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意外な敵襲!

爆発音の少し前、外周の壁を抜ける大きな門。その外側にサリヤ、ディスブル国やアルムン国の兵士達が集まっていた。


「・・・・・・。」


周囲の兵士が準備を進める中、サリヤは難しい顔をして考え込んでいる。


「いかがなさいましたか?」


「メイガス。ミール。・・・少し気になる事があって。」


「今回の戦いでは異例のことが多くありますからね。」


「ええ。エンシェントラフレシアが現れたこと、蛇人王が他の魔獣と違い異形になったこと、レイトを執拗に狙っていたこと、異例の事を上げたらきりがないけど一番はレイトが見た夢。」


「夢?」


「おそらくエンシェントラフレシアの影響を強く受けた魔獣に出会った時に、花の魔力の影響で見た夢だと思う。その夢で近くにいたユカリさんや蛇人王が出てきたのはわかるけど、知らない女の人が出てきたって言ってたのが気になって。」


「夢であれば知らない顔もいるのではないでゲスか?」


「普通の夢ならばね。でも仮にその夢がエキドナが相手を支配しようとしている夢だったらそういった不純物は入れない気がする。」


「確かにその通りですな。」


「じゃあその人間の女がエキドナって事でゲスか?」


「いや、エキドナの姿は人間とは似ても似つかないはず。」


「じゃあ、誰?」


ミールが首を傾げた時、


「サリヤ様!敵襲です!」


ウォルトが血相を変えて割って入ってきた。


「来ましたね。門の守護を厚くしてください。」


「いや、やつら門には集まろうとせず向こうの壁に向かって行っているんです!!」


「向こう?」


ウォルトが指差した方には高い外壁が続いているので攻撃には適さない筈だ。


「何故外壁の方に・・・。」


「一先ず向かいましょう。」


メイガスの言葉で門の警備を残し壁沿いに急ぐ。そして襲撃を受けている現場に着くとそこには異常なまでに壁に向かおうとする小さな蛇人族が数多くいた。


「門ではなく外壁に向かおうとしている・・・。」


「行動理由は不明ですが襲撃には変わりありません!蛇人族を制圧しなさい!」


「「「はっ!!!」」」


それぞれ散らばり蛇人族の制圧を始め、順調に制圧を進めていた時サリヤの視界の端で一匹の蛇人族が外壁に到達していた。


「一匹で何を。」


不思議に思いながらもそれを制圧しようと向かった瞬間、


ドォォォォン!!


蛇人族が爆発を起こし外壁が崩れ落ちた!!!

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