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召喚憑依、そして古き魔物の顕現

「な、なにこれ?」


「はあ!?」


「???」


ニーナとトライル、クロアの二人は変身した狼王に戸惑い、


「これが答えか!」


「納得がいったよ。」


ラセツとアイリスはこの状況がわからないながら動きを止めず戦いを仕掛けようとしていて、


「変身、魔法?いや、さっきの魔法陣は、召喚魔法?」


「召喚したものを自分に憑依させたのか。」


サリヤと魔王は狼王に起きたことをなんとか理解した。


「流石は腐っても魔王。今の私の魔法がわかったか。」


「・・・ああ。だがそこまで古き魔物に依存するとは思っていなかったぞ。」


「ドルファスさん。あれは、なんで、すか?」


まだ状況がわからないクロアが何かを察している魔王に聞く。


「あれは召喚憑依の魔法だ。召喚したものを自らに憑依させその姿と力を得る魔法なのだ。」


「そんな魔法聞いたことないんですけど!」


その説明にニーナが戸惑いを見せる。クロアは勿論アイリスも少なからず戸惑っている。


「昔の魔族が自らの戦力不足を補うために使っていた魔法だ。今はデメリットが多く行われていない。」


「デメリット?」


「悠長と話している場合か!避けろ!」


鬼長のその一言で全員がその場を飛び退く!魔王達がいた場所には先程までとは比べ物にならない威力の雷魔法が打ち込まれていた。


「くっ。こんな急に強くなるなんて。」


「魔獣のように感じてしまうな。だが、魔獣化とは明確に違う点がある。」


「我を忘れてない。会話も出来てる。」


「そうだ。会話が出来るならどういう経緯で召喚憑依に至ったか聞きたいものだが。」


一同が飛び退いてすぐ、狼王は魔王の前に陣取りその周りには従者達が陣形を組んでいて、狼王から発せられた雷が従者を援護するように漂っている。


「守りが固くなってしまった。」


「鬼人族は周りをお願いします。彼らにも聞きたいことが出来ました。殺さないようにお願いします。」


「ようし!やるぞ、アイリス!ニーナ!トライル!クロア!鬼人族の力を見せてやろうぞ!!」


「ああ!」「はい!」「よっしゃぁ!」「よし!」


鬼長に続いて4姉弟が突撃していく!それぞれ周りの魔族に向かっていき、雷を避けつつお互いに連携をして陣形を崩していく!


「行くぞ、サリヤ。私たちの相手はあの狼王だ。」


「はい!」


お互いに魔力を放出し魔王、サリヤ対狼王の決戦が始まる!


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