第39話 心の中 ~火を起こせ米をたけ!
読者の方から私の拙い文章、言い回し、語彙についてご指摘頂きました。
ありがとうございますm(_ _)m
さらに誤字のご指摘も重ねて御礼申し上げます。
では相変わらず話が進まない
第39話 よろしくお願いします
「そう、重要な事で最大級の俺の関心ごとだ!!」
そう告げると知矢は真剣な顔をし全員を見渡すのであった。
知矢とノブユキたちの間に張り詰めた空気が
知矢は黙って全員に目線を送りながらおもむろに問いかける。
「君たちの村に...故郷でも良い、知った場所に俺の欲する物があるかを確認したいだけだ、いや出来ればそれが欲しい!」
「.........それとは...何だ..」
ノブユキの表情は硬く、両手のこぶしを握り締め知矢の返答次第では襲い掛かるつもりであるのかジリジリと両足の体重を僅かにずらす様に体躯を斜めに向け重心を前に置いている様子が見える。
知矢の欲する物が未だ何か発せられていないのにも関わらずこの緊張感と警戒感は何かとてつもない秘密を抱えているのかと知矢は逆に訝しむが今はそれよりも自分の望む物の方が重要だった。
「俺の欲している物は ”味噌””醤油”だ!出来れば日本酒もあればよいし、
あと米!そう米だ米が無いと全ては始まらない!どうなんだ、君たちの村や故郷にそう言った食材があると聞いた事は無いか!」
まくし立てる様に問う知矢、異世界へ転移して不自由なく生活してはいるが今までどこの市場でも書店でもお目にかかれなかった【マイソウルフード】たち!
知矢は大のこめ、味噌、醤油好きであった。
毎朝、365日の内360日は朝食にはご飯に味噌汁を欠かさず食べるほどだ。
おかずはそれ程執着しないがしゃけ、タラコなら最高、海苔とか卵焼きでも何でもとにかく炊きたてのご飯と味噌汁を欠かさず食べないと気がすまない質である。
ちなみに知矢の妻と子は洋食派であり知矢達の朝食時にはご飯と味噌汁を食す一人とパンやスープ、グラノーラ、ベーコン、オムレツ等を食べる二人に別れていた。
不思議な食卓だ。
勿論知矢は料理など殆どしない為妻が毎食作っていたのは言うまでもない。
そんな事より
知矢よりはるか以前に日本より転移した者がいる、そしてその文化を継承しているような若者が現れた。
ならばひょっとしてすべてではないにしろ米のような物や醤油を作り出したりしてはいないだろうかと一塁の望みを持ったのであった。
「...........はぁ...あんた何言ってんだ..」
知矢の鋭い視線を浴びて緊張していた5人はノブユキの一言で一気に空気が弛緩したようだ。
「いや、だから米とかって知らないかって聞いてる」
ノブユキたちの反応からそれの存在を確認できない知矢はイライラしながらさらに追及する。
「いや、米って...あんたの欲しい最大級の関心事って米かよ......」
呆れて答えないノブユキに変わって言葉を発したのは隣で先ほどからニコニコ黙って笑みを浮かべていたイエヒコだったがその顔も笑みが崩れ何故かあきれ顔になっている。
「米を知っているのか?醤油は、味噌は!!日本酒はあああ!!!」
どんどん興奮する知矢、椅子から立ち上がりジリジリトノブユキたちの方へにじり寄る。
逆にじわじわ後ずさり知矢を避けようとする5人。
「いやいや、そんなに興奮する様な事では無かろう、米や醤油など普通に村とか街で売ってるではないか」
老人の変装を解いて背筋を伸ばしていたアカネだった。
その言葉を聞いた知矢はアカネに一足飛びに近づき両肩を掴み問いただす。
「本当か!本当に普通に売っているのか!どこだ、どこに行けば買えるんだ教えろ!」
興奮状態で詰め寄る知矢、揺さぶられあわあわしながら答えられないアカネ、そこに間に入りアカネから知矢を引きはがそうとするノブユキ、他の仲間も相まって応接室の騒ぎが大きくなり室外へ伝わったのであろう、商会長のザイードを先頭に警備の使用人であろうか屈強な男たちが部屋に飛び込んできた。
「トーヤ様、大丈夫ですか、こら!お前たちトーヤ様から離れろ!」
騒ぎに割って入り知矢をかばうように抱きすくめ距離を取るザイード、使用人たちは奴隷を押さえつけながら引き離している。
「ふざけんなそいつがアカネに掴みかかってきたんだぞ」
後ろ手に押さえつけられながら苦情を訴えるノブユキ。
その言葉に知矢を振り返るザイード。
「トーヤ様一体何が」
互いに距離を取らされ一度落ち着いたと見えたザイードは知矢へと問うのだった。
「すまない商会長、皆さんも拘束を解いてあげてください、私が興奮して彼女に詰め寄り強い口調で詰問してしまいました。申し訳ありません、彼らは一切悪くありません。」
落ち着きを取り戻した知矢はザイードへ奴隷たちの拘束を解くよう頼み、自らも皆へ謝罪したのだった。
いきなり興奮して詰め寄られたのはアカネたちの方であるがザイードとしては奴隷から顧客を守るのは当然の事であった、だが奴隷たちもザイードにとっては大事な商品であるのでこちらも守る必要もあったのは当然である。
「トーヤ様、一体何事です。
一度奴隷たちを部屋に戻しますが宜しいですか。」
落ち着いた知矢とまだ突然拘束された奴隷たちの温度差があるように見えたためザイードはこの取引はダメだと思い仕切り直しを提案した。
「いやダメだ、商会長、ザイードさん購入しよう、全員だ。」
白紙に戻すつもりだったザイードへ知矢は待ったをかけ直ぐに手続きをするように頼んだ。
少し躊躇し何か言いたげであったザイードだったが知矢の要望通り手続きを進める為、奴隷紋契約呪術士を呼ぶように言いつけ自らはもう一度知矢と話をする為知矢をソファーへと誘う。
「トーヤ様、この者達とは」
「ザイードさん、申し訳ありませんがこの五人の詳細については私から語る事が困難なのでそちらがご存知の事をお教え願いますか。」
何か聞きたそうにするザイードを遮り逆にノブユキたちが何故奴隷になったか、出生は等を聞いたのであった。
その間、ノブユキ達は屈強な使用人に囲まれながら自分たちの置かれ立場や今後の行く先に不安な面持ちで待つしかなかった。
明日はバイクの半年点検です。
ですがその前に5時頃からそうですね〜
榛名山にでも走りに行きますかね!
休みもあと僅か、少しでも楽しみたいですよね。
でも中国ウイルスには最大限お気をつけください!




