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自らの名を取り戻す時空を越える旅へ

ーーつまらない、変わらない日々、

起床、出勤、帰宅、就寝、起床、出勤、帰宅、就寝、起床、出......

定型文となったスケジュール、大学の時に覚えた知識も何も役に立たない。

そして俺はいつもの様にベッドに横たわり意味のない時間を過ごしていた。 


ピロンッ


なんだ?こんな時間にメール?広告メールか?

俺は確認する気はなかったが無意識のうちにスマホをとりメッセージを開いた。


「ん?......無件、差出人...不明?」


なんだこのメールは?本文は日本語や英語でもない、少なくとも知らない文字であることは確かだ。

本文は一目で見られる量ではなく俺は画面を下にスワイプしながら下へ下へと読み進めていった。

ーーそして最後まで読みきったとき俺の視界は闇に包まれた。


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


ーーーーん?なんだ白い...

いや白じゃない何もない無だ、無って黒いイメージだったけど白に近いんだな...

俺は、メールを開いてそれから...それから?


「ここはどこだ?」


まず眠った後に誘拐されたということはないだろう。この空間は現実にしては美しすぎる。ならばこの無の空間はなんだ?夢にしては実体がはっきりしすぎているし思いのままに身体が動かせる。まるでもう一つの現実のように...


「もう一つの現実か、面白いのぉ。ここは現実というか輪廻の輪から外れた位置に存在するものじゃ。いわゆる死と生から切り離された場所というわけじゃな。というか主、いきなりこんなところに来てよくそこまで冷静が保てておるの、」


ふと、聞きなれない声が耳朶に触れた。誰だ?なぜ、俺の思考が読まれている?

いくら考えても見渡しても視界にはその声の主は見あたらない、


「すまん、すまん。主は実体を持っておったの、儂も実体で喋るとするかの、」


その直後、無からいきなり人が現れた...いや違ういきなりではない、まるでもともとそこにいたかのように、


「どうじゃ、下界での神の容姿にしたんじゃが」


そこにはムキムキで頭に天使の輪っかをつけた白髪のおっさんが立っていた。そう、あそこ丸出しの。


「ただの露出狂のじじいだよ!!!」


ーーーーーーーーーーー


「よし。これで神っぽいか?主、注文が多いんじゃよ」


「注文が多いも何も大事な話をあそこ丸出しのじじいと話できるか!」


「すまんって。改めましてなんじゃが...儂は神、今のお主の状況理解しとるか?まず生きている奴は儂に会えん、まぁ死にかけとかは会える場合があるが、」


どういうことだ。俺は死んだのか?何故だ?俺はメッセージを開いたらいきなり視界が真っ暗になってここに来て...

っていうか第一になんで俺は死んだんだ、死ぬことなんて何も起きていないはずだ。


「だいぶ考えているところ、悪いんじゃが儂等は大抵の奴等の死に方は一目見ればわかるんじゃが、主の死に方は少し異質での、そこでなんだか主...自分の〈名〉を言えるか?」


何を言っているんだこの神は、名前がなんだというんだ。だがしかし俺には確かめようがない、ここは話に乗るのが得策か...


「俺の名前は□□□□だ」


ーーっ!?どういうことだ意識では言っているのに言葉が出ない。まるで名前に靄がかかっているような、


「やはり主は普通とは違う死に方じゃのう」


「少し違う死に方って...」


「主、死に方が二種類あるのは知っておるか?病死、老衰とかじゃないぞ、もっと大きい括りで。まぁ知らんじゃろうな、この次元というか主の住んどった...チキュウ?地球か、この星にはもう一つの死に方はーー存在せんはずじゃった...」


言っている意味が分からない、もう一つの死に方?そんなもので俺は死んだというのか、


「すまん、すまん。そんな興奮するんじゃない、今から説明してやるから。まずさっき言った二つの死に方というのが一つは身体的死、つまり病死とか交通事故とか主の住んでいた星での一般的な死に方じゃな、もう一つは...」


「記憶的死じゃ」


ーーーー神の話を要約するとまず俺は記憶的に死んだらしい。身体的だと生体活動が維持できなくなり死ぬものだが、記憶的だと〈名〉が消されてその〈名〉に関する他人の記憶も全て消え、存在が消されてしまうものらしい。何故、俺が記憶的死だと神は分かったかというと身体的に死ぬ場合は交通事故とかいう突発的な死に方だと身体の一部が欠損していたりするから一眼見たら分かるらしく、病死や老衰とかだと身体から命が取れかかっているから命だけ、簡単に言うと実体のないままこの無の空間に来るらしい。まぁ心臓麻痺とかいう突発的な死で尚且つ身体が綺麗にそのままの場合は見分けがつきにくく、見分けるとするとさっき俺に聞いた通り〈名〉を聞くのが一番早いらしい。


