第三話 マリトッツォ
持木奈子です。今日はジャスティス君のお家に来て生パスタを食べました。
「デザートは食べるかい?」
デザートもあるそうです。流石ジャスティス君。ノルウェーと日本のハーフだ。
「自作のマリトッツォなんだけどお口に合うかな?」
マリトッツォ。ブリオッシュ生地に生クリームを挟んだ今話題のスイーツ。そんなのも作れるなんて歩く顔面マリトッツォの異名は伊達じゃない。
「じゃあ持ってくるから。」
カップラーメンが伸びるか伸びないかの時間後ジャスティス君は1枚の皿と牛乳の入ったグラスを持って帰ってきた。
「これがジャスティス流。マリトッツォさ。この小麦粉を水に溶かして焼いたのを砂糖を溶かした牛乳に浸して食べてご覧。」
わたしは恐る恐るジャスティス君の言うとおりのテーブルマナーに従いマリトッツォを口に運ぶ。そうか!これがマリトッツォ!砂糖を溶かした牛乳、これは正しく生クリーム!いや、生を超えた神クリームだ!生クリームの鮮度を更にあげると牛乳になるとは流石の発想だ。そして小麦粉を水に溶かして焼いたもの、これがパンの役割を果たし神クリームの甘みをマイルドにしてくれる。そして牛乳に浸すことによって小麦粉が程よい口当たりを醸し出している!まさにこれは食のルーブル美術館!モナリザも抱腹絶倒である!
「流石ジャスティス君ね。」
その後私達はマリトッツォの様に甘い夜を過ごしましたとさ。