彼は知っている。
「そーよ。私は創製神の3番目の子ども。創造主のサントゥーラ。既に1つの世界を創造しているわ。あ、でも私が創られたのはリキュとほぼ同時期だからね!」
「あ、う、うん・・・」
なぜか必死に言うサントゥーラに、リキューラは気圧されながらも頷く。
別に歳を気にする必要はないと思ったが、そんなことを言えばサントゥーラの怒りを買うということは必至だっため、リキューラは口を閉ざした。




