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「おじさんがパーカーを着るな」論争について

作者: 山田マイク


 とある若い女性脚本家の方が「おじさんがパーカーを着るな」などと発言をしたことがちょっとした話題になっていたようで。

 

 僕がこの発言を見たときの最初の印象は、「男をディスる若い女性」というのは定期的にネット上で担ぎ上げられるんだな、という感じでした。

 170センチ以下の男は人権がない。

 夏場の男性は臭いから気を付けなさい。

 デートで奢らない男は男じゃない。

 うろ覚えですが、こういう過激なことを言って世間を騒がせる若い女性というのが、度々話題になります。

 それに加えて今回のパーカー論争。

 まあ、普通に考えて「またか」と思いますよね。


 ただこれ。

 確かに発言してるのは全員若い女性なんですけど、それに食いついて騒ぎを大きくしてるのはメディアなので。

 別に若い女性ばかりが過激なことを言ってるわけでは決してないのに、メディアが定期的に若い女性を使って世間が騒ぐように仕向けてるだけなんですよね。


 つまり。

 比較的平和な話題を使って喧嘩させることで耳目を集める商売をするのは、メディアの常套手段なんだろうなって気はするんですけども。

 不愉快で怒ってるおじさんも、わざと不愉快なことを言っておじさんを怒らせてる人も。

 そこまで本気じゃないし、そこまで深刻でもない。

 メディアってのは、そういう話題を定期的に世間に投げかけてお金儲けをしてますね。

 特に今回の場合は煽ってる側も明らかにこの期に便乗して名を売ろうとしてるので、単なる炎上商法と化してるのは誰の目にも明らかです。

 

 ですので、まあ、今回の論争でマジレスするのはあんまり意味とか意義とかないんですけど。

 ちょっと面白い視点の方がいたのでご紹介。


 今回のこのおじさんのパーカー発言。

 ひろゆきさんや堀江さんが怒ってそれをメディアが取り上げて拡散されたわけですが。

 それへの反論として、脚本家の方は、「これはおじさんはパーカーを着るなという話ではなく、おじさんはTPOを弁えた服装をしなさいという意味だ」というような弁明をされてました。

 そして、「やはりジジイは早とちり」と煽りを加えてます。


 で。

 とある言論人の方がこれを受けて、次のように仰ってたんですね。


「この若い脚本家の言い分は、まさに頭の固いおじさんの言い分そのものだ」

 

 これはまあ、本当にそうだなと思って、面白かったんです。

 ちゃんとした服装をしろ。

 時と場合を弁えろ。

 これだから○○は駄目なんだ。

 この言い方、本当に偏見や先入観を根拠に多様性を認めないお爺ちゃんそのものですよね。

 いかにもお爺ちゃんが若い人たちに言いそうな説教です。


 で。

 考えてみたら、男やおっさんに怒ってるこういうインフルエンサーの人たちの言い分は、ほとんどが偏見や先入観、固定観念にまみれていて、まさに「ジジイの思考」なんですよね。

 男というのはこうあるべきだ。

 男なんだからこうしなさい。

 という大昔からあるマッチョイズム。

 昭和のお説教。

 滅茶苦茶古くさい考え方です。

 ジジイを批判してる自分が一番、老害と呼ばれる人の思考パターンになっている。

 若いのに既に、ジジイ化してるんですよね。


 結局、こういうことを言って一番損するのは、この炎上商法してる女性たちと同年代の若者なんですよね。

 こういう人たちが話題になってしまうと、「これだから若い女は」という、またぞろ新たな偏見を生んでしまう。

 だから、こういう話題で一番怒って良いのは、リテラシーがあって聡明な若者なんだろうなと思います。


 何にしても。

 こういうどんなに喧嘩しても最後にはどうでもよくなる話題ってのは。

 定期的にメディアが取り上げてしまうんだろうなと思います。


 まあ、誰かは不愉快にはなるし、誰かが傷付くし、なんの生産性もないし、そもそもくだらないマッチポンプなんですけども。

 比較的平和にじゃれあうってのは、ガス抜きとしては悪くないのかもしれないなと個人的には思います。



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