第225話 異形と炎 ~『私の極大爆炎魔法で!』「やめろ!」
こんばんは。
三日連続更新何ていったい何か月ぶりであろう?
少し筆がすすみました。
では第225話 どうぞ!
「という訳なんですがカーネタリア様はその生き物というかなぞの物体に覚えはありませんか」
冒険者ギルド長のガインから無理難題を押し付けられた知矢は屋敷に戻ると丁度戻っていたカーネタリアへと経緯を話し相談し知恵を貸して欲しと願った。
カーネタリア老人は知矢がニーナに渡された報告書と対策書を捲りながら黙って話を聞いていた。
「うむむむ・・・・そうじゃのう。過去に、そう数十年前に一度似た様な物体を目にしたことはある。確かに今聞いた通りの気味が悪い生き物じゃった。そうあれは生き物といってよいじゃろ」
カーネタリア老人は顎に手をやりながら唸る様に思い出すその光景を語った。
「やはりカーネタリア様はご存じでしたか。してその正体とは一体、それにどう処理をなさったのですか」
「正体は、うむ不明としか言えんな。その様な異形の生物と出くわしたのはそれが唯一であった。もっともわしの知らぬところでどこかにおるのやもしれんが。
その異形の生物は先ほどトーヤから聞いたものとほぼ同じように爆散、飛散するとその数を増やしていった。それだけでもう手におえん状態じゃ。ワシも他の数多くの者も火魔法で焼き尽くす事に専念しておったが一時の勢いを止める事しか出来ずに魔力が尽きると再び移動と増殖を始める始末じゃった」
当時の様子を思い出す様にして語る老人。その表情はいつもの陽気な面影も無く余程当時苦労をしたことをうかがわせる。
「まあ早い話最後は人族には手に負えんという事での龍族に願って助けてもらったんじゃよ」
「龍族にですか、そりゃあまた凄い手を。それじゃあやはり口撃でしょうか」
「ああ、そうじゃとも。火龍の最強攻撃ファイヤーブレスでのうそれこそ消し炭も残らんほどに消し去って貰ったというわけじゃ。もっともその後、森に火の手が広がり消火の方も大変じゃったが」
知矢は以前出くわした水龍の古龍の姿を思い出しあの巨体から吐き出される炎ならばと想像するが同時にこの都市でそんなことをすれば都市ごと消し去られてしまうと身震いをした。
「火龍ですか、残念ながらその手は今回は無理そうですね」
「そうじゃな、都市で使える手でも無し、ましてや火龍を呼び出す伝手も大変じゃヒョッヒョッヒョ」
そこでやっといつものしわくちゃの顔を見せた老人であった。
「ともかく一度そいつを見てみんことにわのう」
しわくちゃの笑みを消し去りカーネタリアは真剣な顔で知矢へと告げた。
「ええ、ご足労をおかけしますが是非とも。早速行ってみましょう」
知矢はカーネタリアと二人の従魔、そしてボンタを連れ徒歩でその異形の生物が封じてあると言う場所へと向かった。
「ここっすよ兄貴。あっしも中はどんな様子かも知りやしませんがね」
知矢は知らなかったがボンタは以前から知っていたようだ。もっとも市民の多くはその場所は認知していたが決して近づく事も無ければほとんど話題にもならない程昔から存在している場所でもあった。
「ここか」
そこは南の門に近くはあったが周囲を完全に高い城壁と同様に厚い石壁で囲み中を窺う事など出来ない。
その石壁からは都市内の建物などは遠く離され都市の中でぽかりと空いた広場の中央にポツンと存在する。そんな壁だけの建築物である。
壁の中からは木の焼けた焦げ臭いにおいと共に白い煙が立ち上り石壁は長い年月ですす焦げているのが見て取れる。
知矢達は唯一の入り口を警備する兵士へ冒険者ギルドからの依頼書を見せて入場の許可を取る。
「この十年以上ここを訪れる冒険者は皆無でしたがトーヤ殿とカーネタリア様なら成しえるでしょう、期待します」
老練の兵士はここを守護する任について長い様子で二人を見て破顔した。
