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CANAAN ~創造主たちの約束の地~  作者: 冬華白輝
滅びる世界の章
37/49

プロローグ・世界の名前と新たな舞台の開幕

この後からしばらくカナン達の出番はありません。。。


一人称ではなく、三人称で進みます。

あれから数日が経った。


創製神クマリにより完全に消滅された者以外は再生された。しかし、カナンの左目の(きず)については本人の希望により残されることになった。





「どうしてソレ、残したのよ」


「戒めと・・・思い出、かな?」


裁きを受けて謹慎中のジュノーに会いに行った際にそう問われ、カナンは苦笑いをうかべてそう答えた。


新世界での出来事はカナンにとって忘れられないものとなった。左目の創はその象徴ともいえる。だからこそ、今後のために残すことに決めた。


とはいえ、精神体の部分は回復しているのだから、ただ見た目の問題であるため、ジュノーは深く追求するのを止めた。


「ふぅん、まぁいいわ。・・・ところで、世界の名前は決まったの?」


「ああ、うん。母さんには報告したよ」


「なんて名前?」


「【オールジア】・・・カッコいいだろ?」


「・・・そうね、カッコいいわ」


「これであの世界は僕の手から離れた。・・・また新たな世界を生み出さなきゃならないし、姉さんの謹慎がとかれたらバリバリ働いて貰うからね?」


「・・・うっ、わかってるわよぅ」


思わず呻いたジュノーに、カナンはクツクツと笑う。


「あらあら、楽しそうね」


そこにやってきたのは、創製神クマリ。


「母さん」


「お母様」


不思議そうに己を見つめる子ども達に慈愛の眼差しを向け、クマリは口を開く。


「カナン、ジュノー・・・以前、お願いした件なのだけれど」


「ああ、“イオ”の件?」


「ええ・・・私が作った世界の中で“イオ”は最も古い世界。亀裂があちこちにあって、もう、世界としての姿を留めていられない」


悲しげに告げるクマリに、ジュノーは溜息をもらす。


「じゃあ崩壊の前に、新しい世界へと機能を移動させないとマズイわね」


「・・・だからね、その役目を担う子を送りだしたいのよ」


クマリの言葉に、ジュノーとカナンは揃って首を傾げる。


「それって・・・」


「どういうコト?お母様」


「あのね、ジュノー・・・あなたも子どもを創ってみない?」


「えっ、でも・・・私は・・・」


「カナンに手伝ってもらえば大丈夫よ。カナン、創り方はわかるわね?」


「そりゃ、3人も創ったからね」


頷くカナンに、クマリは満足げに微笑む。


「なら、大丈夫ね。・・・“イオ”に引導を渡す役目を与えた子・・・やり方はあなた達に任せるわ」


「・・・姉さん、大丈夫?」


「ええ・・・平気よ」


ジュノーが頷くのを確認したカナンは、クマリに向き直る。


「じゃあ“イオ”に関してはこれから僕達に預けてもらう。移動する世界は?」


「それも、あなた達に任せる」


「・・・わかった。では新しい世界の創造の許可を」


「自由にやって良いわ」


「・・・お母様?」


完全に放任状態のクマリに首を傾げるジュノーを横目に、カナンはその意図をわずかに察して了承し、頷いた。


「(創製神の代替わり、か)・・・仰せの通りに」






そして、新たな舞台が幕を開ける。


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