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誰かがそのときの様子を見てたんだろう。

学校の一部の女子の間で、わたしが援交してるとの噂が起こっていた。

淫乱女子高生のレッテルを貼られ、

またその書き込みがブログに溢れた。


他にも何人もしてるはずなのにね。

わたしは学校の意味を捨てた。不登校決定。


すると勝手なことしてた親がふたり団結して、

いや周りを気にしたからだろうな・・・

学校にいかせようと病院に連れていき、

カウンセリングをさせはじめた。


おっとりとした先生で、何を言っても笑顔で頷いてくれるんだ。

真剣な顔でわたしが悩みをちゃんと言うと笑顔でうんうんって。

でも頷くだけ。


そして最後には

「学校は行かないときっといつか後悔すると思うよ、うんうん…」

暗に行けと示すんだよね。

学校でも病院でも先生ってひとは結局、仕事のための体裁ばかり。

何でも話してみなさいって…


話してるでしょ、わかってくれないなら頷かないで否定して欲しい。


やっぱりここにも居場所なんてないんだ。

わかってた。けど寂しい…から振り出しに戻るんだ。

たくさんの知らない男性と会ったよ。

みんなわたしを好きと言ってくれる。

だけど心に響かないから、すぐに新しい人を求めてしまう。


彼がわたしを3年見続けて言った好きって台詞を、

みんなすぐに口に出した。


「きみ、可愛いね。大好きだよ」


でも、わたしでなくこの身体が好きなだけ。

身体を見極めるのに三年いらないもんね。

わたしの体が汚れていく。

ぬいぐるみに汚されていく。

自己嫌悪で体に傷をつけていく。

もう半袖なんてしばらく着れない身体。


でも、今はブログだけがわたしの居場所。


出会った男性とのことを書き込みする。

するとまた新たな男性から書き込み。

この繰り返し。わかっているんだよ。

でもやめたらわたしの居場所は消えてしまう。


ある日、ブログを見ると新たな書き込みがあった。



タイトル『山姥より』


これが山姥との初めての出会い。


こんなブログやめておしまい。

読んでるだけで腹が煮えくりかえるんだよ。

お前みたいな女、わたしが食べてやろうか。


また誰かの、嫌がらせ。ほんとに死にたい。

初めてそう思った。


ブログに書き込みした。


『わたしもう死にたいです』


すると一緒に死のうか、ってメールがあったんだ。


ブログってすぐに仲間が見つかるんだね。


待ち合わせ場所には車が止まってて

運転席にはスーツ姿の中年男性がいた。


わたしは助手席に座り、

「なんで死にたいんですか?」


聞いてみたけど、男性は答えない。


男性は無言のまま、車だけが進む。


車ってことは練炭かな、と後部を見るが見当たらない。

あったのはロープだけ。

えっ、首吊り?



車は山奥に…止まる。


男性が初めて口を開いた。


「ねえ、目を閉じてみて」


わたしが目を閉じたとたん、体にロープが巻き付いた。


「ねえ、死ぬんだから何されてもいいよね」


目を開けた先にあったのはいつもの男たちと同じ目だった。

失望に抵抗も声もなかった。

そして誰もいない場所でわたしは襲われた。

嘘つき。


わたしの価値は体だけ。

ならこの今考えてるわたし、心ってやつには価値はないんだ。

実はわたしがぬいぐるみだったってわけか。



そんだけなんだ。


じゃぬいぐるみになるよ。

動かない止まったままのぬいぐるみに。



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