「いえ、まだ何とも言えないのが正直なところです。私も先ほど話を聞き先ずは様子を見に来たのでどう対処するかはこれから考えさせてください」
知矢は喜びをあらわにする兵士に苦笑しながら今日は見学だけであると伝え石壁の中へと足を進めた。
「凄い匂いっすねこりゃあ・・・・・」
入り口を入り早々にボンタが顔をしかめる。
何とも言えない悪臭とすす臭い木の焼ける匂いが入り交じり正直長くはいられそうになかった。
知矢達は事前に臭いの事を聞いていたので少しでも緩和すればと布を何重にも重ね中に活性炭代わりの炭の粉と細かいおが屑のフィルター代わりにした即席のマスクを装着していた。それでもこの臭である。
「ピョンピョンは大丈夫なのか」
マスクを装着できない従魔を心配した知矢だが。
『・・・(ハーイ平気でーす)』心配をよそに従魔は普段と変わりない様子だった。
「これか・・・」
石壁の内部は天井まで石でおおわれ中はぼんやりと炎の明かりだけが頼りだったが煙は一部から風の魔道具のような物で排気しているそうで視界は見通せる。
水路の様なつくりの石段が大きく輪になっている。その水路の凹部分に薪や炭が置かれ常に火が灯り熱を帯びるそれが防壁だ。
石段の輪の中を高い見張り台から見下ろすと
「いるっすね。いったい何なんでしょう」
その石段で形成された輪の中はどす黒くうごめく何かがいた。自立して蠢く様子は確かに生き物であると思われるがそれに意思や思考があるとも思えない。
知矢は(アメーバーのような物か?)そんな印象を受けるが知矢は工業系や技術系は詳しいがあいにく生物・科学分野には疎かった。
「カーネタリア様、如何ですか」
知矢は以前カーネタリア老人が見たことがあると言っていた物と同一かどうかを確認する。
「そうじゃのう、ああ正に同一、同じものであったと言ってよいじゃろ。火を恐れる習性も蠢く姿もほぼ同じじゃった。臭いに関しては何とも言えんが異臭がしていた覚えはある」
「じゃあ兄貴、やっぱりこいつらをやっつけるには火龍を連れてくるしか無いっすか」
「それが手っ取り早い話だが現実的ではないな」そう言いながら知矢は最悪そのを手使うには以前”龍水湖”で出会った水龍の古龍に相談すれば可能ではないかとも思案していた。
「取りえず先ず【鑑定】」
知矢はその得体のしれない生物へ鑑定魔法を行使してみた。
【 パラサイト・アミュー (不定形生物)
獣の体内に寄生し栄養を得る
外部からの攻撃や衝撃により分裂増殖する。
弱点:核が破壊すると死滅。しかし分離すると即新たな核を形成する
高熱と無酸素状態に弱い 】
そう出た。
「やはり高熱に弱いか。しかも酸素が無ければ生きていけないのは生物として当然だが、攻撃すると増殖すると言うのがな」
『主様』
「なんだフェリシア」
子犬バージョンから人族の姿へと変化していた従魔が声を発した。
『私の攻撃魔法を試しても宜しいでしょうか』
人族の魔法をはるかに凌駕する威力を誇るフェンリルの上位種と目される従魔のフェリシアが提案する。
「そうだな、むやみに飛散させたり建物に影響がない物なら試してみるか。カーネタリア様如何でしょう」
「うむ、そうじゃのう。むやみやたらに増殖されてはかなわんがどうなるのかを試す事も必要じゃろ。順番に少しワシも試してみようかのう」
Sランク冒険者でこの物体の討伐経験のある老人の賛意を得皆で魔法を試す事にした。
『ウインド・カッター』
フェリシアは風魔法の刃を生み出して一体を切断してみた。
するとやはり即分離した両方が別々に蠢き出すのであった。
「やはり切断はダメか、ならば 『サンダー!』」
知矢は風魔法の雷撃を小規模に集中し一個体へ打ち込んだ。
知矢の攻撃に声も無くうごめいたその生物は一瞬停止し萎んだように見えたが暫くすると何も無かったかのように蠢き出す。
「サンダーも全くと言っていいほど効果が無いな」
「それじゃワシも試してみるとするかのう。以前は試しておらなんだが 『 聖 光 』」
