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夢は力を与える

玉座の間での攻防は一方的なものとなった。ドルファスとサリヤは攻撃をいなしつつエキドナに攻撃を加えている。が、


《アイスハンマー!》


《ダースレイ》


⦅無駄ねぇ。⦆


どんな魔法でもエキドナの体には傷一つつかない。


「再生しているのではなく傷が全くつかないなんて。」


⦅無理って分かってくれたぁ?私は無敵なのよぉ。⦆


「くっ!」


「無敵な者などいるものか。何か仕掛けがあるのだろう。」


⦅そう思いたいのは分かるけどぉ、無駄な考察よぉ?⦆


「貴様の目的が死ぬ前と変わっていないなら自らが世界の王になることが目的だろう?今見せつけてきている力ならば直ぐにでも達成できるだろう。だが貴様は随分前に復活していたにも関わらず動き出したのはこの数日。元々その力は持っておらず何か準備をしたと考えるのが道理だ。」


⦅ふふふ。そこまで考えているならぁ、もう自分たちが敵わない程の準備をされているとは思わないのぉ?⦆


「貴様の準備は入念な物だったのだろう。だが、」


ドルファスが一瞬でエキドナの懐に潜り込み、そして両手を十字に重ねエキドナの腹に押し当てた。


「後付けの物なら問題無い。」


《ダースロス》


手から十字の魔法がエキドナの腹に入っていく!


⦅え?きゃぁぁぁぁぁぁ!!!⦆


何をされているか分かっていないエキドナだったが魔法が入り込んだ瞬間、その顔は苦痛に歪み絶叫を発した。


「効いた!?」


⦅何を、してるのぉ!!!⦆


エキドナが無理矢理回転を起こしてドルファスを吹き飛ばした。ドルファスは華麗に避けたが、エキドナの体には風穴が空き表情は苦痛が続いている。


「貴様は自分の力を過信しすぎたのだ。そのせいで簡単に懐にもぐられ、敵の魔法にしてやられる。古き魔物が聞いて呆れる。」


⦅ふ、ふふ。過信しすぎているってぇ?そんなのするに決まっているでしょぅ!!⦆


エキドナは苦痛の中で笑いながら魔力を放出し背後に白い球体を出した!それらから白い管が出てエキドナの針に繋がる!


「ドルファス王・・・。」


「!ゼール王!」


絶叫で目を覚ましたのか、ゼールが呼びかけてきた。まだ動けないようで、隣についたサリヤに上半身を起こしてもらっている。


「救援に、来て下さったのですね。」


「無理しないで下さい。」


サリヤは彼の状態を見て体の心配をしている。


「気を付けて、下さい。奴は、時間をかけると強くなります。」


⦅もう遅いわぁ。⦆


ドルファスが追撃をしようとした時、エキドナの傷が跡形も無く再生した!


「何?」


その光景にはドルファスも驚きを隠せていない。


⦅私がした準備。それはこの国を絶望に落とすこと。⦆


針に伸びていた管が切れていく。


⦅絶望の中では誰しもが夢を見る。生きたいとという夢を。意識を無くした魔族も夢を見る。起きたら希望が待っているという夢を。ワタクシは種をまきその夢を喰らうだけで良いのぉ。⦆


「夢を、自らの力にしているの?」


⦅そおよぉ。⦆


エキドナの顔に笑顔が戻っていく。


⦅夢がある限りワタクシを殺す事は出来ないのぉ。もうこの国はワタクシの胃袋なのよぉ。この国の龍を全て夢に落として他の国でも同じことをすればワタクシのご飯は無限に増えるのよぉ。⦆


その笑顔は勝利を確信しているように深くなっていく。


⦅さぁ。貴方達も終わらない夢を見なさぁい。⦆


エキドナが回転してドルファスに向かってきた!


ガキィン!!


黒い槍で受けるもののドルファスは先ほどまでとは違う強さを感じていた!


「っく。」


いとも簡単に吹き飛ばされ壁に激突してしまう!


「お父様!」


⦅完璧になるにはまだ時間がかかるのよぉ。だから貴方は邪魔ねぇ。⦆


人間大のオネイロスをドルファスに飛ばした。そのまま飲み込まれドルファスは動けなくなったようだ。


⦅貴方達の夢はどんな味がするのかしらねぇ。⦆


そして回転をしたまま今度はサリヤに向かってきた!


《アイスウォール!》


ガガガガガ!!


大きな氷の壁を出してその回転を止めようとするも少しづつ削られていく!


⦅ふふふふふふふ。魔王とその娘を倒せたのならもうこの世界でワタクシよりも強い存在はいないことになるぅ。そうすればあいつらも倒してワタクシは世界の王になれるぅ!⦆


削られていく壁を補強する為に追加で魔力を加えるサリヤは、動けないまま驚きを隠せないでいる。


「あなたの目的は!この世界の王になることなの!!?」


⦅ええぇ。前はオネイロスの中でしか王になれなかったのぉ。だからオネイロスを広げていたんだけど壊されちゃったのよぉ。だから現実で王になるためにワタクシは生き返ったのよぉ!⦆


距離を取り背中を向けエンシェントラフレシアを飛ばし始める。


《アイスニードル!》


残っている壁から小さな棘が生えてそれを迎撃していく!が、徐々にではあるが棘が押されている!


⦅この国の絶望は今もどんどん増えていくぅ!ワタクシのご飯が今もどんどん増えていくぅ!!つまり貴方達に勝ち目はないのよぉ!!!⦆


「勝ち目がない?」


敗北が見えるこの状況でサリヤは笑った。


「だからって諦めるわけないでしょう。」


頭の中には使い魔の顔が浮かんでいる。


「私にも、夢が出来たのよ!!」


叫んで魔力を込めた瞬間


パキィ


と乾いた音が響いてエンシェントラフレシアを打ち出していた幾つかの棘が割れたのだ。


⦅え?⦆


「!!」


《ダースピアー!!》


エキドナが驚いた一瞬を見逃さずに右腕から魔法を打ち出したサリヤ。黒い棒が真っ直ぐエキドナに向かい


ザシュ!!


そのままエキドナを貫いた!!

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