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急展開!

「頭痛い。」


「二度とあなたにお酒は飲ませません。」


宴の次の日。俺とサリヤは門の外にいた。頭が痛いが起きた時にもらった水を飲んだら痛みがだいぶ収まった。俺達の目の前には


「もう帰るとは。もう少しゆっくりしていったらどうじゃ。」


鬼人族の皆が集まってくれている。あんなにお酒を飲んでいたのにぴんぴんしているのが驚きだ。


「いえ、早く戻ってお父様と今後の事を話し合いますので。」


「そうか。ミナや三魔神の事は儂らの方でも追っていく。何か分かったら共有しようぞ。」


「ありがとうございます。もちろんです。」


二人はしっかりと握手をする。


「・・・じゃあね、姫。」


「気を付けてな!!」


ニーナさんとトライルさんがサリヤに別れを告げる。二人の手がサリヤの頭に向かうが、


「?」


撫でられるのが気に障ったのかすっ、と自然に後ろに下がってしまった。


「「うぅ。」」


それを見てあからさまにへこむ二人。


「レイト!!」


横を見ていた俺にクロア君が覆いかぶさって抱きしめてきた。


「クロア君。またね。」


「うん!レイト!頭撫で、て!」


「頭?」


「うん!」


ハグを辞めて目をキラキラさせながらこちらを見てくる。そんなに頭を撫でられるのが好きなんだろうか。クロア君の頭を撫でると


「へへ!」


無邪気な笑顔で心が癒される。


「レイト。」


その最中にアイリスさんが近づいてきた。


「アイリスさん。」


頭を撫でるのをやめて彼女に向き合う。


「君は、昨日の夜の事を、覚えているかい?」


いつもの調子ではなく、少し緊張気味に聞いてきた。


「宴の時ですか?すいません。酔っぱらっちゃって何も覚えていなくて。何か失礼な事を言っちゃいましたか?」


「いや!覚えていないならいいんだ!次はしっかりとしたときにするから!」


手をぶんぶんと振って顔を赤らめる。何かしてしまったのだろうか。


「では帰ります。また。」


帰ろうと門を離れようとするとセイスさんとラセツさんが前に出てきて、その後ろに鬼人族の皆が整列した。


「うむ。では最後になってしまったがの。」


「サリヤ殿!レイト殿!この国を救っていただき、感謝する!!」


「「「「ありがとうございました!!!!」」」」


ラセツさんの掛け声と共に全員がお辞儀をしてきた。クロア君たちも横に並んでお辞儀をしてくれている。


「当然の事をしたまでです。ね?」


「はい!」


返事をするとセイスさんがお辞儀を止めてこちらに近づいてきた。


「お主たちの旅路はつらいものになるじゃろう。何かあったらこのロンナ国に来るがよい。この国はいつでもお主たちの味方じゃ。」


その笑顔に見送られてロンナ国を後にした。


-----


「弁明はあるか。」


今はディスブル国の玉座でドルファスさんに詰められている。ゆっくりと二日程かけて帰ってきた俺達をメイガスさんが城門で待ち構えていて、直ぐにここまで連行された。人間の姿でも威圧感が凄まじく、怒っているのがわかる。


「お父様、お母さんが生きていたことを黙っていたのは申し訳ございません。しかしあの時はお母さんが偽物の可能性もありました。その真偽を定かにする前に報告するのは混乱を招くと考えたのです。」


しっかりと目を見て意見を言うサリヤ。


「ほう。では今ではその真偽が定かになったのか。」


「はい。私達の前に現れたのは間違いなくお母さんです。お母さんが生き返ったんです。」


「・・・そうか。」


重い一言を呟くと部屋には沈黙が続いた。


「・・・ミナは生き返りの魔法など習得していなかった。生き返らせた者がいる。そいつがあの状況からどうやってミナを生き返らせたのかは分からないがな。」


「しかしドルファス様。死者を生き返らせる魔法など私は聞いた事がありませぬ。」


「これから探っていくしかない。サリヤ、お前にも動いてもらうぞ。」


「分かっています。」


「レイト。」


ドルファスさんの目がこちらに向いてきた。


「は、はい。」


「お前はこの国で唯一ミナと同じ人間だ。お前にも動いてもらう。」


「あっ、頑張ります。」


何故か怒られると思っていて、少し拍子抜けしてしまった。


「どこから手を付けて行けばという感じですが、ひとまず蘇生の魔法を使える魔族の調査を」


「ドルファス様!!一大事です!!」


メイガスさんがこの場を取りまとめようとしたとき、扉の向こうからウォルトさんの声が聞こえてきた。かなり焦っているようだ。


「何だ。入れ。」


「失礼いたします!!」


転びそうな勢いで部屋に入ってきたウォルトさん。


「正体不明の軍勢がアルムン国を襲撃!!深刻な被害を受けているようで救援を求めてきています!!」

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