そう口にするとカーネタリアの身が聖なる輝きの光に包まれ次第にその光は弧を大きくするように広がり異形の生物の一部を包み込んだ。
「うぉ!こっ、これが話に聞いたやつっすか!」
まばゆい光に目を覆うようにしながらボンタが叫ぶように興奮の声を上げた。
聖光の輝きに包まれた異形の生物は一瞬びくりとしたように見えその動きを止めた。そしてその輝きが消え失せると、
「元に戻ったっすね」
残念ながら光が失われるとその異形の生物は何も無かったかのように蠢き出すだけであった。
「うむう、異形の姿と毒を吐く様子から聖魔法であれば何かしら弱体化でもすればと思うたが」
残念そうに呟く老人であった。
「兄貴、こりゃあダメっすかね」
「今のところな、カーネタリア様この場で相談するのも少々苦しいので一度戻りましょう」
知矢の提案で一度帰って検討する事にした一行であった。
「どうでしたかトーヤ殿」
余りの異臭に早々の撤収を決めた一行を出口では少し期待に満ちた表情で先ほどの兵士が出てきた知矢達を迎える。
「残念ですが今のところ良い手が見つかりませんね。一度戻り策を練りたいと思います」
そう言うと兵士は残念そうにうなだれながら知矢達を見送った。
「ああそうそうトーヤ殿」引き留める兵士。
「帰る前に『クリーン』をかけた方が宜しいですよ」
そう言うと鼻をつまむような仕草をみせた。
「そういやそうだ。ありがとうございます」
兵士の気遣いに礼を言って皆で全身にクリーンの魔法をかけすっきりした気持ちでその場を後にしたのであった。
「それで帰って来たニャ。しかし俺は行かなくてよかったニャ」
屋敷に帰り先に戻っていたニャアラスへ事の次第を話すとおもわず鼻をつまみ絶対近寄らない事を口にするニャアラスであった。
「確かに獣人の鼻にあの場所は苦痛以上の危険を感じるな」
知矢はせめてあの悪臭と含まれる毒素の対抗策が無いかを思案する。
「トーヤ様、クリーンが利くならマスクにクリーンの魔法を定着する事でフィルターの代わりに浄化効果を得られませんか」
秘書のような役割で脇に控えていたサーヤが新たな提案をする。
「おっサーヤ、良いところに気が付いたな。そうだなその手があった試作をしてみるか」
せめて臭いだけでも何とか方策が見えた事は僥倖であった。
「でもニャあいつをやっつける方法はニャイか」
「カーネタリア様の聖光も効かないし攻撃魔法では逆に分離して増やす事になる。何か別の視点で考えないとだめだな。弱点は核の破壊と火と空気の無い状態、真空は技術的に難しいな・・・・」
「トーヤ君や真空とはなんぞや」
知矢の呟きを耳にしたカーネタリアだ。
「あっ、えっと真空って言うのはですね・・・・」
知矢はこの異世界に無い技術をつい口にしてしまいどう説明をすればいいのか困るあまり言いよどむ。
「真空というのは空気中になにも存在しない状態を言います。なにも存在しないわけですから生きる物も存在できないという事です。その空間を作ることが出来ればその異形の生物とやらも生きる事が出来無い。しかし理論は解っていてもその状態を作り出す技術が無い」
知矢が言い淀むとすぐにサーヤがフォローした。
転生前の日本で元々物理学や化学研究などの複数の研究分野で活躍していたサーヤである。理論はすべて頭の中だ。
「ふむ、よくわからんが確かに何もない空間では息をすることも出来んな。トーヤ君でもやはりそれを起こす事は不可能か」
カーネタリア老人は知矢が異世界と言う場所から最高神の手で転移をしてきた人物であることは秘かに知っていた。 だから何かしらの別の知識を持っているのだろうと考えた。
「理論的にはサーヤが言った事で正しいのだと思いますが実際再現出来るかと言われると無理だとしか言えませんね」
知矢は真空ポンプの知識は勿論あるが如何せん工業の発達が遅れているこの世界にはポンプどころか井戸から水をくみ上げる手動式ポンプ、俗にいう”ガシャポン”さえ存在しない。唯一井戸から水を汲みのはつるべのような方式だ。
