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第167話 中間報告  ~ 「申し訳ございませんニャ!!m(__)m 」

こんばんは

また何日か空いてしまいましたね。

いつも申し訳ありません。

今日は午後から時間が取れましたので何とか一話書き上げました。

では早速 第167話 どうぞ。





 「ミャア、と言う訳で俺の方は特に大きな異常は無かったってところだニャ。午後はもう少し南に寄った林の方へ言ってみるニャ」


 「そうか、まあ俺の方も大きな動きも無かったのは同じだ。俺は湖畔沿いから離れて南東に行ってみる。それで何も無ければ明日はキャンプを移動させよう。」



 知矢とニャアラスは午前中二刻以上走り回り森や魔物たちに異変が起きていないか。大きな痕跡はないかを探し回ったが今のところ得られる情報らしきものは無かった。



 「ところでニャア知矢・・・」

 ニャアラスは横目で何かを見ながら知矢へ何か言いたそうにしていた。


 「ああ、そりゃ気に成るよな、俺も同意見だ。」

 知矢も視線をそちらへと巡らせ苦い顔をしていた。


 知矢とニャアラスは中間報告と昼食を兼ねて一度朝に設営したキャンプ地へと徒弟通りに戻って来た。

 そこで目にしたのはぼろぼろに荒らされ所々大きなくぼみのような穴が開いている静かな湖の畔で有っラ。

 どうみてもここでひと騒ぎ起こった事は一目瞭然であったが幸いなことにキャンプ地の設備も狩りの防護のために設置した丸太で作られた防柵も全く破損どころか傷1つない状態だった。


 帰ってきた二人を何も無かったかのようにのんびりと迎えたのは知矢の従魔、それに朝と変わらずのんびりとした様子で知矢の用意した椅子へくつろぎながら座る謎の老人である。



 「・・・・(おかえりなさーい)」

 防柵の上に乗りぴょんぴょん跳ねながら主の帰還を喜ぶ従魔。


 「ああただいま。・・・で早速だがピョンピョン、この状態は何が起こったんだ」

 知矢は防柵からぴょんと知矢の肩へ跳んできた従魔を指先で撫ぜながら聞いてみた。


 「まるで龍でも暴れたみたいだニャ」

 ニャアラスは改めて周囲を見回しながら呟く。



 「・・・・・(ハイ!その通りです。小さな水龍が1人湖から突如現れてここを壊そうとしたので止めました)」


 「水龍に襲われただって! ピョンピョン、お前が撃退したのか!」

 「ニャに―!!」

 知矢もニャアラスも水龍の襲撃があったと聞きさらに撃退したと聞き驚きの声を上げた。


 確かに知矢の従魔 ”ゴールデン・デス・スパイダー” は人々に恐れられる存在ではある、そしてこの知矢の従魔となった個体は急激な進化を遂げすでに今は 身体レベルが8、攻撃力に至っては250を超え攻撃力だけを取ってみると並の人族のそれを遥かに凌駕する力を蓄えていた。


 しかしいかんせん未だ体長が知矢の肩へ乗れるぐらいであるのでその脚で相手を殴ったりしてもそれほどの攻撃力は発せられない。


 強いて言うと怖いのはその俊敏な動きと共に口腔から打ち出される”糸”の存在だ。

 おそらく並のワイヤーロープ程度の強度とそれでいて軽くしなやかでありさらにはロープ上にも網状にも自在に変化させることが出来るのだからそれにからめとられた相手は一瞬で動きを封じられてしまう。


 事実以前にキャンプをした際従魔は自身の食事を自ら狩ったのであるがそれは己の数十倍の大きさと重量を誇るクレイボアと言う巨体で凶暴なイノシシ型の魔獣であった。

 その巨体引きずる力と固い外甲を食い破る牙を備えているのも恐れられる要因でもあった。




 「・・・・・(私は水龍に文句を言っただけですよ。あいつを撃退したのは)」

 従魔は前脚で ツンツン と前方を指し示した。


 「おじいさんが水龍を倒したのですか!」


 「そんニャバカニャ!」


 従魔の示す先には相変わらずのんびりと椅子に腰かけたまま深い皺の顔をニンマリとさせただけの老人がゆったり腰かけていた。


 知矢とニャアラスは老人へ速足で駆け寄ると

 「どういう事にゃ? あんたが水龍をやっつけたニャ?」

 「怪我も無いようですけど・・・やはり歳を重ねても冒険者と言う事ですか」


 知矢とニャアラスの追及にも表情を変えず椅子の背もたれに体を預けたままニンマリするだけであった。


 「・・・・・・(ご主人様、このおじいさん私の言葉も聞こえてお話しも出来るんですよ。あっそうそう水龍を撃退したのって放たれたウオーターブレスを手ではじき返してしまったんです。まるでキング様のマジックウォールみたいでした)」


