取り引き
またも少し遅れました!!
「この度は銀腕商会ロマンシア帝国店へお越しいただき誠にありがとうございます。私は帝国店総代表ザムア・アガルトと申します、お見知りおきを」
俺は数分間救済を求めてくるイケメンを無視しつづけた後、入店時に対応した店員がどうぞこちらへと言って応接室に連れていかれた。
そしてなんか凄い丁寧な対応…高そうなティーカップとそれに入って凄い香りがいい紅茶とか出されたりとかして恐怖にうち震えていたら、帝国店の総代表?らしいまたも凄まじい金髪爽やかイケメンの男が出てきた。
……なにこの展開、BLモノだったら俺主人公だよ??
「あー、冒険者のルイです。はい。」
「お噂は伝わっています、世界的脅威を打ち払ったあの…」
「えっ、なんで知って…?」
冒険者って立場を解説しようと思ったらえっ、なんで俺の事知ってるんです…?怖いんだけど…
ワールドレポートは当然と言えば当然だがプレイヤーにしか聞こえない。普通に人類が日常送っている時に突然ワールドレポートとか言うやつが脳内に響いたら怖すぎるしね。
プレイヤーから聞いた情報だとしても、重要人物であろう彼が鵜呑みにする筈もないだろうし……謎だ。
「ははは、我々銀腕商会の情報収集能力はどこの情報屋にも劣りません。物資であろうとなんだろうと、対価となる何かを用意して下されば…」
「なるほどなぁ…」
ってなると、多分これは反逆軍も何も全部筒抜けだろうな。
まぁ、取り繕ってペラペラ嘘八百並べずに済むのは楽だしいいけど………仲良くしておいた方が得だなこれ。
「――――さて、少し話がそれてしまいましたが取り引きの話といきましょう。購入したいという商品は『上級金属』でしたね?」
「ああ、そうだ。」
「それでは『真銀』『黒剛鋼』『神輝金』『日緋色金』、それぞれ100キロ程の備えがあります」
わーお、ファンタジーな名前が出るわ出るわ…ってかそれぞれ100キロ?結構少なくない?いや、レアアイテムだし当然なのか…?
「じゃあ取りあえず全部買いたいんだが、幾らになる?」
「そうですね、現在の相場で計算すれば……ざっと500億は下らないかと。」
キロ一億程度か、案外安いな…大体金の20倍だろ?まぁ金銭感覚がガバガバな上にこの世界での金の価格知らないからよくわからんが。
「よしわかった、全部買う。取り敢えず――――」
「あぁ、少しお待ちを。まだ話したい事があるのですよ。」
俺の言葉を遮ったザムア・アガルトは、なにやら悪い微笑みを浮かべながら、座席の脇においてあったケースを取り出した。
▽▽▽▽
一通りの取り引きと話し合いを終えた俺は、運んでもらった上級金属をインベントリに仕舞ってから応接室を後にした。
そして、店員に見られながら店舗の出入口に戻ると――――
「あのー、だから~ほら~あれなんですって!あのー」
「お客様、そろそろお引き取りを…」
何?彼は大阪のおばちゃんなの?




