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異世界だぜっ!


「ん……。

なんか、転移(てれぽーと)ってやつが1日に2回も……」


ポチポチポチポチ


翔が携帯を操作する音が、暗い洞窟の中で反響する。


「乗り物酔いっぽいなう、と。

なんでこうも気持ち悪くなるかなぁ。

あれか、欠陥品もとい欠陥魔法ってか。

魔法とか作れたら酔わない転移(てれぽーと)でも作るか……無理だろうけどな」


ツイ○ターで呟いた翔。


「で……どうしてこうなった。


翔を取り囲んでいるのは、狼と熊と鮫を足して3で割ったような生物。


※どんな生物?※


2メートルを超えるであろう巨体が、15は確認できる。


グルルルル


火波(ふぁいやーうぇーぶ)


翔が呟く。


「……魔法とか使えないの?

QBと契約したんだしっ!」


翔が魔法を使おうとしたことが分かったのだろうか、巨体の1つが、どんよりと濁った色の爪を振り下ろしてくる。


翔はバックステップで回避。


今度は後ろからの横薙。


屈んで回避する。


斬撃の合間、巨体の1つがガッと口を開いた。


後ろに目がついているかのような揃った動きで、爪を振っていた巨体たちが引き下がる。


「お、」


翔が呟いたのと、巨体の口から炎の渦が発射されたのはほぼ同時だった。


「…………」


無言の翔。


恐ろしいまでの威力の炎が、不敵な笑みを浮かべる翔に向かって一直線。


バシッ


刹那、翔の目の前を黒い影が通り過ぎた。


グワッ?


疑問の声を発する巨体たち。


「「大丈夫ですか!?」」


翔が声のする方に目をやると、全身を白で包んでいる重装備の青年と、魔女っ子が駆けてくる。


「ああ、大丈夫だ。

それより、この化け物どもを……あれ、居なくなってる」


「化け物って……リグレットベアーのこと?

奴らは……そうだなぁ、狼と熊と鮫とメタルス○イムを足して4で割ったような感じだよ!」


白一色の少年の自信満々の説明に、はてなマークが浮かんでいる俺に気づいたのか、もう一人の方が


「まったく、タカシってば……。

リグレットベアーの特徴は、数の多さと逃げ足の速さだって、習ったばかりじゃない。

あ、コイツはタカシ、私はミカよ」


「タカシにミカか。

俺は翔、杉浦翔だ」


「……スギウラ・カケル?

なんで貴族様がこんなところに?」


何故か俺のことを貴族だと勘違いしているミカ。


「俺は別に貴族じゃないぞ」


「そんな見え見えの嘘をつくなんて、タカシ以上にバカね。

苗字を自分で名乗ったのに、貴族じゃないなんて嘘は通用しないわよ」


「だから、――――」


30分、俺の説明をミカが納得するのにかかった時間だ。


「ふーん、とりあえずは貴族じゃないのね?」


「もう何回も聞いてるよね、それ」


「アンタは黙ってなさい!」


「しょぼーん……」


洞窟の壁の近くに移動したタカシが、自分の口で言っていた。


……何故かはしらないが、仲良くなれそうな気がした。


「他の世界から転移(てれぽーと)なんて……」


ブツブツ呟いているミカはそっとしておいて、タカシに訪ねてみることにした。


「とりあえず、この世界の常識とかを教えてもらえるか?」


「ぬるぽ」


「ガッ」


暇そうにしていたタカシに反応してみる翔。


「君とは仲良くなれそうな気がするよ」


「俺もだよ、よろしくな!

……で、なんで2chネタが通じるんだ?

お前はこの世界の人間だろ?

あ、2chって異世界まで勢力を伸ばしてたりする感じ?」


「…………」


そっぽを向いて押し黙るタカシ。


「ちょっと、聞いてるの、タカシ!?」


言いながらタカシの背中を蹴るミカ。


さっきの呟きは、タカシに向けてのものだったようだ。


「も、もちろん聞いてたよ。

それより、翔がこの世界について教えてほしいみたいだからさ、説明してほしいかな……なんて」


「仕方がないわね、この世界の成り立ちから説明してあげるわ……この洞窟を出たら」


タカシとミカに焦りの表情が見える。


「……もしかして、迷ってる?」


ネットで鍛えた俺の勘にピンときたから、聞いてみた。


※ネットでどうやって勘を鍛えるんだろう……?※


「うるさいうるさいうるさい!

別に迷ってなんかないんだからねっ!」


「「俺(僕)、吉田さん派です」」


※ながたは重度のヘカコン(へカテーコンプレックス)です※


「で、迷ってどのくらいになるんだ?」


「はあ、かれこれ50年になります」


「「どこのお爺ちゃんだよ!」」


俺の右と、ミカのローキックが炸裂する。


「まったく……僕の受け身が下手だったら、死んでるところだよ」


華麗な受け身を見せたタカシ……はとりあえず放っておいて、と。


※受け身ってそんなに便利なものなんでしょうか?※


「地図とか持ってないのか?」


「べ、別に、途中で驚いてタカシに抱きついちゃった拍子に、川に落としてどっかやっちゃった訳じゃないんたからねっ!」


「ご丁寧にどうも。

とりあえず、カバン漁るぞ」


ガサゴソガサゴソ


「蝋燭が5本、薬草が4枚、違法ダウンロードしたリト○バスターズのデータが入ったUSB1つ、将棋の盤駒が1セット……こんなものか」


※後半明らかにリア友の持ち物(ぇ※


「ぼ、僕のリト○スーー!


「この世界にもパソコンってあるのか?

あるなら俺もリ○バスやりたいし」


「…………実は僕、生まれたときからこの世界にいたわけじゃないんだ」


「ちょっ、どういうこと!?」


「いきなりのカミングアウトktkr」


「ミカ、僕と初めて会ったときのこと、覚えてる?」


「も、もちろんよ。

確かあれは…………」

次は回想編みたいなのにする……予定です。

中途半端なところで終わってるのはそのせいです!(やっぱり責任転嫁)

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