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デートの定番、ランチしてカラオケ行って
その次に、彼が言ったのは、
「記念に、プリクラとろうか?」
え?
顔ないのに、意味ないし。
と思いつつ、がんばって笑顔を作って頷いた。
プリ機が動く。
カシャッ。
画像が目の前に映し出される。
ん????
映ったあたしの隣にカレがいる。
しかも、ちゃんと顔ありだし。
そう、これがわたしの求めていたもの!
あたしは、笑顔でプリに顔を向ける。
カレの笑顔が横にある。
うん、理想的なカップルだよ、この感じ♪
って、ことは・・・
これ、あたしの目がおかしいってこと?
別れ際、カレの顔が近づいてきた。
いや、正確には首が、だけど・・・
もしかして、いきなりキス?
学校で一番かっこいいカレとの理想的な流れ。
だけど、あたしはつい下を向いてしまった。
だって、顔ないし、どこが目か鼻か口か
わからないんだよ?
「あ、ごめんね。
れなが魅力的に見えたからつい・・・」
カレはあわてて、言い訳する。
あたしは、ごめんなさい。
と謝ると、走るようにその場をさった。
あたしは混乱していた。
なんで逃げたの?
カレの顔はあるのよ?
見えないのは、あたしのせい。
でも、あのときなんだか
彼氏から優しさじゃない、やらしいオーラが
出てた感じがしたんだよね。
魅力的って言葉。
それはあたしの顔じゃなくて中身でもなくて
身体だったのかよ?
ま、中身はもともと自慢できないけどさ。
でも、顔見えないのにキスしてもね・・・
あ、でも、キスのときって目を閉じるし
結局、一緒じゃん。
なんて考えながら帰っていると
ひとりの男が目に入った。
見た目はぜんぜん、中の下くらい。
普段は気づきもしないはず。
男は何かを探してる。
周りの人間は無関心に通り過ぎていくだけ。
いつも、あたしもそのひとりのはずなのに。
何かを必死に探してる姿が気になった?
そんなわけない。
あたしそんなボランティア精神ゼロだし。
あたしがその男に気づいたわけ、
・
・
・
その男には顔があったの。
そりゃ、これだけ顔なしロボット
ばっか見たんだから目立って当然。
もしかして、あなた様もお仲間かしら?
だったら、いろいろ聞いてみたい。
恐る恐る、声をかけてみた。
「あのー、えっと・・・ねえねえ?」
だけど、男は何かを探すのに
必死でまったく聞こえていない。
こんな可愛い子が声かけてるのに無視かよ。
普通、あたしが声かけたらみんなすぐに
笑顔で、どうしたの?だよ!
悔しいーーーーー。
って腹立ったけど、仕方ないから
そのまま家に向かった。