もっともほとんどの人々が生活魔法で水を生成できる世界だ、ポンプの必要性は低いから仕方がない。
「それよりもカーネタリア様、昔あの生物を見た、討伐した時の状況はどういった事だったのか話してくれませんか。昔の経験の中で見いだせる何かヒントになるようなものがあるかもしれません」
知矢は話題を変える様に訊ねた。
「ふむ、そうさのう・・・
あれは大森林の一角に住む”ビック・キラー・アント”が異常行動を起こしたと騒ぎになっていたのが発端じゃった」
カーネタリアは少し記憶をたどるように話し始めた。
【ビック・キラー・アント】
大きなアリの様な魔獣で地中や木のうろ等に集団を形成し嬢王を中心とした王国を作る習性を持っていた。
ビック・キラー・アントと言う名から殺人アリを想像しがちであるが実際は少し異なる。一般のビック・キラー・アントは体長300mm程でかなり大きい。それが何百、何千と集団を形成すれば脅威に思える。
しかし実際のビック・キラー・アントの生態は昆虫や小動物そして木の実や木の葉を集め巣の中で噛み砕いた唾液や蟻酸と呼ばれる物を混ぜ合わせた団子状の物を主食にしていた。
集団で活動するその姿は一見すると恐ろしいが神族や大型の獣などを襲う事も無くどちらかと言うと森の掃除人の様な側面もある。
勿論巣を攻撃されるなどした場合は総出で襲い掛かり敵を撃退するのは当然であったが普段から好戦的な事は一切なかった。
そんなビック・キラー・アントが顎を鳴らす独特の危険を知らせる音を鳴らしながら森を集団で移動する事態が起きた。
これは通常あり得ない行動でそれに遭遇した冒険者から通報を受けた当地の冒険者ギルドが調査を開始した。
何千匹、何キロ続いているのか解らないビック・キラー・アントの行列。何故、どこへ行くのか。まだ距離はあるがその先にあるのは人族が住まう村。
大森林のたもとに住む村人は決して弱い存在ではない。しかし半ば狂ったような行動を見せるビック・キラー・アントに恐怖していた。
調査をしていた冒険者がビック・キラー・アントの目指す先頭の集団がまた異常な行動をしているのを確認する。
何千のビック・キラー・アントが十重八重と何かを囲む様に輪を描きながら回転していた。ビック・キラー・アントへ接近することを躊躇していた冒険者たちは遠目であったがその様子をギルドへ報告すると当時はAランクの位にいたカーネタリアを含む上位の冒険者へ調査への参加ともしも村へ接近する様子があった場合の討伐依頼が出た。
そく現場へ駆けつけた一行が見た物は何かに向かいビック・キラー・アントが集団となって攻撃を繰り返している光景だった。
狂ったように輪の中心へ進みその強靭なあごをふるい何かを噛み砕くような状態だ。
状況が解らず未だ村へ接近する様子も見えなかった為カーネタリアたちはその輪をさらに外周から囲む様に見守った。
一向に攻撃のやまない中心部。しかし攻撃の時間がたつにつれ状況が変化していく。輪の中心にかすかに見えていたどす黒い物体。それがいつしか段々と大きくはっきりと見えるようになってきた。
それでもなお攻撃をやめないビック・キラー・アント達。時間がたつにつれその中心は大きさを増すばかりか蠢く者がはっきりと見て取れるようになる。しかもそれは一つの個体ではなく数個、いやどんどんその個体が増え始め次第にビック・キラー・アントに匹敵するかの如く増殖をしているのが明確に理解できた。
カーネタリアからの追加情報を受け応援の冒険者がさらに森へと派遣されるが未だ推移を見守るばかり。しかしビック・キラー・アントが何かと戦ってしかもその相手が何故か一向に減るばかりか逆にどんどん増殖する光景はそれだけで恐怖を感じる。
「おい!みろ」
一人の冒険者が指し示す方角。多くのビック・キラー・アントが進んできた方向からもっと巨大なビック・キラー・アントが姿を現した。その大きさ、普通のビック・キラー・アントの三倍以上1000mm長程の巨大なアリが姿を現したのであった。
