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オープニング
「これは異世界に迷い込んだ男達が織りなす壮大な復讐の物語である」
「なあオッサンよ生命の泉ってやつを探してんだ‥なんか知らねぇか?」
ここは辺境の街ガゼット、蜥蜴酒で有名な場所だ。
「何だアンちゃん‥生命の泉って‥まあ話くらいは聞いたことあるけどな‥噂の類だよ海の魔女【セイレン】と同じさ」酒場のオッサンはそういうとカラカラと笑う。
(まあそう簡単には分からないか)と俺は肩を落とす。
「アンちゃんよ‥もしかして不老不死にでもなりたいのか?それとも生き返らせてぇ奴でも居るのか?」
「ふん!それはアンタには関係ねぇだろう」
「なあ何か分かったか」
後ろから少女がひよこっと現れる。
「ははは!まあ関係ねえわな!アンちゃんもしよければエルダの街まで行ってみな!あそこには人魚の伝説がある‥人魚と生命の泉は付いて回るからな」
「あと酒もうめぇ」
俺と少女は顔を合わせる。エルダの街か‥行ってみる価値は有りそうだ。
「オッサン!ついでにいいか?」
「あんだ?」
「この酒なんて酒だ?ありったけくれ気に入った」
少し黙り酒場のおやじはこういった。
「健闘を祈る」