第4話 ー変化ー
※このお話は自殺を推奨するお話ではありません
第4話 ー変化ー
真っ白なノートに次々と単語を書いていく。
特に意味は無い。
耳に入った言葉を書くだけ。
これをしている間は、何も感じない。
回りの声も届かない遠くにいるような、そんな気分。
ホームルームの始まりを知らせる電子の音が聞こえた時、ハッと目を覚ますように覚醒する。
言葉だらけのノートを閉じて、電子音に続けて入ってきた先生に目を向ける。
特に意味を持たない先生の言葉を聞き流しつつ、机の汚れをどうしようかと考える。
先生の話が終わり、委員長の号令に合わせて起立礼をする。
この瞬間、私は自分がいかに画一化されていて、周りと揃えられた人間であるかを知る。
まぁ、毎日それを実感しているからと言って、特にこれと言って幸せなことがあるわけではないが。
ホームルームが終わって、少しの休憩。
早めに授業の準備を終えてまた言葉を書き取る。
私の学校生活は、授業と周りの言葉の書き取りで終わることがほとんどだ。
唯一それ以外のことをする時間と言えば、お昼休みにご飯を食べている時くらいだろう。
もうすぐ授業が始まる。
ノートを閉じて先生が来るのを待つ。
自分で言うのも何だが、私は成績も素行もなかなか良いと思っている。
特に優秀なこともせず、特に悪いこともしない。
平凡で、静かな、そんな日々を送っていた。
先生からしてみればクラスに何人かはいる静かな生徒と言ったところだろう。
あぁ、つまらないな。
先生が来て授業が始まる。
考え事を続けたまま先生の言葉を聞き流す。
いつか死ぬ私にとって、こんな言葉なんて意味があるのだろうか。
いや、意味なんてない。
このつまらない世界で聞こえてくる言葉なんて私には必要ない。
私に必要な言葉は、私が創っていく。
またしても更新が遅れてしまい申し訳ないです…!
今回のお話は前回に続き説明回であまり進展がありませんでしたが、次回からは物語が急展開します!
次回更新は未定です。
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