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ボタニカル

すすき

作者: あいなめ

鹿島さんに向かう途中

高速の分離帯や法面に

多くのすすきを見かけました

中秋節はひと月前ですが

満月が近づく日の事でした


高速を降りたら、それこそ

道の脇に、田んぼの畔に

そして空き地にも

本当にたくさん、たくさんの

すすきが咲いていました


咲いていると言っても

他の季節の花とは違い

風媒花のそれは

とても地味で色もなく

ただその姿を思うだけ


しばしばともに見かける

セイタカアワダチソウが

わずかに黄色の彩を

加えてはいるのですが

それでも秋は物静かです


秋の夜空も地上と同じよう

明るい星が少ない

寂しい季節です

作物のようにその実りを

祝われるわけではないので


風が強い日だったので

すすきはみな同じ方に

なびいては穂を揺らしています

そのうち風が無くても

稲穂のように頭を垂れるのでしょう


西洋ススキと言われる草があり

一抱え以上もある株から

人丈を超える茎をのばして

毛を逆立てた狐の尾のような

ふさふさの穂を付けます


すすきの尾花という名前もまた

動物の尾を想ってのものですが

やはり西洋と東洋では

心の在り方そのものが

違うのかもしれません


きっと西洋ススキはこの風でも

しっかりと直立することでしょう

しなやかに、したたかに

柔らかく風を受け流す

そんなことはしないで


やがてすすきはその姿を

保ったまま枯れていきます

枯れ尾花は冬になっても

ただ黄金色したままに

立ち枯れて残るのだそうです


今はもう家の周りでは

そうしたすすきの姿を

見ることもあまりありません

風にそよぐすすきに別れを告げて

帰りの道につきました

西洋ススキは、ぱんぱす。オムツの名前ではありません。

昔植物園を回った時にみました。


はたしていつまでこれやるのかしらん。

やっぱり、さくらまではたどり着きたい気はする。

つつじを入れたくもあるけれど、さくらで終わるのも奇麗そう。

なんてまだまだずっと先の話

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