第217話 闇に暗闇そしてお散歩 ~ 「出してくれ・・・・・」
第217話を投稿いたします。
ではどうぞ
中核商業都市ラグーンに夜の帳が降りた頃、この都市では中級より少しだけ格が良い有り触れた一軒の宿の部屋へ集う冒険者たちがいる。
昼間の依頼に疲れ果て夕食時に酒を飲むことが多い冒険者なんて言う類の者たちは次の日も早朝からより良い依頼を早い者勝ちで得なければならない事もあり皆早寝が基本だ。
もっともこの異世界では元々が日が沈んだ後の活動には魔法の明かりや油を使ったランプ等が必要になる為そう言ったもののコストを考えると魔力が少ないほとんどの市民も早々に床に就くのが当たり前であった。
しかしさる魔道具を製作、販売する店が長時間明かりの維持にほとんど魔力を使用しなくて済んでしまう画期的な明かりの魔道具を発売してから数か月。
今ではその魔道具もかなり普及が進み夜に人々が活動する機会が増えていた。
しかし翌朝には再び新たな依頼を得るため早くから冒険者ギルドへ赴くつもりの者はそう言った魔道具を手に入れてもそう夜更かしをすることが無いのは当然であろう。
しかし、今、この宿の一室に集う者たちはそう言った明日の朝の心配をするより重大な出来事に直面し寝る事や明日の依頼を考えることも出来ず互いに情報を共有し論議を重ねていた。
「ではハザト、あなたが仕入れて来た情報をもう一度確認するわね。間違いがあったら指摘して頂戴」
長く垂れ下がった水色に透き通りそうな透明感のある髪を両手ですくい上げながら頭を振って思考を整理するように語り出した女性。
彼女は名をモスリーと言い今は部屋着に着替えてくつろいで椅子に腰かけながらすくい上げた髪を纏めて団子にし網紐で結わえる仕草を見せているとその豊満な胸部が大きく揺れる。
落ち着いた物腰で聡明さを漂わせる彼女は本来の職種は魔法使いであるが趣味がこうじて錬金術師としても活動をしている。最近はその名も少しずつ知れ渡る様になり各種の魔法薬や魔法触媒などを作り出しては訪れた都市や街で各工業ギルドや商業ギルドへ販売し売れ行きも上々であった。
「ああ、だが散々話した事だ。情報量も少ないからこれと言って加える物ももう無いぜ」
ハザトと呼ばれた男はもさりとした濃い茶色の髪の20代半ばほど。体躯は割とすらりとした長身だがで細身の全身はひょろりととにかく細く優男という言葉が似合いそうなとても冒険者でござると言っても相手に不信感を与えそうな非力さしか目につかない。
そんな非力そうな男はその見た目にからは想像もできない肉厚の大剣を使う剣士であった。
「構まいません。重要な事ですので何度確認してもし過ぎる事は無いとおもいます。
貴方は昼間一人で冒険者ギルドにいた。そこで情報収集を行っていた。そうですね」
「違うよ、モスリー姉、兄様は私たちの目を盗んでさぼっていただけよ。そうよね兄様」
モスリーが話始めると尽かさずもう一人の女性が話に割り込んできた。
彼女の名はエル。12歳ほどに見える小柄で可愛らしい声音の女の子に見えるが実際はもうすっかり大人の女性、18歳であった。
その可愛らしい小柄の女性はこれまた見た目からは想像もできない闘士であり得意の得物は槍斧である。
一体その可愛らしい体躯のどこからそんな力を発揮するのか信じられない怪力で槍斧を振り回し、時にはその小柄を利用し瞬時に相手の懐へ入り込むとその自らの拳で暴力的な一撃を加えることもある。
「ちょ、おまっ!」
「エル、今はその話は良いわ。あとで落ち着いた時にじっくり聞くから。 続けるわよ」
ハザトは慌てて言い訳の言葉を口にしようとしたがモスリーの鋭い一言に口をつぐみその長身を精一杯ちぢこめる様にベットの上で膝を抱える。