「だいたい理解した、ところで質問なんだが...俺の〈名〉を奪ったやつは誰だ」


「...主、〈名〉が奪われたと言うたが何故奪われたという考えに至った?」


「そんなな簡単だろ、身体的死には要因がある。だが、記憶的死はあまりにも特別で尚且つ要約がない。違う死に方というのならば自然に起きたのではなく人為的と考えるのが道理だろ。第一、お前は存在しないはずだったと言った。明らかに自然に起きたことじゃないって言ってんのとおなじゃねぇか」


ーー此奴、なかなか頭の回転が速い。このような非現実的なところでいきなり神と名乗る者が現れて話を進めておるのに動揺が少ない。普通のものだと死んだ時点で取り乱し話もできぬまま輪廻の輪に還すというのに、


「その通りじゃ、主の〈名〉はある者により奪われた...彼奴のことを神々の間ではこのように呼ぶ、『記憶屋』と」


ーーーーここで〈記憶〉についての話をしようかのう。昔、生命ができる前、神という存在が生まれた。そのなかで〈創造〉〈生命〉〈記憶〉と三つの担当に分かれた。〈創造〉は生命の器を創り、〈生命〉はその器たちに生きる源を注ぎ、〈記憶〉はその源からの流れを導いた。だが、生命は繋がっていく者だ〈記憶〉が導いていたものを生物たちは互いに導き合った。〈記憶〉は存在意義を無くした。それだけだったら良いものの〈記憶〉は突然、姿を消した。姿を消したというより〈創造〉が創った器に潜り込み下界にいったのだろう。〈記憶〉の行方は不明のまま。だか、堕ちたと言えども神の力は健在だろう。実際、主のような被害もでとる。その記憶をどうするかはわかっとらんがな。


「なるほど。じゃあ今は神は〈創造〉と〈生命〉しかいないのか?」


「神は必要により増えておる。まぁ始祖の神は〈創造〉と〈生命〉しかおらんの」


その〈創造〉〈生命〉が一番偉いらしい。ならその〈創造〉〈生命〉にならなんか知ってるかも...


「ちなみに儂が〈生命〉じゃ」


嘘だろ、始祖の神ですら持っている情報は役に立たないものばかり。というか今までタメ口で喋ってるのはいいのか今からでも敬語に直した方が...


「よいよい。そもそも敬語はお前ら生物が創ったもんじゃろ。儂等にとってはあまり変わらん、ところで主に一つ良い情報と提案があるのじゃが」


「あぁ。というかそれを聞かないとここにいる意味がないだろ」


「そうじゃな、その通りじゃ。聞いてくれぬと話が進まん。ではまず良い情報から、主は生き返れる。いや、生き返れるというと語弊があるの。提案というのは今から〈記憶〉がいるかもしれないという下界のある星に主を飛ばす。幸い時間軸が違うからその星に何千年いたとしても主の住んでた星では全然時間は経ってはいないじゃろ。そこで『記憶屋』を探し出してくれ。そこから〈名〉を返して欲しいという取引は儂等が行おう。主が〈記憶〉を見つけたら地球に戻すことは約束する」


成程。互いにメリットがあるわけだ。だがその星で俺は生きられるのか?そこでまた死んだりしたら元も子もないではないか。


「安心するんじゃ、そこらへんの問題は解決しておる。ということじゃが提案は了承してくれるか?」


「提案を受け入れなかったら?」


「今から輪廻の輪に還し新しい人生を生きてもらう」


成程。〈記憶〉を見つけるほかないわけだ。


「わかった。〈記憶〉を見つけてやるよ。それで俺はどうすればいい?」


「彼方に行ったらまずベンジルという所に向かうのがいいじゃろ。唯一〈記憶〉の発見情報があった場所じゃ。そういえば一つ忠告だが主はその星で新たな生を受ける、最初から色んなことをしようと思えば可能だが神童が生まれたとなると〈記憶〉が感づく危険性があるのでなるべく普通として生きるんじゃ」 


「わかった、気をつけるよ」


そのとき、俺の身体が足からうっすらと無と化していった。思ったより感覚が慣れなくて気持ち悪い。


「それじゃあ、行ってくるよ」


「あぁ。すまないの、神々の問題に付き合わせて、では健闘を祈る」


ーーおれの身体が光に包まれ無となった、


どうでしたか?高評ならば続きも投稿する...かも、一人でも読みたい方がいましたら投稿するつもりです!

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