表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メタバースマルチバース 〜ユニバースディ〜  作者: 硝酸塩硫化水素
神々の戯れ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/457

ep67 星間移動(Kya-ha-ha superstyle)

――ハイヤード3()日目――


「今回向かって欲しい場所は、パライズ大陸にあります、ルーゼブルガ王国の東。ロベスティ大森林の更にその奥に向かって欲しいのでち」


「ヘスティさん、そのロベスティ大森林にランデスくんって乗り入れ出来ます?」


「ルーゼブルガ王国からロベスティ大森林までは街道があるらしいのでち。()()()()()()通行許可証がなければ、森林地帯は入れない可能性がありますでち。し・か・し、わたくしの権能を持ってすれば、その程度、()()()()なのでち。ランデスくんさまの為にも、いいところを見せるのでちッ!きゃは♡」


 初日のMAXハイテンションスーパースタイルのヘスティは、翌朝になると落ち着きを取り戻していた。ディアはランデスの車庫に、()()()()あれから立ち入ってないので、その夜に何があったかは分からない。

 だが、ヘスティのあの時のテンションを鑑みれば、何かがあったとしても()()()()()()()だろう。

 念の為ディアは翌日に、ランデスの外装をチェックしてみたが、特段違和感は感じられなかったので、胸を撫で下ろしたのは事実だが、それはそれ。これはこれ。


 ちなみに次の日もヘスティはディアに自室待機を頼んだ。拠ってディアが、暇を持て余したのは言うまでもない。

 だが……その日の夜、ディアに対してヘスティから翌朝の出庫が()()()依頼されたのである――



「では、行きます。安全の為、シートベルトをしっかりと着けて下さいねぇ」


 斯くして、ヘスティの家の車庫でヘスティを乗せ、外に出たランデスは転移門(ゲート)を開くと目的地へと向かっていった――


「いつ見ても不思議でちね」


「一体何がですか?」


「ランデスくんさまは召喚獣と聞きました。なのに権能である星間移動(ワールドトラベル)が使えるなんて、それは凄いコトなのでち」


「わぁるど()()()()?それって、転移門(げーと)の事ですか?それでしたら、ランデスくんの力じゃありませんよ?」


「そうなんでちて?じゃあ、ディアさまの権能なのでちて?」


 転移門(ゲート)高位高次元生命体()であれば使う事が出来る()()()()()()権能の一つだ。全ての高位高次元生命体()()()()()()()()()()()なので、(ハナ)から使えるワケではない。しかしこれは人間には使えない。魔術に特化した長命種が生きている間の全ての時間を費やして研究したとしても、到達出来ない領域である。

 故に、人間が召喚する召喚獣や、獣も同様とされる。

 だがその前に、ディアのボケはスルーされた――


「この転移門(げーと)は、おかみさんの力なんです」


「はい?おかみさまはこの場にいらっしゃらないのでち。どうやって権能を行使してるのでちて?」


「おかみさんが持ってる、「でーたべーす?」とか言うのを、ランデスくんに「りんく?」させているので、こちらで座標軸を取捨選択したものに……」

――ぼんッ


 ディアのINT(知性)の値はそこまで高くない。因って、処理落ちのあまり爆発した。流石に運転中に爆発するのは危険性が増すというものだが、この世界線に於いてはそれはそれ。これはこれ。

 だが、注意喚起は必要である。

 ※ディアは特殊な訓練を受けていますので、運転中に爆発しても問題はありません。ただし良い子は真似をしてはいけません。


「流石はおかみさま……でち。で・す・が、それを余裕でこなすランデスくんさま、素敵なのでちッ!素敵過ぎるのでちーーーーーッ!!きゃは♡」


 こうしてヘスティは()()()()()()()()モードから一転し、MAXテンションモードへと移行したのだった。

 ※ディアは特殊な訓練を受けていますので、客がテンションアゲアゲモードに突入しても問題はありません。ただし良い子は運転手の邪魔をしてはいけません。


_____



 ランデスは爆走して行く。ルーゼブルガ王国からロベスティ大森林に繋がる街道を……。

 道中、獣が行く手を阻み取り囲もうと、最初から妨害するモノなど()()()()()かのように……だ。

 そんなランデスの中でヘスティは、()()()()()()()()モードに再移行した様子で寄り添っており、外の様子など視界にも入らないくらい盲目だった――



「さて、ここまで()調()()来れましたぁ。ここがロベスティ大森林の入り口ですかね?」


「そうでちね。でも木々が生い茂っていますでち。わたくしの権能で、今、道を作りますでち。ちょっと待ってて下さい。行ってきますでち」


「あっ、ちょっとヘスティさん、待って下さい。今、外に出ると……」


「へぁ?」

――ひゅッ

「ひゃうッ!」


 「いざ()かん」……ランデスに対して()()()()()()()的な何かで意気込んで降りようとしたヘスティの鼻先を掠めたのは一本の矢だった。

 ディアはランデスに搭載されたセンサーで前方の森にいる存在(ナニカ)に気付いていたのでヘスティを引き止めたのだが、一歩遅かったと言える。

 だが、この矢はあくまでも牽制と言える存在(攻撃)だろうが、ヘスティのテンションを下げる事には成功した様子であり、ヘスティは折られた意気込みを回収する事なく、変な声を上げ()()()()()ランデスの中に引き返したのであった――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