 「ブレスを跳ね返したって・・・・・あんたいったい何者だ!」

 知矢は口調を丁寧な者からいつもの調子に戻し微かな殺気を纏いながら鋭い視線をその老人へ向けた。



 「ブレスを跳ね返した? ニャニャ? そんなバカニャ! オイジイジイまさかお前魔族か!」

 ニャアラスも殺気を放ちながら腰をかがめ脚を左右に開き体重をかけいつでも戦いが開始が出来るように身構えた。


 「ひゃっひゃっひゃ。若いの、そう気を吐くな。わしは魔族では無いただの爺だから安心しろ。まあもっともわしが口で言っても信じんかひゃっひゃっひゃ」

 老人は二人が殺気を放っていても何も感じないのか逆に気持ちの良いそよ風でもその身に受け気持ちよさそうな様子で微笑むだけであった。


 「最初から胡散臭いジジイだったニャ。こんな魔物しかいないような森を一人でふらふらしてるだけでもおかしいニャに俺達の気を受けても平然としてられるやつがいるわけニャイ! 」

 ニャアラスは毛を逆立てさらに威嚇する様に殺気を濃くする。


 「魔族でもなく怪しい物だというのでなければ何か証明してほしい物だな。例えばギルド証とか。冒険者を名乗っているんだもっていないとか無くしたとは言わせないぜ」


 知矢は殺気を保ったままじっとその老人を見据え身分を明かせと迫る。





 ”冒険者ギルド証”

 冒険者ギルドにて冒険者登録を完了すると先ずはFランク証を交付される。

 このFランク証はいわばただの身分証明書としての機能しかないと言える。そしてEランクへ上がるまでの期間は初心者冒険者、つまり仮加入の状態でありギルドからのサービスは基本的な対応だけでほとんど受ける事は出来ない。


 しかしEランクへ昇格するとやっと本物の冒険者としてスタートが切れるのだった。


 ちなみにFランク中にギルド証を紛失した場合再発行は可能であったがEランクへ上がる為のハードルはペナルティーとして高く設定される。


 これはギルド員としての (あかし) を軽く扱わない様にと戒める事とギルド証一枚も守り切れずに無くす者が昇格など出来るはずもない。

 という一種の試験でもあった。



 そう行った過程を経ながらE,D,C,B,Aランクへ長い努力と功績を積み上げ昇格していく。


 その上位ランクの者であってもギルド証紛失と言う行為はペナルティーとなる。と言うより高位の冒険者になればなるほど色々な場面でギルド証を提示したり、ギルドサービスの一つ、ギルドカードによる金銭の決裁。いわばキャッシュカードとしての意味合いもあり長く冒険者をしている者ほど先ずギルド証を紛失するなどは考えられなかった。


 都市や街を出入りするにも、公共施設へ出入りするにも冒険者証は不可欠である。大きな街や都市の高級宿では身分が証明されなければ止まる事も出来ない場所さえあるのだ。


 逆を言えば冒険者ギルド証が有れば大凡どこでも出居るの許可を取ることが出来る。




 そんな重要な物をまさか持っていないとは言わせないぞと知矢は老人へ迫ったのであった。




 「ひゃっひゃっひゃ、追及が厳しいのう。ただの酔いどれジジイではだめかの」


 「何も無ければ俺達も強要する事は無い。しかし龍を撃退、しかもブレスを跳ね返す力を持つ誰とも知れないものが傍にいる。互いにそれだけの信頼関係があるわけでもない、俺達の要求は理不尽な物で無いはずだ。

 ましてやあんたは一方的について来ただけで俺達が請うた訳でもないしのう。ニャアラスが言う様に”魔族”が人族に化けていたなんて事も考えられる。あんたが自らの証を立てる義務はあるのではないか」


