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2つ目の夢②

ここで夢から醒めた。

少し息が弾んでいた。

自分が見た夢は流石に何か病的なものなのではないか?と気になり、枕の隣にあったスマホで調べた結果、1番上に「目覚まし症候群」という病気がWikipediaで出てきた。

脳内でけたたましい音が鳴り響くことがあり、精神的に不安定な際にごく稀に発症することがあるそうだった。

妙な病気を患ってしまった。

電気を付けてカーテンを開けると、窓から見える景色が…感じたくなかった違和感だった。

一旦、気付かない振りをして窓と反対側に歩いた。

仕切り戸を開けてリビングスペースの方からキッチンスペースに移動し、再びリビングスペースに戻ろうと振り向いたら、例の怒鳴る男たちが怖い顔をして窓に張り付いていた。

やっぱりだ。

恐怖した。

しかし、こいつら三下にビビってる場合ではないのだ。

これから本丸が来るのだ。

本丸のガチガチが…




気付いた瞬間、今までで一番強烈なガチガチが来た。

頭蓋骨が、脳味噌が、眼球が、三半規管が、舌根が、自分の首から上の全部が、鳴っていた。

顎の骨がガチガチ震えて、視界がガチガチ明暗して、平衡感覚がガチガチ揺らいだ。

平衡感覚がガチガチ揺らぐのは凄かった、クラクラして立てないのとは全く違う。

あまりにも強い全方向全ベクトルの振動で、ブンブンゴマの要領で強制的に立たされている感覚だった。

野郎どもはガラスの窓を突き破って、僕の胸ぐらを掴んで顔を殴ってきた。

僕も殴り返した。

そしたら僕を持ち上げて、そのまま僕の頭を天井に打ち付け始めた。

僕も手足を滅茶苦茶に動かして抵抗した。

一連の乱闘で血も出てるし骨も折れてるんだろうが、全く気にならなかった。

次第に、音が鳴っているのか鳴っていないのかの区別が付かなくなってきた。

鳴っていないと思えば鳴っていないような気もしてきた。

もうどっちでも良かった。

音ではなく、「それ」だった。

擬音をあてがうならばガチガチになる、「それ」だった。

恐怖は無くなった。

ただただ、興奮して激情していた。

自分はこのガチガチの中に、このうるささであり激しさの中に溶けて無くなってしまうような気がした。

ずっとずっとずっとずっとガチガチで、ガチガチで、ガチガチだった。





…夢から覚めた。

息が完全に上がっていた。

本当に夢から覚める事が出来たのか?

枕の上にクッションを置いて寝ていたせいで、少し首が窮屈になっていた。

あと、手足の末端に血が行っていない感じがした。

脳にも血や酸素が行っていなかったせいでこんな恐ろしい夢を見たのだろうか。

時計を見た。

午後の10時。

夕方にする昼寝が長引いてしまったらしい。

そう言えば今までの夢では時計は無かったな。

スマホで「目覚まし症候群」と入力してググッた。

そんな病気は無かった。




今まで見てきた悪夢をなるべくそのまま文字に起こした。

だいぶ長くなったな。

そして現在に至る。

現在日付変わって1時54分。

そろそろ寝ないといけないのだが、寝るのが怖い。

というか、これは夢じゃないよな。

尿意がある。

今までの夢では無かったものがあると安心する。

色も鮮やかだ。

(まともな)音もある。

Twitterもある…




寝ます。

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