嬢王ありの登場である。
配下のビック・キラー・アントがどんどん数を減らす中そのどす黒く蠢く何かは既にありの数を凌駕しますます増えるばかりである。
その配下が攻撃を繰り広げる現場に到着した嬢王はその巨大なあごから尖る大鉈の様な口先を激しく開閉して怒り狂う攻撃音を発しながらどす黒い何かへと突き進んだ。
しかし嬢王のその巨大なあごによる攻撃で全く怯む様子を見せない黒い何かは既にほかのアリたちをほとんど死滅させ嬢王を残すばかりであった。
ここに至り嬢王は苦しみながら口腔から何かの液体をまき散らす行動に出る。その液体が撒かれた箇所は不思議な事に黒い物体がわずかに姿を小さくそしてそのどす黒い色を薄めたかにも見えたが如何せんその嬢王の口腔よりの攻撃より黒い蠢く何かが嬢王を取り込む速度の方が圧倒的に早かった。
カーネタリアたち冒険者が数十人見守る中あっという間にビック・キラー・アントの姿は消え失せそこに残ったのは数を無数に増やしたどす黒い何かだった。
カーネタリアは即座に危険と判断しその何かの討伐を決意。近接での攻撃は危険であると、魔法を使える者をさらに招集し一斉に囲んでの攻撃が始まった。
「――じゃが・・・結果は知っての通り。爆裂や切断であやつはさらに増殖し見る見る間にその数を倍々と増やす一方だ。しかもやつらは途中から我々を捕食する様な素振りを見せ始め、事実襲われ体の一部を欠損させるものが出始めた。その後は逃げの一手じゃった。
しかし移動は遅いとは言えいつか村やそして大都市へその姿を見せるかもしれん。そこでだ、唯一少し効果が見込まれた火魔法による最大効果を狙い火龍の一族へ助けを願ったという訳じゃ」
長い話に一息ついたカーネタリア老人は供されていた酒でのどを潤す。
「でもにゃ火龍がよく人族の願いで来てくれたニャ。逆に食われなかったニャ」
「ヒョッヒョッヒョ、火龍は人族の様な小さい者は腹の足しにもならんと笑いおるわい。しかしその対価は大変じゃった。ビック・マウンテン・ピッグを始めとする肉にうま味がある上質で大型の魔物を500捧げろとの事じゃった。ビック・マウンテン・ピッグを500など考えられん事じゃったが言われるとおりにするしか選択肢はなかった。まあ結局一度にではなく数か月にわたって捧げる事で許しを得られたがのう、ヒョッヒョッヒョ。
まあその介あってあの異形の生き物をすっかり消滅するまで焼き尽くしてもらえたことの方が大きい。確かにその後の山火事の消火も大変じゃったがまあそこは水魔法や風魔法で何とかなる話じゃて。
そしてその時に火龍は最後にこう言っておった。
『こ奴らを見つけたら戦うな、我らを呼べ』と。
火龍たちはあの生き物の恐ろしさを知っておったのかも知れん」
長い話を終えたカーネタリアはソファーへ背を預けるとゆったりと酒を飲み始めた。
「ニャアトーヤやっぱり火龍に頼むしかないニャ」
諦め顔のニャアラスである。
「そうは言ってもな。まず火龍をどうやって呼び寄せる。それにこんなところでファイヤー・ブレスなんか使われたら山火事どころか都市ごと燃え尽きてしまうぞ」
何度か繰り返し出ていた話だが結局その手は諦めるしかなかったそして昔話を聞いても妙案が浮かばない知矢であった。
『・・・(ねえねえご主人様、今の話の中に出て来たのはどうでしょう)』
知矢の膝の上で昼寝をしているのだとばかり思っていた従魔のG・D・Sのピョンピョンがその身を起こし何か訴えてきた。
最近投稿間隔が短いせいかアクセス数も多く、感想も色々いただきさらにはポイントも結構上がりました。皆さまお読みいただきありがとうございます。
まあ人気作家の巨匠の方々にはとても足元にも及びませんがのんびりと好きな事を書いているのにこんなに読んでくれる人がいっぱい何て幸せです。
今後ともよろしくお願いいたします。
では次話にてまた。




