第2話 導かれし道は破滅と昇華
ここが異世界だと言うのならまずは自分の能力ぐらいは把握したいと思うのは誰でも同じだと思う
(出来れば強くてかっこいい能力が欲しいな)
そう!すごく多い魔力を持っているだとか戦闘の才能があるとかそういうのを
「クックックッ!さぁいでよ!我が偉大なる力の源よ!ステータスオープン!!」
.......しかし何も出ることはなく
「アレ!?おかしいな...もしかして鑑定スキルの方だったか?そもそもスキルの使い方知らん...」
膝を抱え考えても纏まらないままブツブツと言っていると妖精達がこちらに気づいて近づいてきた
「アレレ?お兄さん迷い込んだの?ここは神霊樹
普通の人は来ることすら出来ないのに凄いね!!」
(ま...マジ?)
やはり我は特別な人間!?
謎の高揚感に包まれる、それに妖精さんは近くで見るとすごく美人、美少女だ、そんな彼女らに褒められて嬉しくない訳がない
「お兄さんはいい人?」
「勇気ある人!優しい人!私たちを助けてくれる人?」
「もちろんいい人、優しい人だよ」
あぁ、幸せだキャバクラにハマる気持ちが分かる
こういうことか…キャバクラ行ったことないけど
「勇気ある人お願い、お願い」
「5つの試練を乗り越えて、山越え谷越え海を越え」
「鍵を手にして解放するのは神樹の女神か」
(昔話のような途方もないしよく分からない話だな...)
「具体的に何をすればいいかを我に示すが良い、さすれば我が必ず貴様らの夢を叶えてやろうでは無いか!!」
そうして軽く請け負った自分を恨むのはまたあとのこと...