「若い冒険者とギルド職員の会話に 『魔族』『騎士団』『拘束』『国家間で話し合い』『引き渡す』『魔王の孫』『やんちゃ坊主』『魔人の子供』 そう言った単語が出てきたと。 具体的にはあまり聞き取れなかったのでその冒険者たちを追尾したところ貴族の屋敷に入っていった。屋敷の中へ潜入を試みるも【嫌な感じ】を受け早々に退散した。 そんな所ね。何か足りないかしら」
最前聞き取ったメモに目を向けながら自ら加筆しながら読み上げるモスリー。読み終えると鋭く視線をハザトの方へ向け念を押す。
「ああ、そんなところだ。付け加えるとしたら【嫌な感じ】と言うよりは【やばい奴がいる】の方が正確かもな。ありゃあ単なる猛者とかって言う次元じゃねえ。一瞬あの屋敷には龍でも飼ってんのかって思う位だった。しかも飛竜なんて可愛いもんじゃねえ・・・ありゃあ人外の魔力だ。しかも一見脅威を感じないが魔力を相当抑えているような感じの奴がまだ他にもいるはずだ。俺やああんなとこに入り込むのは御免だぜ」
ハザトは思い出す様にその身をぶるっと震わせると抱えていた膝をもっとギュッと抱きしめるようにうつむいた。
「ハザト兄様は大げさだよ。魔神王国や大森林でもないのにそんな強い奴がしかも貴族の屋敷に何人もいる訳ないじゃん。アハッ!」
エルは可愛らしく笑い声をあげながらハザトの感想を否定する。
「・・・お前は気楽でいいな。しかしあれを間近で感じてもそうしていられたら大したもんだ」
ハザトは心の底からそう思った。
「あなたがそれ程脅威に感じた者。しかも複数。事実だとして、でもこの都市に来てからまだ日も浅いけどそこまでの強者がいるとは聞かないわね。Aランク冒険者や有名なチームは幾つか滞在しているのは聞いたけどそこまでの評判は聞いたことは無いわ」
「でもそう言えばモスリー姉、都市の外でまるで飼われているみたいなあのギガント・ポメラニオンをさ使役しているおじいさんがいるって。Sランクの冒険者だって聞いたよ」
「確かにあの厄災獣とも言えなくもないA級の魔獣だけどまだ子供よ。精々B級かそれ以下。しかも魔物使いでSランクって言うのは眉唾ね。大森林にいる魔獣を使役しているっていう事実に誇張された錯覚が呼んだ噂だわ。
あれでギガント・ポメラニオンの成体を使役していると言うのならもう少し信ぴょう性もあるけど」
モスリーは自身の目で見た門の外で巨大な犬小屋の様な建物で飼われていた魔獣を見た率直な感想を述べた。
事実恐ろしい凶暴な種族であるギガント・ポメラニオンであったがそこに寝ていた姿はどう見ても飼いならされた巨体な猫その物であり、この都市の名物の様に訪れた市民が餌を放ると喜んで口にして好評を得ていた。
モスリーの考えでは生まれたばかりの赤子であるギガント・ポメラニオンを入手した魔物使いが飼いならしている言わば野生種とは一線を画す個体である。そう考えるとその獣使いがSランクである可能性は消えると判断した。
事実は確かにSランク冒険者であるがその老人は魔物使いではない。
若き頃から騎士を目指すべく教えを受け剣技の訓練に明け暮れた剣士であり魔法使いでもあり僧侶等複数の職種 適性を持ち聖魔法を極めた異色の人物である。
魔物使いではなかったが多くの魔物たちはその男の前では飼い犬も同然で腹を見せて降参をする。
それはその男が百年の時を経て得た総括ともいえる能力でもあり行使力や職種などで測り知れるものではなかった。
「じゃあモスリー姉、変な髪形をした男たちを何十人も従えている赤髪の怖い女って言うのは?。話に聞いたベヒモスの討伐騒ぎじゃ大活躍したって言う話だよ」
エルは先日のベヒモスゾンビ討伐の話を口にした。
「ああ、確か【暴風のカスティーヌ】の異名を持つ赤毛の派手な装束の女性とその軍団ですね。
確かにそれなりの強者と聞き及びますがそれもこれも彼女の統率力と率いる軍団の総合力の結果がAランクであると聞いた話から推測できます。
