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第156話 新たな創造魔法(マジッククリエイト)  ~ (・・・・・『出番が無いわ』)

こんばんは(^◇^)

今日も投稿できます。

いやあ毎日が綱渡りで申し訳ありません。


では第156話どうぞ。





 知矢は2杯目の紅茶を口にしたあとゆっくり、静かにソーサーへカップを置いた。

 そしてその部屋で知矢の他にソファーへ座り顔をしかめる3人を睥睨した後


   「で?」


 平民冒険者でもあり一介の商人、そして年も若い者がこのラグーンに於ける貴族位や戦力の上位者たる3人へ問う物言いでは無かった。



 しかし3人は知矢の声に揃ってビクリと背筋を伸ばし冷や汗を垂らしている。


 そしてやっとこの場の最上位でありこのラグーン城の主たるアンコール伯爵がやっと重い口をひらいた。



 「トーヤ殿………、貴殿への暗殺実行犯の身元も確認出来た。

 間違いなくここにいるオースティン騎士伯家の者だ。しかも15年程前からその役に付き父親も永くその任を勤めていたそうだ」



 振り絞る様な様子で語るアンコール伯爵はさらに苦しそうに話を続けるがその脇にいる謂わば当事者たるオースティン騎士伯は口を挟む事はないがやはり苦情の表情だった。



 「さらにトーヤ殿が調べてくれたドミワ商会、そことの長年の取引も確かにあったそうだ。だがこちらは先の騒動でドミワ凖男爵の罪が確定し家も解体、貴族権を失った後取引も表向きには無くなっていたそうだ」



 「表向きと言うとやはり?」

 知矢問う。



 「騎士伯家との取引と言う体裁は無くなっていた。が、あの男は個人的な取引と称し細々とした付き合い程度があったそうだが、曰く


  『全てを失っては働く者たちも立ち行かなくなるでしょう。ならば僅かな日用品等を適正価格でほそぼそとした取引をお認め頂ければ路頭に迷う者を一人でも減らせる。そう思し召し寛大なご処置を』


  と僅かな取引の名目で出入りを許していたそうだ」



 この場へ知矢が来る前に聴取は一通り済んでいた様子でオースティンの代わりにアンコール伯爵が語った。



 「騎士伯家の雇い人がドミワ商会とどの様に繋がっていたのはわかりましたが、それはどうでも良い事ですよね。

 何故あの男が私の店へ騎士伯殿の紹介状を携えて訪問し私の暗殺を実行したのか。

 そしてそもそもあの男が南の大国の言わば潜入工作員であった事実が何故今まで露呈し得なかったのか。

 さらに言えばその男の父親も雇い人であったとの事実。

 と言う事は永く獅子身中の虫を飼っていた事になりますよね」



 知矢の鋭い問にアンコールは答えに窮した。



 確かにその通りではあるのだが事実が発覚したばかり。

 そこまで情報を精査出来ていないのも確かであった。


 しかし知矢の言いたいことはそれでは無い。

 永く暴虐を働き帝国へその手を伸ばし続けていた南の大国との戦争。


 いつの間にかそれに慣れすぎて全ての施策が後手に廻っていたり相手の行動を予見したり、先々に手を廻す施策を打つ事をしなくなっていた。 


 管理貴族や刑事警察機構の騎士伯等を始め国中の官僚、官士がいや皇帝自体もその思考を停滞させ漫然と争い、防戦するのみで滞らせていた。


 知矢が指摘したいのはそう言う事であった。



 長く同じ事の繰り返し。

 『またか、じゃあいつもの様に対処するか。』


 そう言った意識がいつの間にかに定着していたのを見事に突かれたと言って良いだろう。


 そう言った意味では南の大国の方が何枚も上手で次々と策を弄していたのだとすると大したものである。



 だが戦争相手国、しかも一方的に侵略行為を続けてくる相手を褒めても仕方が無い。


 知矢は帝国としての対応は貴族に責があり、一応1代貴族の権は有するものの国政に関与する立場には無い。よって当面、知矢へ関わる事、火の粉が飛んできたら火元を消し去る事のみに注視し対応するつもりだった。


 因みに火の粉を払う等は次から次へと面倒が関わるので知矢としては火の元をしっかり消し去りたい。

 もっともその火の元とは別に南の大国自体を消し去るつもりは無く当面はこの都市、ラグーン周辺や知矢に関わる範囲に限定される。



 「国の根幹に関わる事だ、それについては俺の口を差し挟むつもりも無い。

 まあ資格も無いがな。

 だからせめてこの都市内や周辺だけでも先ずは大掃除、第2段って処には手を貸す。

 うちから掃除道具を提供しよう。

 勿論気に入ったら後でで構わない、金を払ってくれ。

 オースティン騎士伯殿!」



 不意に話を振る知矢にオースティンは背筋を今ひとつただして答える。



 「ハイ、何でしょうか。

 今回の件は大変申し訳なく、事態が静まりましたら改めてお詫びと賠償を行いたく……」

 慌てる様に詫びを口にし賠償の意思を表面するオースティン騎士伯であった。



 「まあ、待ってくれ。その件は後日ゆっくり。なあアンコール伯爵様」

 知矢はアンコールへ視線を送り『解ってるよな!』と釘を指しつつオースティンへ続けた。



 「今成すべき事を速やかに行う為、オースティン騎士伯配下の方々に協力してもらいたい」



 「協力ですか。勿論我々で出来る事は率先してやらせて頂く。何をすれば宜しいか!」



 先日ラグーン城で行われたパーティーの際に言葉を交わした時と大きく異なり、以前の余裕を魅せる大物感の気配も無くアンコールに続けて騎士伯も知矢の言いなりになりつつある。



