青空
広い酒場だ‥人が暴れるのには丁度いい広さだ‥
寧ろ酔った客が暴れる事を考慮して作られてるのかもな‥
戻って見ると、丁度一段落した所だった。
辺りに数名転げてる。やはり花形は負けないか‥
それよりも
「おい‥マキはどうした?」
「大丈夫だよ‥安全な所に隠れてもらってる からさ」
「何があったんだ?」
「聞いてくれよアイツら!何かと因縁付けて絡んで来るんだよ‥私は別にいいんだけど‥」
ああ、なんとなく分かってしまった‥
喧嘩っぱやさは治らないってのは取り消そう
「よくやった花形」
コイツはマキを守るために喧嘩してたんだな‥
「何が?」
「いやマキを守るために喧嘩してたんだろ?」
「はぁ?‥」
「‥‥」
「‥‥」
「何で喧嘩してたんだ?」
「分からん酔ってたから‥」
時を戻そう‥人間性は変わらん。
「終わりました?」とひょっこりマキが出てきた
「怖かった~」
だろうね。
さて、全員揃ったな。青年、話を聞こうじゃない
か。
ってあれ?青年?おいおい乱闘に巻き込まれたか?店の中央で魔王討伐軍と一緒にぶっ倒れてる青年を見つけてしまった。
「おい生きてるか?」
「ああ少し飲みすぎたみたいだ」
酔ってたぶっ倒れてたのか?俺が魔王だったらまず酒を禁止するな。
「起きろ酔っ払い‥何でベロンベロンになってんだ?さっきまで立って話してたじゃないか?」
「なあフクダ魔王って酒置いてるぞ‥なんか‥ヤバそうだな」語彙力。
「駄目だ少し休もう」
今日はやたら疲れてしまった。ふと見上げた空はとても綺麗で澄んだ青空だった。
それは美しく、綺麗で、あの時俺達が見てた世界はやたら透き通っていた。