第153話防壁 ~ 知矢の静かな怒り
こんばんは
数日空いてしまいました。申し訳ありません。
では早速 第153話どうぞ。
その日の朝知矢はいつもの様に目覚め、朝の日課を果たし階下へ降りて使用人たち挨拶を交わして食卓へつく。
ここまでは何一つ変わらない光景であった。
食事を終え 「今日は急ぐ用事も無かったな。のんびり街の店でも覗くか。そう言えばガンテオンさんの店も最近行ってないからそっちも寄ろうかの」
などと漠然と考えを巡らせながら紅茶を飲んでいた。
知矢の理想である ”ゆっくり老後”の時間は実際は殆ど無いに等しかった。
何故か次から次へと事が起こり事件やもめごとなどに巻き込まれる確率が高いせいだ。
もっとも知矢の行動に起因する出来事も多いが本人はそう言ったつもりも無いのだが現実問ゆっくりとした時間を欲している割に自ら何か行動を起こす事で結果時間が無くなるのだが。
そういった今までに比べ今朝は色々な事の結果待ち。という状態でのんびりしていたのである。
しかしそう思いながらきっと後で 『あれはフラグだったのか』 と後悔するほど慌ただしくなることも度々だったので内心は『まあそうのんびりさせてもらえないであろうな』とも思っていた。
そんな事をつらつらと思いながらも手帳を取り出しパラパラめくり 『 何か気になる事は無かったかの 』
と2杯目の紅茶を使用人のマクから貰っている最中に知らせが入った。
「知矢さま、おくつろぎのお時間失礼いたします」
リラレットが新人の使用人を連れ食堂へ入ってきた。
先ほどまでリラレットや他の使用人も知矢と同席し朝食を食べていたが今は皆仕事につき食堂には知矢の世話をするマクと知矢の二人だけであった。
「ああかまわない。どうした」
先を促すとリラレットは同行させた新人を促し報告をさせた。
「はいご主人様。ただいまお店の前へ貴族の方と思われる馬魔車が到着し男性がご主人様への面会を求めております。
ええと・・・失礼しました。男性は ジャン・ダック・オースティン騎士伯配下の方で フェブラッティ・コールマン 様と名乗られ、主であるオースティン騎士様からの紹介状をお持になりました」
新人の使用人は緊張しながらも役目を果たしたことでホット息を吐いた。
「リラレット。例の手紙の件か」
「ハイ、その様に推測いたします。しかし先ぶれも無くいきなりのご訪問と言うのも貴族の方にしては少し妙な気も致しますが」
リラレットは訝しみながらも先日届いた騎士伯からの手紙に
『数日中に我が使用人の内より希望する者をそちらへうかがわせる』
旨が書かれていた事もありいささか奇妙なものを感じたものの知矢へ渡した紹介状の裏には確かに騎士伯家の蝋印が施されている事などから問題ないと思い主に面会するかを確認に来たのであった。
「まあ俺も暇だし丁度いいだろう。店の応接エリアへ通しておいてくれ」
「知矢さま、奥座敷の応接の間では無く店の応接エリアでございますか」
リラレットの眼鏡の奥に何かきらりと光る物が見えた。
「ああそうだ。そこに通してお茶でも出して暫し待つ様にと伝えてくれ」
知矢は何でもないような顔で命じたがそのリラレットを見る目は何かを語っていたように見える。
「畏まりました」
丁寧に腰を折り知矢の前を辞したリラレットは新人使用人へ案内する旨、指示を出した。
「ご主人様」マクがそっと知矢へ近づく。
「ああサンドスへ応接エリア付近への待機と店の全周囲に人を配置。そしてボンタへも合図を頼む。俺は部屋に戻り支度をする」
そう告げるとすぐに席を立ち知矢は2階の自室へと向かった。
マクから知矢の伝言を受けた警備担当主任のサンドスは
「委細了解」と告げ警備担当者の詰め所へ待機していた者全員に配置を告げた。
「何かワクワクして来た」
アカネは装備を確認しながらにやにや呟くが
「アカネ、任務だ緊張しろ」
美少女の名高いアヤメはその容姿にそぐわしくなく日頃の言葉が少ない女の子であった。
対するアカネは同じ里で育ったのだが対照的に忍びの技を持つ者としてはかなり騒がしい女の子であった。
「もうアヤメは。少しは楽しもうよ。こんなチャンス中々ないよ、しかも相手は…」
「無駄口止め、行くよ」
準備を終えたアヤメは無駄口をたたくアカネを置き去りに配置へと付くため更衣室を出て行った。
「ああっもう待ってよ」昼間なので黒衣では無く普通の目立たない冒険者風の装いに着替えたあかねは慌てる様に出て行った。
