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運命のルーレット

<「だって、そのへんてこな機械、あたしを乗せたっがってるんだもん」

「ムリムリムリ、君にはムリ。これはオレにしか乗りこなせないのか」

「本当に?」

「それに、ポランコは、これ運転する免許が無いでしょ」

 お前もそうだろ。

「そんな君が運転したら、逮捕されちゃうよ」

「いいわゆ、別に漬物石にするから」

「はあ…。そんな使い道しかない子にますます譲れないね…。帰った、帰った」

「そう。それなら、ば~い」

「い、ちょっと待て。治療をしてくれ」

「病院行けば? そこの門に腕がいいけど、女の子がくるとすまし顔で、鼻と耳からガスを出す医者がいるから、そのスケベ爺に見てもらいなさいの」

「そんな、時間ないんだよ」

「え~。ニートで何もすることなく、同じ新聞を繰り返し26回読んじゃう、フアンズちゃんが~。時間がない。え~わ~きゃあ」

「……。オレは、想造魔銃剣士試験に行くんだ」

 得意げ。

「え? あんたが?」

「行っちゃわるい」

 誰でも受験可能なのに、なお得意げ。

「クズでもバカでもひとでなしでも誰でもできる簡単なお仕事です!! ってバイトを一日で首になったあんたが、想造魔銃剣士に?!」

「なっちゃ悪い?」

「勉強しているの?」

「もちろんさあ」

 大嘘つけ。

「へえ~ 見直したわ~ それじゃあ」

「へへ…。ってちょっと待ってよ。ポランコちゃん、治療してよ。そういう訳だから」

「あたしも急いでいるのよ」

「なんだ約束でもあるのか」

「家で家族があがりのない双六を永遠しているから、あたしは、ボンクラ共のためにルーレットを回さなければならないの」

「は? そんなもん、双六に参加している家族の誰かが回せばいいでしょ?」

「ふふふふ」

「なんだよ」

「ウソがばれた?」

「どういう脈絡のウソだよ」

「本当は、双六のコマを進めてあげるの。昼から双六するしかない終わっている家族は、すぐにズルをするの。だから、時々、あたしが割って入って、コマを進めないと、不信感が募り家族が崩壊しちゃいそうなの」

「ますますわからん…。だからといって、ホランドくらい、はいさっさでしょ。もったえぶらずにかけてよ」

「いやよ。だってあんた、あたしに投票してくれなかったじゃないのよ」

「まだ、それ根に持っているの」

「当たり前よ。ミス紛争のない町中学くらい楽勝だったあたしがたったの一票差で二位に終わったんだもん」

「ごめん…。どうしても…対向の子のが好みのタイプで…。いくら幼なじみのポランコとはういえ、投票は公平にしないと…」

「へえ~あんたああゆうのがタイプなんだ」

「ま、まあね。ポランコと違って、チココさんはおしとやかで聡明で」

「あんたは、チココの本性知らないのね…」

「なんだよ、その含みのある物言い…」

「ふふふっふ。そのうち分かるわよ、うふふふふ」

「だから、お願い聞いてよ。投票の件は謝るから…」

 フアンズ、会話に熱を入れるばかりに、流血がいつのまにか止まっていることに気がついていない。

 実は、ポランコ。こっそりとホランドを唱えてあげていたのだ。優しい子じゃないか。

「うふふふふ…」

「あれ、流血止まってる。軽傷だったのかな…」

「あんた、想造魔銃剣士試験に行くんだっけ?」

「そうだぜ」

「あたしも試験を受けにいこうかしら」

「い?」

「あたしが行っちゃあいけないのかしら?」

「いやそういうわけでも…」

 


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