 「何、それ程大変な事ではありませんよ。実は………」

 知矢は何でもないような顔をしながら考えてきた術を話すのだった。





******************************






 「順番にゆっくり通れ!  必ず一人づつだそ。


 その板に触れて少しで良い、魔力を込めるんだ。そうすると光り輝く、青く輝いた者はそのまま通ってよし。 それ以外の赤く輝いた者はコッチだ! 黄色く光った者はその先で指示を受けろ!」




 ここラグーンの大門では兵士のよるゲートの出入りを以前にもまして強化していた。

 そしてさらに入出の列を鉄柵でしっかりと区分けをし流れを制御していた。


 さらに今まで見たことも無い大きく分厚い扉が設けられその中程にはこの世界では希少なガラスで作られた板がはめ込まれているのが見受けられる。


 そのガラスの板は日本で言う処の紙の規格、B4版程の大きさでガラス板の中央には薄く何か紋様が画かれていた。

 よく目を凝らしてみるとその紋様は魔法陣である。

 ガラス板へ刻まれた魔法陣へ手を触れ微かにでも魔力を流すとその紋様は発光し青く光り輝くのだった。


 「よし青く光ったな、お前は通って良し。次!」兵士は男が手を魔法陣へかざし青く光ったのを確認すると大きな扉の向こう側に控える別の兵士へ合図を送り扉を開けさせた。


 そういった光景がどんどん続き人々は簡単な手荷物検査のみで通過する事が可能になった。

 以前のように全員の衣服の中からあらゆるて荷物までを詳細に検査するのではなくなったことで出入りする検査の列はそう長くならず短時間での検査が可能になった。


 「オイ!お前こっちにこい! おいこいつは赤だ!」

 ある商人がガラスに画かれた魔法陣の紋様へ魔力を込めるとその色は赤く強い光を放った。

 すると兵士が数人その男を取り囲み強引に建物の方へと連れだしていく。


 「ちょっと待ってください、私の顔をご存知でしょう兵士さん。ただの商人で昨日まで何事も無く出入りさせてくれてたでは無いですか」

 以前からラグーンへ出入りしていた馴染みの商人であったがそんな言葉に耳を貸さず兵士は両脇をしっかり拘束しながら建物へと連れ込むだけである。


 「ああ君、少しいいかな」

 今度はガラスの魔法陣の紋様が黄色く発光した中年女性が引き留められた。

 だが彼女は拘束されるのではなく仔細に身分や出身、目的などを確認され手荷物検査は十分に行われたがそれだけで解放されたのだった。



 その様子を少し離れた城壁の上から観察している者達がいる。


 「うむ、しっかりと機能し混乱も無くスムーズに出入りが可能になったな。」

 その様子を見守りながら感心する声を上げたのはラグーン管理貴族のアンコール伯爵であった。


 「ハッ、これまでの報告に依りますと一切の間違いも無く十二分に機能を果たしておるそうです。市民も時間が短縮され好意的でありますし兵士たちもやり易くなりしかも間違いも無いと好評です」

 出入りを監視する騎士や兵士を監督するオースティン騎士伯も満足そうに答えた。


 そして二人とも脇で同じく様子を観察していた青年、知矢へと視線を向ける。


 「まあ予定通りと言う事だ。そういう風に作ったからな。同じ機能を持つ物を今増産中だから出来次第順次納品させる。それにもう一つ機能を付帯させた物も数は多く無いが作成に入った」


 「もう一つの機能とは」アンコールが尋ねる。


 「カギだよ。ドアや扉に取り付けてあれと同じように魔力を流し青く光らないと解錠しない物を作っている。これは俺の使用人だけでは作成が無理だから細工の部分は鍛治ギルドへ発注して制作を依頼した。今までにない構造なのでましてや手作りだ。そう多くは作れないがこれも随時納品する。」


 「それでは南の奴ではその扉さえも開けることが出来ないと言う訳ですね。これは素晴らしい!是非それの量産も願いたいものです」

 アンコール伯爵は知矢の話に大いに期待を寄せるのだったが


 「おいおい、勘弁してくれ。結局最後に魔法陣を画いて魔力を込め作る事が出来るのは俺だけなんだ。

 更にはあのガラス。あれは強化ガラスと言ってな素手で殴ったり落とした程度では割れない強度で作られている。まあファイヤボールや身体強化した者が槍でつけば割れるが日常的に割れはしないだろう。 それだけにそう量産は期待しないでくれ」