(さて・・・)知矢はいつもの冒険者装備では無く一見商家の若旦那とも見えそうなシャツにズボンを履きジャケットを羽織ると背中と腰にナイフを仕込み準備を整えた。
そしてレーダーで確認すると裏通り側の風窓を少しだけ開け白い布を一度だけふわりと外へかざした。
すると
『お呼びでしょうか』
どこからともなく声がする。
「ああ済まないな良いように使ってしまって」その姿の見えない声に詫びをつたえる。
『いいえ、主からも何かあれば手を貸す様にと言われておりますれば』
姿の見えない声は問題ないと答える。
この声の主。彼(彼女)達は都市管理貴族のアンコール配下の ”影” の者である。
知矢とは過去に監視されたことも共闘した事もあり今ではすっかり知矢の配下のように活動を手助けする事も多くなっていた。
しかしその姿は数度見たことはあるが確認しているのは1名のみ。あと何人おり男女構成や部隊がどこを拠点にしているか、ましてや名前など何も知ってはいなかったがいつしか知矢は信頼を置いていた。
本来伯爵配下の者である影達であるが伯爵の娘である今はマリーと名乗る娘を心配するあまり伯爵に無断で知矢の店へ忍び込みマリーの様子を窺がい影護衛をしていた事を知矢に指摘され伯爵から強く叱責された。
それ以前から知矢にすっかり頭の上がらなくなっていた伯爵はそれ以降影の者を知矢の手助けの名目で傍に置かせることにしていたのだった。
「いま下にオースティン騎士の紹介状を持った者が来ているんだが気配が怪しい。うちの者も周囲へ展開させているが念のためそちらも注視してほしい」
気配が怪しいと表現した知矢であったがその実は知矢の感知レーダーに表示されているその人物を表す点、その色が赤く表示されていた。
そもそも見知らぬものが何故赤や青など知矢にとって危険か安全かを察知し表示できるのかは疑問だったが初期段階をへてバージョンアップした折にそれらの機能がバンドルされていたのであるから仕方がない。
知矢は深く考えず有効なその機能を信じ活用している。
「了解いたしました。監視をしながら探ります。もし逃亡の際は追跡も致しますのでご安心を」
姿が見えぬ協力者は協力を受諾するセリフを残し気配を絶った。
「さて先ずはご対面と行くかね」
知矢は落ち着いた様子でゆったりと部屋を出て階下へと向かった。
部屋の表にはマクが控えていた。
「サンドスさん他配置に着いたとの事です。訪問者は店の応接エリアで待たせており紅茶を出してあるそうですがその者からは 『何か変わった匂いがする』 との事ですが詳細は不明です」
「ありがとう。 匂いか」知矢はその報告を聞くと一旦足を止めて考え込む。
「はい、その者はハーフ犬人族の子で人族よりは多少鼻が効くと申していました。しかし何の匂いかまでは、申し訳ございません」
「いや謝る必要はないよ。何か俺達には感じられない匂いをまとう者か。それだけでも情報が得られれば役に立つと言うものだ。その子にも良く教えてくれたとほめておいてくれ。」
知矢のセリフにマクは頭を下げ「畏まりました。あの子も喜ぶ事でしょう」と笑みを浮かべた。
(しかし益々何だか貴族寄りの雰囲気が濃くなってきたな。まあ実際一代貴族相当の権は得たが・・・)
最近冨にリラレットの使用人たちへの教育に熱が入り知矢も少し困惑気味だった。
雇い主として礼を尽くす程度であればそれ程でもないが過剰な対応は知矢の好む所でもなくさらに気の休まらない様な対応をされてはそれこそ逃げ出したくなってくる知矢であった。
(そろそろ少し話をした方が良さそうだな)
全てを丸投げにしてきた知矢であったがそれが望まない方向に進みつつあるのであれば軌道修正を促すのもやむ負えない。
リラレットやサーヤの知矢へ対する忠誠を否定はしたくないが。
そんな事を考えながら階下への階段を降りる知矢であった。
(コナビ!)知矢は思考の中で声を出さずにサポートナビゲーション機能を呼び出した。
(ハイいかがいたしましたか。)
(店の来客、確かフェブラッティ・コールマンとか名乗る物だがレーダーでは既に赤表示なんだが誰だかわかるか)
知矢はコナビが都市に在する者の個人情報をもしかしたら持っているかもと聞いてみた。
(ピーン。該当の名前は1名、オースティン騎士伯家中に存在します。本人かどうかの照合は情報が少ないため不可能)
(そうかわかった。それとは別に今すぐこういった魔法は作れるか。それはな・・・・・)