それに貴族の屋敷というのと彼女とその軍団のイメージが私には合致しません」
「そっか。モスリー姉が言うんじゃそうなんだろうね。じゃさもう一層の事今からみんなで行ってみようよ。こうしてても始まらないし」
そうエルは口にしながら壁に立てかけてあった自身の得物槍斧へ手を伸ばし片手でその重い武器を軽々と持ち上げるとクルリと人回ししながらスタっと背後へ装備した。
「エル待て! お前馬鹿言ってんな!今説明したろ。死にに行くようなもんだ」
ベットの上で膝を抱えて縮こまっていたハザトが慌てて顔を上げて素っとんきょな声でエルを制止する。
「兄様は大げさだな~。別にその屋敷を襲撃するわけじゃないのに。夜の通りを散歩してて偶々通った屋敷の中の気配を探るだけじゃない。
ねえモスリー姉お散歩行こう」
「ふざけんな行かねえぞ。俺は酒を飲んで寝るんだからな!」
「そうね行きましょうか。そのお散歩とやらに」
「さっすがモスリー姉」
「おいモスリー冷静な状況判断と情報収集を身上のお前迄何言ってんだ!」
慌てるハザトを尻目に二人は部屋着からさっさと装備へと換装を始めるのであった。
「ハザト兄、いつもの私ならもう少し情報を精査してから行動しますわ。ですが事が魔王様が、もしくは王族等の何方かが関わるのであれば悠長にしてはいられません。
状況によってはその貴族屋敷ではなく騎士団や管理貴族の屋敷にあるであろう牢へ討ち入ってでも救出をしなくてはならなくなる事態もあります。
そう言った事を踏まえてのお散歩です」
そう言いながらモスリーは装備を整え自分の魔法杖を腰のホルダーに差し込むとフード付きのコートを颯爽と羽織り魔物の皮を鞣したブーツの踵を鳴らしながら部屋を出て行った。
「ハザト兄様!ハイハイ行きますよ」
それに続くエル。
「俺は行かねーかんな! ほんとに行かねーぞ!」
二人の姿が見えなくなった開きっぱなしのドアへと声を張り上げるハザトであった。
そんな様子を人知れず板窓の外から見聞きしている者がいる事など誰も気が付かない。
「・・・」音もたてずにその者は確認が終了したかのように無言で姿を消した。
「ねえ兄様、道はあってるの。なんか貴族街とは方向が違うけど」
エルは周囲を見回しながら問う。
不承不承前を歩く男はちらりと振り返り嘆息しながら
「合ってるよ・・・ったく」
そう一言ぶすっとした声で答えるとまた無言で歩みを進める。
彼らが歩く通りはいわゆる貴族の屋敷が多く見受けられる貴族街、行政官僚たちが日夜仕事をしている官庁街がある方向とは少し異なり閑静な住宅や大店の店舗などがある地区にあたる。
商業地区とも異なり居住区とも一線を画すこの辺りは一般的な市民の住居も多く見受けられるがその中で貴族や大店などの別邸と称する屋敷も多く中心地より外れた事もあり静かな地区だ。
彼らが目的とする貴族の屋敷、そう知矢の住まう皇帝より下賜され最近住まい始めたあの館こそがその目的の場所である。
「ほれ、あそこの先に見える貴族の屋敷。あれがそうだ」
男は人通りが殆ど無い通りのさらに建物の陰に身をひそめながら二人へ指さしながら小声で示す。
「確かに貴族の屋敷だね」
「柵は申し訳程度の物ね。普通の冒険者程度でも超えられる代物だし・・・警備の獣などもいる気配は無さそう」
モスリーは一瞬目を閉じて気配を探ってみた。
「だが門番はいるぜ。しかも内外二人ずつとは念の入れようだ。それだけでも警戒が厳しいとは見えないか」
「でもハザト兄様、あの門番って何か変じゃない」
ハザトの言葉にエルが疑問を投げかける。
「そうね、あれは騎士や兵士ではないわ」
「そういやそうだ、ありゃあ冒険者か?」
