戦闘力最底辺の白魔導士、実は寄生モンスターを倒す最有力候補だった件

白魔導士ゼオンは、強力な身体強化魔法、浄化魔法、回復魔法を使えるものの、自力で戦う術をまるで持ち合わせていなかった。
そのうえ、とある事件でパーティーメンバーを全滅させてしまってからは、彼とパーティーを組むものもいなくなり、その日の身銭を稼ぐのも一苦労していた。

一方、異世界から来た男子高校生、天府玲人(あまふ　れいと)は異世界転移時に強力な能力を手に入れ、魔王をも倒し、人々から注目を浴びていた。

魔王を倒し、世界が平和になったと思われたのも束の間、世界には人、動物、無機物に寄生する謎の寄生虫『ワーム』が出没するように。

人々は知らなかった。
ゼオンの持つ強力な浄化魔法こそ、その『ワーム』を滅する切り札となることを。