 知矢は南の大国、ルドマリッド人民共和国のスパイや侵入者、工作員もしくはその協力者を簡易的に判別するべく魔道具を作った。


 最初は木の板に魔法陣を刻んでみたが表面が光るだけでは不便だろうと扉の両側から、中にいる者が外の者を判別もしやすいと透明なガラス板を作成しそれに刻んだのだった。


 この世界でのガラスの製造には非常に高い技術と高額の費用が掛かった。

 その理由はガラスの原材料を加工するのに必要な高温の熱を生み出すすべが魔法に頼り切っていた為ごく限られた高温を制御できる魔法使いでしか作成することが出来ない為である。


 これを知矢はオリジナル魔法、創造魔法を使い ”ガラスを作る魔道具” そして ”魔法陣を刻む魔道具” 更には 高圧力処理で強化ガラスを作る ”高圧縮の魔道具” を生み出したのだ。


 それによりガラスの原材料さえ確保できれば誰でも簡単にガラスの製造から加工、魔法陣を画き割れない様に強化する全てのプロセスを完成させたのだった。


 しかしそう易々と作成できることは明かしていない。

 知矢が必死に魔力で作っているのだと強調し付加価値を高め高額で売りつける算段であった。


 当初知矢はこの国に広く普及する事を目的に格安での販売を予定していた。

 しかし使用人から待ったがかかった。



 『トーヤ様、作成方法を公開したり安く販売すると既存のガラス産業が崩壊する。職人さんも商店も潰れてしまう』



 とサーヤに指摘されあくまでも製作できるのは知矢の魔法だけでありその数もそう多くは無く窓につかえる様な大きなものは無理で値段も高い。

 とする事にした。


 それでもその性能を確認したアンコール伯爵は知矢が 『1枚大金貨1枚、1000万イエンだ!』と強気で行ったにも拘らず即座に当面の代金として各 ゲートの出入り×8か所そしてラグーン城の出入りで2か所合計10カ所分の10枚を即金で青金貨1枚、1億イエンを支払い各箇所へ整備を急がせたのだった。




 そしてこのガラスの魔法陣は3つの機能を有している。



 ① 鑑定魔法での表示が純粋な帝国民である者は青く輝く


 ② 鑑定魔法での表示が他国、特にルドマリッド人民共和国との関係がある者、そしてそれとは別に犯罪を犯している者は赤く輝く


 ③ 上記以外、帝国民でもないがルドマリッドの者でもない、犯罪歴も無い者は黄色く輝き念の為の検査を受ける



 上記の機能を備えていた。


 これによる大きな利点は


 ① 数の少ない鑑定魔法使いを必要としない


 ② 詳細な個別ステータスを表示しないの


 ③ 短時間で判別できる


 ④ 特に大きな魔力を必要としない


 ⑤ 特別な機材をこれ以上必要とせず運用が用意



 等があげられる。



 これにより個人のステータスの不要な開示も防げ、判定時間も早く確実。都市民の不満も軽減でき一番の利点は帝国民のような顔で以前から潜入していた者までも容易に暴くことが出来る点だ。



 「取りあえずもう少し余分がある。これを騎士団や騎士伯団の本部などにも活用してくれ。あとは少しずつだがな」


 知矢はモンドールとオースティンを横目に見ながら伝えた。


 「トーヤ様、この度の失態誠に申し訳ありません。この魔道具を存分に活用させて頂き早期にこのラグーンだけでも南の魔の手を排除し安心して暮らせる都市へする事をお約束いたします」

 オースティン騎士伯は知矢へ頭を深々と下げ強い決意を持って誓うのだった。


 「ああ頼むよ。そうしょっちゅう暗殺されても叶わない。このつけはたっぷり後で集金させてもらうからな」

 知矢はそう言いながら口角を上げニヤリとアンコール伯爵へも伝えたのだった。



 「も、勿論だ。トーヤ殿おかげで帝国崩壊を防ぐ道筋も見える。既に事の詳細と対策について帝国本都へ電文を出してある。あっちも大騒ぎだそうだが取りあえず鑑定魔法の使い手を出来るだけ招集して対応するそうだ。本都の方からも彼の魔道具が手に入り次第どんどん送る様返電もあった。予算は十分に付けるので何としても頼む」

 アンコールも知矢へ深々と頭を下げ願うのだった。




 (しかし商売とだけ割り切るととんでもない収益だな。還元事業のほうもどんどんやらないとマジックバックの中身が金貨で溢れかえり市場から通貨が無くなってしまいそうだ)


 知矢はこの世界の市場経済がインフレを起こすことを警戒し早期に新たな資金還流計画を実行しなければと考え始めるのであった。








以前も欠いた事がありますが私の話は先が全くありません。

無いとは下書きとか要点をまとめた物とか小説の書き方ある基本の”あらすじ”や”ストーリー”等も全くなくPCの前で入力しながら話を考えているのでやはり効率も悪く自分の気が付いていない矛盾や設定が途中で変わっていたりなど見受けられるかもしれません。

 なるべく矛盾が無いようには致しますが何かご指摘があればお願いしたい所存です。

 訂正が間に合わない場合もありますが順次見直すような時間も作れれば幸いです。


 では次作にて


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