3.「鬼」
「クーーーーーーっ、、何者だテメーはっ!!!」
ある女が気勢とうとうに立っている。
その勢いに飲まれそうだ。
「あの恭弥先輩が一撃で飛ばされた、、ふむ、、あの女・・ただのものじゃなさそうだな、、」
滝沢はいきなり現れた女を分析し始めた。
「新たなバケモノのお出ましか。」
「誰がバケモノなんだコラーーー」
パシッ
「クエェーーーー」
ゴロゴロゴロゴロ
滝沢はそのバケモノみたいな女にけられて無様に転がってしまったっ。
「イテーー」
滝沢は早めに上体を起こした。
(うわ超恥ずかしい!!!!この女ーーーーー!!!)
拳を強く握って立ち上がる。
「何するんだテメーは!!しにてーー、、はっ、、ひぃーーーっーー」
滝沢は瞬間、息を凝らししまったのだ。
滝沢の前に立って目をむいてにらみつけるいるのは鬼だ。
正真正銘最強の鬼だったのだ。
「申し訳ございません!!!!!一生ついていきます。ですからご許しを~~~~!!!」
滝沢はこの鬼の足下にひざまずき、とうとうひれ伏してお辞儀をして鬼の許しを求めている。
「だからうちのはやっちに何しやがたと言ってんだろうがー」
「はい?うちのはやっち??」
「今何時だと思うんだよ。夕食できなかったんだな、、、その原因はこいつらかー!!」
「ひぃーーーっか、かあ、、」
隼人はあの女の言葉で驚いているのだ。
「ッ、テメー何者だ!!!」
「うちの隼人にテー出すなんて、覚悟できているな!!!」
「母さん、止めてよ。」
「ん?」
「この二人今日から家で下宿するんだからー]
「何っ???あら~そーだったの~~」
(いきなりイメチェンかよ!!)
滝沢は再び恐ろしい女だと思ったのだ。
「あんた可愛いじゃ~んでお名前は?」
「ッ、、、」
(この女なんだ・・)
「あ、母さん。そっちは恭弥で・・」
「恭弥~??いいお名前だね~」
殴られて滝沢が服についているほこりをぽんぽん払いながら
立ち上がってこっちに向かってくる。顔がはれて鼻血までながしている。
「あ、僕は滝沢と申します。」
(なんだ、、あいつの母親か、助かったなぁーーーー)
隼人と母は滝沢なんか無視して恭弥に声をかける。
「ねえ、恭弥君ーー」
恭弥は隼人の母に腕を組まれた。
「うわっ、、何してんだてめー」
「ねえねえ、うちのハヤっちのお友達?」
「ッ、、」
「先のはごめんねーー」
おっぱいでもみもみしてるんだ。
(うわぁぁっ!!当たってる当たってるんだよ。)
恭弥は慌ててもぞもぞしてるんだ。
(あれ?先輩の顔、、真っ赤になった、、何であかくなる?何でだよ~
素直になちゃったーーこんなの初めて見たけどーーこれなんーすか先輩!!!)
「あ、隼人!私は用があって先に行くよ。」
「うん、、」
「今回は長いかもね、、」
「、、いつ来るの?」
「知らない。」
「なあ、そっちのチビとイケメンヤンキー!」
「はい!」「なにッ??」
ギロリ
「おい、そっちのチビ文句あんのか?」
「いえいえ、、とんでもないことを、、」
「じゃあ、うちの隼人よろしくね!」
(なんだ。本当は優しい女だったじゃんー!)
隼人の母は恭弥たちにすれ違う。食いしばって横目にちらりと
見つめながら小さく呟いた。
「隼人になんかあったらぶっ殺す!!」
「は、はいッ!!」
「はい!!!」
「よし!じゃねーーー」
笑いながらのんきに言って立ち去った。
(やはり、、あれは鬼だ。それも地球最強の鬼、、)