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第1話「私達が魔法少女!?最強の魔法少女?ウィッチ☆プリンセス誕生」4

あちゃー…愛美ったら、しっかりしてるようで抜けているというか…ぼんやりしてドジなところがあるのよね。


転んだ拍子にお尻を打ったらしく、お尻を撫でている愛美に手を差し出す。


「愛美、大丈夫?」


「みっちゃん…、ごめんなさい。私お部屋を汚してしまいました…」


一瞬だけ差し出した私の手を見たけれど、悲しそうに目を伏せてシュンとうさぎみたいに小さくなってしまう愛美。


そんな愛美を元気付けるために私はにっこりと笑い掛ける。


「愛美ってばドジなんだからー。取り合えず私の服を貸すから着替えよ?その後に二人で雑巾掛けして綺麗にすればいいじゃない!」


「みっちゃん…。はい、ありがとうございます!次はちゃんと綺麗にお掃除しますっ」


「うんっ、頑張ろっ!」


差し出した私の手をぎゅっと握って立ち上がる。


元気になってくれたみたいで良かった。愛美はやっぱり笑顔が似合うもんね!


それから濡れた服を着替えるために私の部屋に向かって、服を脱ごうとした時どこかからかカサッって言う音がしたの。


「ねぇ、愛美…今何か音がしなかった…?」


「え?音…ですか?いいえ、私には何も…」


愛美は音に気が付かなかったみたい。う~ん、先のやさぐれうさぎの事といい、ちょっと色々と気にしすぎだよね…うん。

私は軽く頭を振って気のせいだと思う事にした。


「みっちゃん。みっちゃんの下着、凄く可愛いですね!」


私より先に服を脱いでパンツ一枚になった愛美が、私のパンツを見て目を輝かせていた。


「愛美のパンツの方が、沢山レースとかフリフリとかリボンが付いてて可愛いし羨ましいよ…」


愛美の可愛いくて豪華なパンツに比べて私のなんか近所の商店街のセールで買ったしましまパンツ…。


「私の下着はお母様が、わざわざ海外の有名な下着メーカーから取り寄せしてくれた物なんですよ。みっちゃんの下着はどこのブランドの物なんですか?」


ぶ、ぶ、ブランド!?うぅー、商店街のセール品なんて言えないよぅ…。


「あ、あの、えっと…ち、近くの商店街にあるの…」


「まぁ!商店街にそんなに可愛いブランドがあるんですね!また今度一緒に見に行きましょうね」


と、また天使のような笑顔を浮かべる愛美。うー、こんなに可愛い笑顔をされたら断れないじゃないー…。


「う、うん、また今度ねっ。あははは…」


こ、これ以上セール品のパンツを見せていられないよっ。


私は急に恥ずかしくなって、そそくさとパンツを脱ぐ。


すると今度はさらに多きな音が立って、目覚まし時計の横にぴちっと座っていた、やさぐれうさぎが床に落ちていたの。


「きゃあ!ど、どうして…」


風も吹いていないし、やさぐれうさぎはきちんと棚に座ってたし、落ちるなんておかしいよ…。


も、もしかしてこれって"ぽるたーがいすと"っていうやつ!?


私は怖くなって全裸のまま立ち尽くしてしまう。


愛美は特に驚いた様子もなく、パンツ一枚のまま、やさぐれうさぎに近付いて抱き上げたの。


「まぁ、みっちゃん!このぬいぐるみさん、凄いですね!手で顔を覆って、真っ赤な顔でぷるぷる震えてます。凄くリアルなぬいぐるみさんなんですね」


「え、え、なにそれ…」


やさぐれうさぎはふてくされた表情で、手で顔を覆ったり、真っ赤な顔なんてしてないよ…ね?


私はおそるおそるみっちゃんの肩越しから、みっちゃんが腕に抱いているやさぐれを覗いてみる。


すると半開きのやさぐれうさぎの目と、私の目がバッチリ合っちゃって…。


「……………」


「……………」


しばしの無言…そして、やさぐれうさぎのぬいぐるみはその口をゆっくり開いて…。


「お、お、お前らが急に脱ぎ出して裸になるからだろうがっ!!!」


………………………………。


「いやぁあぁああぁ!で、ででででたぁっ!おばけぇっ!」


突然喋り出したやさぐれうさぎに驚いてパニックになった私は全裸である事も忘れて慌てて、ベッドに潜り込んでお布団をぽっこり被る。


「まぁ、お喋りするなんて凄いです!」なんていう呑気な愛美の声が聞こえてきた。


な、何で愛美はそんなに冷静なのよう!お、おばけなのにっ!


「おい、待て誰がおばけだ!大体急に裸になるお前らが悪いんだろうが!」


ひぃぃーん、まだ何か喋ってるっ!



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