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魔王の残したその軌跡  作者: 椎谷
第一章 『初めての異世界』
15/17

今後と今後

「起きてくれ」


「ん、ああ。寝ちゃってたか」


 寝るつもりはなかったんだが、机に伏している間にいつの間にか寝てしまっていたらしい。

 緊張の糸が解けたせいかもしれない。


「陛下が詳しい状況を聞かせてもらいたいらしい。まあ、君と話したいのだろう」


「アンリまだ起きてんの?王様は忙しいなー。一体いつ寝てるんだ……まあ、わかった」


 もう寝てるもんだとばっかり思ってたから、話は明日しようかなと思ってたんだけど、まあ起きてるならいいか。


「忙しい身だ。早く行くといい」


 今どこにいるんだ?執務室にいるのか?とりあえず執務室に行ってみるか。

 広間から移動して執務室前に移動する。


 一体いつこの衛兵は休んでるんだろう。二交代とかで勤務してるのかな。わからん。


「お疲れ様です。アンリ。入るぞ」


「やあ。お疲れ様。予想はできていたけど災難だったね。無事乗り切れたみたいで良かったよ」


「いやー、マリーさんが国一の早さっての信じてよかったわ。マリーさんが遅かったら死んでたな。はは」


「笑い事じゃないぞ。君に死なれては困る」


「すまんすまん。俺も死にたいわけじゃないからな。周りのことはちゃんと信じてるよ。いやしかしそんなに数がいなくてよかった。それにしてもシルビアちょっと強すぎないか?なんか結界ごと暗部叩き切ってたぞ」


「ふむ。それでも騎士団長のほうが強いのだがな。なあクレイヴァン卿」


「経験の差ですな。まだ彼女は若いですから」


 シルビア以上の強さ……ちょっと想像できないな。この人が剣を振ったら斬撃が飛ぶとか暗部が消し飛ぶとかするのかな。


「さて、改めて詳細を聞こうか」


「って言ってもそんな詳しく話すような事ないぞ。襲撃してきた暗部は三人で、三人ともシルビアが撃退した。装備品を漁ってみたけど通信用の水晶?は戦闘の影響で割れちゃってたから裏でつながってるやつとも連絡取れないし。いっそ、正面から暗部が国に入ってきたけどどういうことだって、聖国に講義入れるくらいしかできないんじゃないのか?」


「うん。まあその線で進めようかなとは思っている。ちょうどいいことにマリー司祭がいるから聖国との連絡も取りやすい。実際、暗部が差し向けられたのは大問題だ。何を要求しようか考えているよ」


 なんか、アンリ悪い顔してるな。聖国に何要求する気だ?こっちの常識に詳しくないからなんとも言えないけど、きっと大問題なんだろうな。まあそのための隠密行動の暗部なんだろうけど。


「けどあれだな。裏で誰が糸引いてるのかわからなかったのはちょっと痛いな。できるなら裏で糸引いてるやつまで引っ張り出しておきたかった。まあ欲を出しても仕方ないな。暗部を退けられただけ良かったとしよう」


「そういえば解読の話はどうなったのかな?」


「ああ、上に確認してみるって。まあ解読っていうかこっち側は内容知ってるから暴露というか音読というか、なんとも言えないな」


「私としては早いところ聖国にも内容を把握してもらって、腹に抱えたものをなくしたい気持ちが強いけどね」


「それはこの場にいるみんなが思ってることだと思うぞ」


「騎士団長だったことが悔やまれますな」


「はは、諦めてくれ。さて、とりあえず続きは明日かな?マリー司祭から返答がないとこちらは動きようがないからね。解散しようか」


「わかった。じゃあまた明日な」


 そう声をかけ執務室をあとにする。

 解散しようかなんて言ってたけど、事後処理とか色々やることあるんだろうな。


「もうこの時間じゃ干草亭もやってないだろうし、大人しく家に戻るとするか」


 帰り際に騎士団の詰め所に寄ってみたが、バタバタしてるみたいだし邪魔するのも悪いからまっすぐに城をあとにした。

 戦闘があったのに街は静かだな。騒ぎになっててもおかしくないと思うんだけど。いくらなんでもあんなことが日常茶飯事ってことはないだろ。

 まあ、とっとと帰るか。


 -------------------


「ただいま」


「おかえり。早かったのだな。てっきりもう少し遅くなるのかと思って先に帰ってしまったぞ」


「アンリが気を利かせてくれて今日は早く終わったよ。まあまた明日今後のことも含めて話になるだろうけどね」


「私としてはいいのだが、思いの外どっぷりとこの国に浸かっていないか?」


 ん?たしかに。まあ破格の賃金貰える上に、内容は相談みたいなもんだからなぁ……

 いや、でも今後話していく内容はちょっとずつディープになっているのか?分からん。

 まあ、悪いようにはされないだろうから今のとこはいっか。


「うん。まあ問題ないでしょ。それより、今日は色々あったから先に寝るよ。おやすみ」


「ああ、おやすみ」


 うーん、やっぱりこの世界は死が思ったよりも身近にあるな。まあ分かってたことだけど、今日の一件で思い知った。でもなぁ、この世界の人間に比べたら魔力を扱えないから肉体も貧弱だし、魔法も使えないから自衛の手段もないし……鎖帷子……あっても一緒か。

 いっそ銃でも作ってみるか?いやー、仮に国に製造方法が渡ったら一大事だな。そもそも銃が通用するのかも分からんな。まあ検討しておくか。


「はぁー治安の良い国で良かった……治安いいよな?」

 

 今日の襲撃の件がなければ、この国にいる限りは安全か。基本的に行く場所は城か干草亭、あとは家だからあんまり考えなくてもいいか?人死があったからちょっと過敏になりすぎてるな……


「あんま考えても仕方ない。寝るか」


 日照石に布を被せベッドに潜る。やっぱり疲れてたのか意識がなくなるのは早かった。

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