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異世界へのノック

第二話です!ヨー

「ーーーーっ」


なんだ、何か聞こえる、前がぼやける、人影はニ人...いや三人か?なんだ、何が起きている。


「カレット!生まれたぞ!!男の子だ!」


なんだ、誰の声だ。カレット?誰だ?これは男の声か?ここ直近で新しい人物が出過ぎで頭がおかしくなりそうだ。


ーーーー状況を整理すると俺は無事、記憶はそのまま新しい身体として生まれたらしい。ちなみに父の名はダラス・ ホーシー、母の名をカレット・ホーシーというらしい。俺のこの世界での名はスクワイア・ホーシーという...らしい、同 じ記憶で名を二つ持つとはなんとも奇妙なものだ。 話が変わるが生まれてきたはいいものの最初の一年はとても苦労をした。生まれた直後なんて視力があまり発達していな く前も見えないし記憶はそのままと言っても身体が赤ん坊なので色々と苦労をした。言語は全て自動変換されるらしく2 歳になった頃、意識をすれば元のよくわからない言葉に戻すことが出来た。この自動変換は多分あの神たちのおかげだ ろう。俺の喋っていることも普通に相手に伝わる。けれどなぜか手の動きまでは変換ができないらしくこの世界の言語 を文字で表すことが出来なかったので最終この世界の文字を覚えることになった。あの神は少し仕事が雑だ。

ーーーーそして俺はいろいろと苦労をしたが無事十歳になり平和な時間を過ごした。

「スクワイアー。なにをしてるいるの?」


一人の女性が扉から顔を覗かせた。容姿は茶髪で琥珀色の目、100人に聞いたら全員が美人と頷けるくらいお顔の偏差値が高い。


「ちょっと本を読んでた」


「また?少しは外で遊びなさいよ」


言うまでもないが彼女が俺のこの世界での母親カレットらしい。乳幼児の記憶は今すぐにでも消し去りたいほどに罪悪 感が詰まっている。二十歳を過ぎた男が...と言ってもけれど身体が子供のせいか別に母親に対して欲情は湧かなかった。 そして俺は階段を降り庭に出た。


「おっスクワイア、珍しく外でお散歩か?」


この茶髪で緑色の目をしていていつも庭で筋トレをしているのが俺の父親ダラスだ。見た目は適当そうだか仕事はきちっ としているそうで大工兼村の用心棒らしい。確かにダラスの筋肉はゴリラ並みだ。


「そうだよ、例えば骨や歯を作るのに欠かせないビタミンDは太陽によって活性化されるし、太陽の光を浴びることでセ ロトニンという物質が体内で分泌されるんだ。その他にも太陽光は人体で欠かせない役割を果たしているんだ」


やってしまった。昔から友達にはお前は一言ったら十返ってくると言われるくらい一言多いというか雑学を調べるのが 趣味だった時期もあったせいで、何かあればそれに関する雑学を話してしまうんだよな。


「なんだ?そのびたみんでぃー?とか、せろとにん?とか」


「えーっと...そう!本で読んだんだ!あっでも名前を間違えたかな?忘れて、父さん」


「お、おぅ?そうか、相変わらずスクワイアは本が好きだな」


よかった。変にうわさされて〈記憶〉の耳に入ったら大変だ。なるべくこの家庭では普通に過ごして普通の少年として生 きるんだ。 そして俺は少し風に当たって家に入った。鏡を見た。そこに写っているのは黒髪黒目の男の子。前の世界より少しほど かっこよく...なったのか? とにかく普通の子供。...と言いたいところだがこの世界では黒髪黒目は珍しいらしい。と言ってもそこそこ髪の色はみん な違う為、近所の子供たちに少し珍しがられる程度だ。そもそもこの村はとても小さく世帯数が三十を満たない。なの で同い年のやつは...


