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140字小説詰め合わせ

作者: ほみち

『冬空』

遠くでコンコン車の音がして、私は故郷の冬空を思う。雪の降らないこの町で、私はどうしても雪が見たくなった。そんなときは、スノードームを揺すってみる。水族館で買ったスノードームのイルカに、安っぽいラメが降り注ぐ。ああ、あの町をスノードームに閉じ込められたらどんなにいいか。


『屈辱』

鉄壁のヨリコ「あらゆるものを弾きとばす最強の盾をうっかり倒しちゃった。拾おうにも私が弾き飛ばされちゃって拾えないし、困ったわ」矛使いテツオ「俺の最強の矛に任せておけ」スッ、グイッ。テツオ「ほらよ」ヨリコ「そんな!私の最強の盾が!梃子の原理で持ち上がるなんて!」


『私生活』

ミーコはたまに不思議なことを言う。「私、一体どこの誰なんだろうね?」嫌な予感がした。「ミーコはミーコでしょ」面倒なことに巻き込まれたくなくて、私は適当に答えた。「それじゃあ私達、一体どこの誰なんだろうね?」ほーら、やっぱり面倒なことに巻き込まれた。


『ルームシェア』

心霊物件にて。「ほら、陽当たりが最高なんですよ」ベタな三角の布を額に着けた男が、フワフワとベランダに出る。確かに悪くないなと俺は思う。「ね?本当にいい部屋でしょう?私なんか、死んでからも住んでますけど、本当におすすめですよ!」確かに説得力がすごいのは認めるけど、俺ももう入居者なんだよ。


『ドアチャイムで喜怒哀楽』

ドアチャイム 鳴った鳴ったと 開けるドア

おかえりなさいが 言える幸せ

ドアチャイム 鳴った鳴ったと 開けるドア

ピンポンダッシュの 苦々しさよ

ドアチャイム 鳴った鳴ったと 開けるドア

鳴ったチャイムは お隣さんの

ドアチャイム 鳴った鳴ったと 開けるドア

セールス撃退 ストレス発散

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― 新着の感想 ―
[良い点] さくさく読ませていただきました。 ショートショートの詰め合わせ、読むのが楽しいです。 [一言] お菓子の詰め合わせみたいで、美味しいです。 サクッと読めて軽く味わえて気分転換になりました。…
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