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第二話 生パスタ

「俺の家に生パスタ食べに来ないか?」

ジャスティス君から急なお誘い。これはもしやお家デートと呼ばれるやつでは無いか。ジャスティスの野郎め人畜無害そうな顔をしてなんて肉食なんだ。さてはロールキャベツ系男子だな。あ、どうも持木奈子です。

生パスタかー。私も乾燥パスタならセモリナ粉から作ったことはあるけど、生パスタを作れるなんて流石ジャスティス君。ノルウェーと日本のハーフは伊達じゃない。

味付けはペスカトーレかなマリナーラかなアマトリチャーナかなカレッティエッラかなプッタネスカかなアッラケッカかなアルフレッドかなトラパネーゼかなカーチョエペペかなと考えていたらすぐに放課後になっていた。

「それじゃあ行こうか。」

ジャスティス君に連れられ学校を後にする。何気ない通学路だが終点が違うだけでこんなにもアスファルトがぐにゃぐにゃになるとは姉歯不動産もびっくりである。

「ここがジャスティスの家だよ。」

ジャスティス君に案内された家は、普通の一軒家。一点だけ普通で無い所をあげるとすると家全体に白い布がかかってることぐらいか。

「3階建てだけど僕しか住んでないからゆっくりしていってね。」

ふとしたところで貴族な一面を見せる流石ジャスティス君。かっこいい。

「おじゃましまーす。」

中身も普通の一軒家だ。一点だけ普通で無い所をあげるとすると廊下が動く歩道になっていることぐらいか。

「生パスタ作ってくるから、居間でくつろいでて。」

普通の一軒家居間に案内された。一点だけ普通で無い所をあげるとすると床がマシュマロなことぐらいか。

「おまたせ。」

ウルトラマンが帰るか帰らないかぐらいの時間でジャスティス君は帰ってきた。

手には得体の知れないワイングラス。中にはキッチンペーパーが入っているように見える。

「これがジャスティスお手製の生パスタだよ。」

ワイングラスの中には素揚げしたような乾燥パスタが入っている。

「説明しよう!生パスタとは乾燥パスタにオリーブオイルをかけトースターでチンして、塩コショウで味をつけたものさ!」

さ、流石ジャスティス君!常人には考えられない発想をいともたやすくやってのける!

「ただ肝心の味が悪ければ元も子もないわ。」

憎まれ口を叩きながら私は生パスタを一本口にする。こ、これは!まるで堅焼きのプレッチェルのような食感でいて、香ばしくもスパイシーな味蕾を刺激するような味!これが本当の生パスタか!

「ふふん。それだけじゃありませんよ。この料理は乾燥パスタとオリーブオイルさえあれば作れるまさにコスパオブザゴッドな食品なのですよ。」

す、凄すぎる。これがジャスティス流生パスタ。食事会にまた一つ新たな伝説がうまれた。やっぱり生が一番ね。そして今夜は私も生で抱かれましたとさ。

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