第1章 2
第1章
2
隕石孔空中突破
これは空を飛ぶ技だ。隕石孔撃破と呼ばれる、時的空間を手の内に集め、その圧力で攻撃することで、攻撃された側に隕石ほどの力が加え、クレーターのようなものができるという技を、下に打ち付けることによってその反作用で飛べる技だ。安保理副会長である俺は世界平和のために世界を奔走しなくてはならないため、このような空を飛ぶ技も必然的に必要になってくるのである。ちなみに、俺の相棒、SPらも空を飛べる。
『残撃橋!!』
相棒サクマの能力は切った残撃をその場に残したり動かしたり、自由に操れるものだ。大量の残撃を残すことによって端を作ってそこを駆け抜ける、それが残撃橋である。
『究極放電』
SPライナ、ラスカ、シアナ、ネシーの能力は順に、静電気、電磁、雷、交流電気をそれぞれ操る。飛ぶ原理としては電気電子を大気に打ち付け、結びつけて大気にぶら下がるようにして進んでいく。
それぞれの技、それぞれの方法で、俺たちは大西洋を渡っている。向かうはシリア。戦争まであと3時間。
※※※
夕暮れの空。ハチがシューシュー鳴り響き、鮫がボンボン跳び跳ね、モグラがポンポンしている。ここは生物の国シリア。ただいま、ここも侵攻に対する緊急事態を探知した。
『国際連盟のヨーク隊と中の強の国イラク・アフガニスタン同盟軍が攻めてくるだと!?これは手に終えん。』
シリア全軍全土統帥長最高司祭リャリャは肩をすくめ、己に諦めを聞かせ百八煩悩を認めるがことくそう言った。
『いえ、今回ばかりは私ら政府幹部軍も戦争に加勢します。形態はブラナリアレベルMAXです。』
政府総長ノノ=ムラの言葉にリャリャは目を見開けた。
『あれは先祖代々、使ってはならぬ形態だ。あれは制御できない代物だ。万が一のことがあれば、敵のみではなく、この国もいや地球ごと滅びてしまうかもしれない。』
リャリャは怒鳴りつけるような大声だった。それに対しても動じず、、、
『わかっております。世界最強生物と呼ばれるプラナリアレベルMAXくらいの力は。しかし、さすがにいつもの軍隊で手に負える敵ではありません。申し訳ございませんが、こればっかりは行わせていただきます。てかもう、他の幹部には装備させています。』
『どうなっても、知らないぞ。』
『ご心配なく。』
※※※
朝日上る。弱々しき太陽。これからシリア侵攻に向かう国イラク・アフガニスタン同盟である。時差的に戦いは夜になると考えられる。軍事準備をしていた。イラク首相、アフガニスタン首相がいた。
『なに!?国連のヨークがシリア鎮圧に向かった だと!?俺らの獲物を横取りするってんのか!おい、どうなってんだ!どうする』
『そう急ぐことはない。あの国がそう簡単に落ちるはずがない。群雄割拠の世界で中の国と呼ばれるだけある生物の国だ。だいたい、あそこのリャリャは世界有数の天才だ。シリアをなめるなよ。』
『お前こそ、国連のヨークをなめすぎだ。あいつは時を操れる。ザコ生物なんて一瞬で片付けるぞ。悪いが、このまま意見が一致しないのであれば、アフガニスタンだけ先に行かせてもらう。』
『ほう。同盟破棄もそろそろ考えていた。勝手にしろ』
世界に恐れられている時を止める国連安保理副長ヨーク。それはその強さから他に、こうとも呼ばれている。黒鳥
※※※
中の強の国イラク・アフガニスタン同盟軍のシリア侵攻、国連ヨークの出発はただいま、携帯端末の緊急事態によって世界に発せられた。この国ソ連の陸軍第三隊三六班班長リアもそれを受け取ったところであった。
『また、戦争だと。せっかくの長い平和時代も台無しだ。この国連のヨークが死者を出さずに鎮めてくれるといいが。難しいだろうな。くそ!俺にもっと力があれば…………』
(いつかいつかこの国の全軍統帥長になって戦争をなくしてやる!)
※※※
『うおーーー!』
大西洋渡り、シリアに行くための陸に降りるもう少し前まで国連軍(6人)は到着していた。
が、
ぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃ
水しぶきとともに、いつもヨークが各地で対処している鮫のような人間のようなものが現れた。その数500。
『ヨークの時を止めるのはごめんだ!俺たちでどうにかするぞ!』
サクマの合図とともに、サクマとSP4人と鮫もどきの戦闘が始まった。