「おーい、スクワイアー!!遊ぼうぜーー!」


来た。俺はまた外に出た。


「よう!スクワイア!遊ぼうぜ!」


そう。この金髪で茶色の目をもち新しい傷が絶えない少年はウィータ・フイラ。俺の三か月後に生まれたらしい。こい つは昔から毎日俺のところにきては毎回のように遊びに誘う。この世界にはゲームなどが無くしかも鬼ごっこやかくれん ぼをするだけの人数もいない為正直な所何もすることがない。


「別にいいけど何をするんだ?」


「あれやろうぜ、印刷屋のじっちゃんに作ってもらって遊んだやつ。あのーなんだ、あれだよ」


「トランプのことか?」


「そうだよ、それだ。とらんぷだ。やろーぜ!」


「嫌だよ、二人だとつまんないじゃん」


「えー、じゃあなんかスクワイアも考えろよ」


少し前にに印刷屋のじっちゃんが腰を痛め治療中の時少し仕事の手伝いをしたときじっちゃんに頼んで作って貰ったら 予想外にも高評価だったのがトランプだ。実際の所印刷屋のじっちゃんはそれで少しばかり儲かったらしい。それにし ても二人でできるあそびか、何気に前の俺は友達と遊ぶのもゲームばっかりだったしな、


「あっそうだウィータ、前はババ抜きとジジ抜きをやっただろう」


「そうだな、最初は印刷屋のじっちゃん入れて三人でやる雰囲気だったのにスクワイアが『最初はジジ抜きやろう』っ て言ったら印刷屋のじっちゃん、半泣きだったもんな『わしも入れてくれよぉ』って言って」


「あぁ...そういえばそうだったな。ってそんなことじゃなくて今回は一対一のスピードをやろう」


「すぴーど?」


「あぁ、ルールは簡単。まずカードをスペードとクラブ、ハートとダイヤに分ける。そしてそのカードを混ぜ交換し最初 に自分の手札から四枚取って並べる。これで準備は完了だ。そして掛け声と共に山札から一枚中央に置きそこからは速 さ勝負でそこに書かれている数字の上下いずれかに続くカードが場札にあれば上に置けて場札が減ったら自分の手札か ら補充する。そして最終的に場札と手札が先になくなった方が勝ちっていうわけだ。ちなみにこの中央の札に二人とも おけなくなったらもう一回掛け声と共に始める。ジョーカーは何にでもなれるカードな。どうだ、簡単だろ」


「楽しそうだな!ルールはある程度わかったけどやっぱし実践あるのみ!やろうぜそのなんだえーっと...」


「スピードな」


「そうそれだよ。じゃあ早速トランプ取りに行こうぜ」


そして俺は一日中ウィータとスピードをやることになった。俺は流石にルールを先にわかっていた為負けなかったのだか途中から来たダラスがはまりほぼほぼウィータ対ダラスの勝負だったのだが...


「あぁ、今日も一日やっと終わったぁ」


と俺はベッドに横たわった。というか俺はこれからどうしようか、なんやかんや言って六年間ここで過ごした訳だけど〈記憶屋〉に関する情報は何一つない。


「明日、ウィータの家に行ってラマルクのおじさんに外の話を少しでも教えてもらうか...」


ウィータの父、ラマルク・フイラは行商人で一年の半分以上は家にいないのだがそのおかげでこの村で一番外の事に詳しいのはラマルクなのである。と言ってもウィータの父親であることには変わりはない。親子揃って少し抜けているところがある。


「まぁ今日はとりあえず寝るか、」


そして俺は深い眠りについた、


ーー俺はこの十年間、同じ夢を見る。お母さんやお父さんや友達...

ーーみんなが俺を呼ぶんだ...

ーーだけど何にも聞こえない...


ーーーー俺は一体なんなんだ...

どーでしたか?もしよければ感想など書いて頂ければ嬉しいです。(誤字などがあったらすいません、訂正等も教えていただければ...)

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