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待ち合わせ場所に、澪はもう待っていた。
わたしたちを見つけた瞬間、一瞬、驚いた様子だった。
けど、二人が近づくと、
「珍しい組み合わせだねー」
とだけ、言って微笑んで応えてくれた。
二人に接点があったのか、わたしにはわからないけど、
「ねえ、彼女も参加してもいいかな?」
との言葉に、澪はあっさり
「多いほうが、楽しいしねー」
と受け入れた。
もしかして、賢い澪にはすぐにわかったのかもしれない。
わたしが気づいた、彼女の変化ってやつに・・・・
「じゃ、さっそく買い出しにいこっかー」
わたしたちは、今晩のための買い物に向かった。
澪もかわいい感じだし、ふたりとも目立つので男の視線が伝わる。
そのたびに、わたしは苦痛と劣等感を感じてしまう。
でも、どうせわたしなんて見えていないんだろうし・・・
そう思うと少し楽な気分になった。
澪が言った。
「じゃ、ちせにはわたしから説明しておくから」
れなが戸惑った感じで言う。
「あ、もう一人くるんだ、あたしがいて大丈夫?」
「ぜんぜん、多いほうが盛り上がるよー、恋バナはね」
澪が笑って答える。
わたしは今日も聞き役決定だな。
澪は県外の大学に進路が決まった。
だから、澪の家に行くことも、もうしばらくないんだ。
そんなことを思いながら、大量の買い物袋を、
三人で持ちながら、わたしたちは澪の家に向かった。
・・・今日は誰もいないから
ということだったが、澪の家には普通に家族がいた。
「ねえ、今日は出かけるんじゃなかったの!」
澪が怒り気味にしゃべる。
「お父さんの都合が悪くなったみたいで・・・」
澪のお母さんがすまなさそうに言う。
「もう、今日しかないんだから、いっつもあの人そうなんだから…嫌!」
澪の怒りは収まらない。
といって、わたしのうちは狭いアパートだしな。
そのとき・・・
「じゃ、うちにくればいいじゃん」
とれなが軽く言う。
わたしは驚きながら確認。
「え、そんな突然、いいの??」
「ぜーんぜん、いいよ。あたし、ひとり暮らしだからさ」
さすがは、お嬢様!
「ここから少しあるけど、タクシーならすぐだからね」
言うことまで、お嬢様だ。
わたしたちは早速、タクシーでれなの家に向かった。
タクシーが止まった先にあったのは
お屋敷のように立派な家だった。
えっ?
ここに、ひとり??
この子、何者??
そう聞こうとする前に、
「だれもいないからどうぞ、遠慮なく」
と、わたしたちは彼女に手招きされたのだった。
ここで、わたしたちの卒業して最初で最後のお泊まり会が始まるんだ。
なんか、そう思うとわくわくしてきた。
最高の思い出を、みんなで作るんだもんね♪




