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月の人形と、紡がれぬ履歴

作者:一一一
最新エピソード掲載日:2026/02/18
犯罪を犯すはずのない「人形」が、未来で罪に問われる。

統合管理AI《Adam》が犯罪を予兆として検知し、
世界は完璧な秩序のもとに保たれていた。
未来に罪を予見された者は「義務観測者」と呼ばれ、
刑罰ではなく、更生という義務を課される。

彼らを裁かず、導かず、
ただ“観る”ことのみを許された国家資格者――
それが『特別観測士』。

観測士候補・織原紡は、
最終試験として前代未聞の対象を命じられる。

犯罪予測リストに登録されたのは、
感情を持たず、自己を持たないよう設計されたはずの
三体の人造人間《AID》。

完璧なAIが導き出した、
欠陥のない人形たちの「罪」とは何か。

裁きは不要。救いも無意味。
それでも紡が彼女たちを“観測”し続けたとき、
記録に残らない「意志」が、月の下で産声を上げる。

――管理は理解ではない。観測は救いではない。
それでも彼女たちは、確かにその場所で選択した。
プロローグ
2026/02/18 08:32
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