 飄々とする老人に知矢は一切譲れないと強い視線を向けたまま問う。


 「あっトーヤすまニャイ。魔族ってのは無いニャ。子供の頃聞かされたただの物語ニャ。そん種族はいニャイニャ」

 突然ニャアラスが殺気を解いたと思うと知矢へ詫びた。


 「えっそうなのか。てっきり魔族っていう恐ろしい人族と敵対する種族がいて魔族や魔獣、魔物を従え魔王が支配する国があると思ってた。」

 拍子抜けした知矢も纏っていた殺気を霧散させニャアラスへ苦笑いを向けた。


 「ニャアそんな話だニャ。でもただのお話しにゃ。子供の頃は 『悪い子はここには置けない、魔王の国で魔族になれ!』 って脅かすのが定番だニャ」

 ニャアラスは子供の頃を思い出すように話すが2人ともすっかり今の () で気勢がそがれてしまった。



 「ひゃっひゃっひゃ。魔族か、おるぞ。魔族や魔王の国もある」

 その話を受け老人が突然衝撃的な事を言い出した。


 「ニャに言ってるこの酔っ払い、魔族なんて聞いた事ニャイ。ましてや魔王が支配する国ってニャんだよ。そんな国が有ったら大騒ぎだニャ」



 「おじいさん、その話どこまで本気なんですか。それとやはり話の前に身分を明かしてほしいですね」

 知矢は殺気を霧散させた後口調を戻し落ち着いた声で老人へと問いかけた。



 「ひゃっひゃ未だ忘れとらんかったか、仕方ないな。ほれ、見てもつまらんものだぞ」

 そう言うと老人は知矢がマジックバックではないかと思っている革の袋からカードサイズの板。冒険者ギルドが発行するギルド証を出して放り投げて来た。



 「っと」投げられたギルド証を受け取った知矢は (投げるなよ大事な物を)と思いながら古く汚れた、しかししっかりと記載内容が読みとめられるギルド証を見た。



 「ええと・・・何だちゃんと名前があるじゃないですかっと・・ええとなんで大切なギルド証をこんなに汚してるんでしょね・・・かーねたりや・いら・かりっと・どぅ・とーます16世・・・?」

 知矢はたどたどしく何とか書かれた文字を解読する様に読んだ。


 「随分長くて大仰な名前ですね。貴族と言う事ですか」

 知矢が名前を何とか呼称し老人を振り返ると


 「ニャニー!! トーヤ見せるニャ!!」

 脇で聞いていたニャアラスが慌てる様に知矢へと迫る

 「ああ見て見てくれ」知矢が差しだすとニャアラスは眼前へ近づけ食い入るように見始めた。



 「カーネタリア・イラ・カリット・ドゥ・16世・・・・・

 っままままっまっ、まままっ・・・間違いニャイニャ!!!」



 ニャアラスはさらっとその名を口にするとまるで震え何かに怯える様にギルド証をよく確認するとギギギと音でもしそうなほどぎこちない動きで老人を振り返り微かに震え出した。



 「どうした知っていいるのかこのおじいさんの名を」

 と知矢がニャアラスの様子を心配して大丈夫かと肩をぽーんと叩くと


 「ヒャア!!申し訳ありませんでした」と一瞬から飛び上がったと思うとそのまま地面へ手を突き土下座をしてしまった。



 「えっ??」知矢は友の様子に唖然とし老人へ視線を向けると相変わらず飄々としたまま椅子へ腰かけているだけであった。




 地面へ伏すニャアラス。


 どうしていいのかわからない知矢。


 黙って椅子へ腰かけている老人。



 この老人の正体?いったい。


 そして魔族、魔王とは。




 本日は妻の命にて東京は向島へ赴き、長命寺で有名な桜餅を買いに行ってきました。

 昨年訪れた際はもう少し気温も高く春らしい陽気で墨堤通り付近の桜も少し開花しておりましたがここ最近の寒さで今年は未だ全くと言って良いほど咲いてはいませんでしたね。

 残念です。


 3箱購入し駒込かいわいに居住する兄家族へ差し入れをし、妻の実家で義父の仏壇へ捧げた後帰宅いたしました。

 バイクを降りるとかなり体が冷え切っているのを感じジェットヒーターの前でしばらくのんびりしていた次第です。

 中国ウイルスの終息を未だ見ない今、不要不急の外出を自粛するべきではとのお言葉もありますが

 我が家族にとって生前義理父が毎年回に訪れていた長命寺の桜餅を私が変わって買いに行くのは重要で急を要する事態であるとここに記します。

 ご理解を。


 ではまた次作にて。


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