三人は周囲の柵や内部に警備も者や獣が巡回する様な厳重な警備をひいていないのに正面の門だけは厳重に見える光景、しかもその門を護るのがどう見ても冒険者にしか見えない装備や格好に返って訝しさを感じた。
「兵士を雇う金が無いのか」
「それこそ変だわ。門は貴族にとって顔とも言える場よ。そんな対外的に重要なところに態々(わざわざ)冒険者を雇い入れて配置する意味って何かしら」
モスリーも自身の経験や思考からこの状況への答えを導き出せないで困惑している。
知矢の屋敷の門を護るのはそう冒険者である。
実際は護る事に重きを置いていないのが実情である。
知矢が彼らに求めているのは屋敷を訪問する客の選別、通知、案内や誘導が主な任務だ。屋敷に入れば他の専従使用人が対応するがそこまでが彼らの役目だ。
知矢は低ランクの冒険者へ仕事を提供する場を用意する意味合いが強い。これは低いランクのうちは安定した収入を得られないのに焦って無理な依頼へ手を伸ばしたり力に見合わない相手と遭遇し安い武具で怪我をする等ある一定の収入を得て生活基盤安定と装備の充実の為考えた処置である。
尤、事実知矢の屋敷や店は人手を欲しがっていることも確かにあった。それに加え知矢が今準備中の低ランクの冒険者への学びの場を立ち上げる前段階の処置でもある。
臨時雇いの冒険者は基本全員、知矢の使用人でもある警備担当の者たちから戦い方、守り方、助けを呼ぶ方法、とっさの状況把握などの基本を学んでから仕事に就く。
実はそう言った事を教える側もその教え方を自ら学び指導方法の確立も模索しているのだ。
そう言った意味もあって屋敷を訪れる者が最初に目にし言葉を交わす重要な場所に冒険者を配しているのである。
内外二人ずつなのは有事を想定した物であってそう言って雇った冒険者に役割を伝えてある。
しかし実際この屋敷には多くの警備担当の使用人が常駐しさらに知矢を始め食客でもあるカーネタリアや友人のニャーラスも異変に気付くのは門の冒険者よりも早く的確であるのであったが。
それに加え知矢の従魔であるG・D・Sのピョンピョンや聖獣フェンリルの特殊個体であるフェリシアも屋敷の中へ居ながら十二分に外の異変を察知する力を持っているのだから態々警戒要員を周囲の巡回に出す必要もない。
モスリーの疑問はもっともであった。だがそもそもの理由が三人に解るわけも無くただただ困惑するだけであった。
「ねえねえ兄様、ここ本当に貴族の屋敷なの」
エルがもっともな疑問を口にする。
「そんなの己が解るかよ。だがこんな屋敷に住む冒険者なんているかよどう見ても貧乏貴族の準男爵や騎士伯なんかより全然立派な屋敷だ。下手すると子爵程度かもしんねえぞ」
「仕方がない。こうしていても始まらないわさりげなく歩いて様子を探りましょう。さりげなくよわかったハザト兄」
「ケッ、俺は何もしねえ、お前たちに任せた。さっさと確認して宿へ帰ろうぜ」
そう一見念を押されたことに憤慨した様子を見せつつもハザトは自分の役割を理解し無駄口と文句を垂れ流す様に声をわざと上げながら建物の陰から出て角を曲がり知矢の屋敷の門方向へずかずかと歩いて行った。
――「・・・だから早く帰って一杯やるんだ俺は。毎日そのために生きてんだからな」
知矢の屋敷を警備する門番の冒険者は暗がりの先から聞こえてくる声に気が付いた。しかし元々が低ランクの冒険者である。気配や魔力を感知して危険を察知するなど端からできる訳も無くただ単に通り過ぎる者へ目を向けているだけであった。
(やっぱり冒険者だよね)
(その様ね。しかもそれ程練度も高くなさそうだわ)
何故こんな低ランクの物を態々門番に立たせているのかさらに疑問を深めるモスリーであった。
知矢の屋敷にはいたる所に光の魔道具が配されているが特に屋外には外聞もあったが不必要に明るくすることも無いと考え今、煌々(こうこう)と光るのは門柱から左右に僅か目の前の通りを望む方向だけである。
その光で声を上げながら歩いてくるのが冒険者の男女であることを確認した冒険者の門番は特にないも思いもしなかった。
「よう!兄弟、仕事か。夜遅くまで大変だな」
数メートルの距離まで接近してきた冒険者から門番の冒険者へ声がかかった。 よくある見知らぬ冒険者がすれ違う時に掛ける言葉だ。
「・・・ああ兄弟そんなところだ。そっちの景気はどうだ」
単なる通りすがりの冒険者が何ごとも無く通り過ぎるであろうと思っていた門番の冒険者はハザトの声にぎこちなく返答をした。
このぎこちなさはハザトにもすぐ伝わり (見た目も若いしこりゃあFランク程度の奴だな) と言い慣れぬやり取りで露呈した門番役の冒険者の練度を測った。
「なかなか厳しいぜ。あんた達こんな大きな貴族の屋敷へ雇われてるのかい。羨ましいね、さぞや待遇もいいんだろうな」
(シミチンの貴族じゃろくな待遇じゃないだろうがな)
「ああ、まあまあの待遇でこっちも助かるよ。飯もうまい物を食わせてくれるしな。だがこの屋敷の主は貴族様じゃないぜ」
そうつい口を滑らす門番役の冒険者に門の内側に立つ少しだけ経験値が高い者が
「オイ! 余計な軽口はやめろ」 と注意を飛ばした。
「アッ、すまんつい。まあという訳だ兄弟。アンタもがんばれよ」
そうごまかす様にハザトへ手を振る様に促してきたのを受けハザトも
「おう邪魔したな。さてさっさと宿へ帰って一杯やるぞ」
そう言うとまた大声で話をしながら連れの二人を促す様に暗闇へと消えていった。
――「モスリー、どう見た」
「・・・やはり妙ね。しかも雇い主、屋敷の主が貴族ではないと言っていたわ。益々おかしいわ・・・・」
再び通りの角を曲がり建物の暗闇へ身を隠した三人は額を突き合わせるようにしながら小声で話し合う。
「単なる豪商とかではなくて?」
「商売人なら門兵を冒険者で代用なんてしないわ。それこそ体面があるし。雇うならせめて傭兵ギルド等から警備に特化したものを雇うか、いいえあれだけの屋敷の主が商人ならやはり常雇い、専任の門番や警備担当者を配しておくはずよ。これは考えれば考えるほど妙な話だわ」
本来のモスリーであれば事前に屋敷の主の噂や情報を事前に集めてから行動するのだった。だが事が自分たちにとって急と判断し行動を優先したことが間違いの元である。
そもそも知矢はこの屋敷に住まう事を秘匿しておらず逆にご近所へ幾ばくかの土産を配りあいさつ回りをした程であった。
よってこの周囲の先住者たちは噂のAランク冒険者が皇帝陛下より下賜された屋敷へ引っ越してきたことも含め十分に知っていたのだから。
それに屋敷の使用人や知矢も屋敷外、周囲の街々通りの清掃などを毎日行っていたり警備担当の使用人も屋敷から離れた周囲も含め巡回するなどしている光景を見て
『通りもきれいになるし治安もよくなるし良かったわ』
などと噂する事もあった。
やはり三人は冷静に情報収集をしてから行動するべきだったのだ。
モスリーはいつもの冷静な思考から逸脱している事に気が付いていなかった。 とにかく詳しい事を知り行動しなくてはという焦りがそうさせているのだが。
「仕方がないわ。どう考えてもこの屋敷は変よ、だからそこに大きな秘密と情報が隠されているとみて間違いないわ・・・潜入しましょう!」
モスリーの決断にハザトは驚愕しエルは即賛同の声を上げた。
果たして彼女たちは何を求めて潜入をするのであろう。
魔神王国、魔人の少年ジーオとの関係は。
そもそも彼女たちはいったい何者でどこから来たであろうか・・・・・
今週末は三連休!!
でも雪予報
そして相変わらずの中国ウイルスも猛威
どうにも動きが取れませんな(-_-;)
では次話にてまた。