「いやお待たせして申し訳ありません。当商店のトーヤと申します。オースティン騎士家の方とお聞きいたしましたが」
知矢は店先の一画に設けた接客エリアの最奥に案内されていたその男の元へ近づく声をかけた。
知矢としては商人らしきいい様で精いっぱいの言葉をかけたつもりであったがこの世界の礼儀に準じているかは自信が無かった。
「おお、いやこちらこそ急な訪問すまない。私はオースティン騎士家にて物品やなんやの納入を任されているフェブラッティ・コールマンとい者だ。この店と君の事は騎士伯様より窺がっておる。この度当家でも今話題の光の魔道具を幾つか購入したいと思いお伺いした次第、よろしくお願いしたいものだ。」
そう言いながら席を立ちあがったその男は知矢へ右手を差し出し握手を求めてきた。
知矢は相手の表情を見ながら右手を差し出し返し握手に応じる。 その瞬間相手の左手が僅かに握られたと思うとその男から差し出された右手の袖口から何かの液体状のものが知矢へ向かって噴霧された。
「ウッ!」 まともにその液体を顔面に浴びた知矢。
それを確認した男は即座に床を蹴り後方へと跳びながら上後の内側から取り出した布を顔にあてがう。
「馬鹿め油断したな。そのブラッティーマッシュルームの猛毒は直接触れれば致死間違いない猛毒なんだハッハーざまあねえな。もうこれも用なしだアバヨ」
その男は袖に仕込んでいた器具を抜き取り放り投げると踵を返し店の明かり取りの板戸から表へ逃走を図った。
敵の毒液攻撃をもろに受けた猛毒によるショック反応なのか知矢は俯いたままその場を動く様子が無い。
「ウゴッjs▲@oisdun:kv、うぇp」男が逃走した板窓の外で妙な叫び声が上がりその後ズリズリと何かを引きずる音が聞こえてきた
「知矢さま!!!」
店先にいたリラレットや他の使用人が知矢へ駆け寄る。
声を背に受けた知矢はゆっくりと振り返ると口角を上げニヤリと笑みを浮かべ
「ああ問題ない。しかし散布された毒の処理が未だだ。念のためまだ近寄るな」
知矢は使用人達へ注意を促すと最近以前の反省から熱心に底上げをしていた光魔法を行使した。
「ホーリーライト」
知矢の行使した光魔法は以前ボンタを死に至らしめる寸前にたまたま出会ったデミス教会新任司祭見習いのモームスによって体内の毒を消し去った 『ポイズン・ホーリー・キュア・リバイブ』 の下位魔法で周辺にある毒を浄化する魔法であった。
知矢より発せられた魔法が知矢と周囲を聖なる輝きで照らし出すと数瞬の後ゆっくりと光が消え去った。
「ふーっ。もう大丈夫だろう。 念のため換気とこの周囲の拭き掃除を頼む。」
知矢は周囲を見回し毒の様子が無い事を確認したものの念の為清掃を指示した。
それと同時に知矢は密かに張り巡らせていた ”結界”を解除するのだった。
(コナビ、相手の攻撃や毒の噴霧を受けずに済むバリヤーのような物を張れる魔法は無いか)
知矢は店へ向かう前サポートナビゲーションのコナビへ直ぐに創造魔法で作る事の出来る物は無いかを聞いていた。
(ピーン! 体の前面を覆う程度の結界魔法が即座に作成可能です。周囲全てを覆うものですと5分程要します)
(とりあえずだ。即座に作れる物でいいだろう。サポート頼む ”創造魔法”!)
(ピーン! 結界魔法、障壁 作成完了)
知矢は即座の行使できる ”障壁魔法”を手に入れた。
今まではあまりそういった緊急防御的な場面に出くわすことが無かった為獲得していなかった能力だったが今日、知矢へ危険な赤い感情を持った者が突如訪問。
その者が”何か匂いがする”と聞いたとき即座に毒の可能性を頭に浮かべた。
日頃例えば都市を歩いている最中に刃物などで襲われることがあったとしても知矢は元々のそう言った殺気などに機敏に反応することが出来る。
しかし今回のように毒を撒かれるような経験や可能性は日本にいた頃はあまり想定の範囲の上位には無かった為異世界に来てからも想定していなかった。
しかし知矢はこの世界で少なくともこの都市周辺においては名の知れた冒険者であり商店主、皇帝表彰を受ける程の立場になり当然注目を集め今回のような事が今後も起こりうる可能性が否定できない。
先日の使用人誘拐もそうだ。
知矢は (もっと警備を強化し使用人たちの安全を最優先にしないと)と強く思うのだった。
「ご主人様!」アカネが店の外から陽気な声を出す。
その手には気を失い紐でぐるぐる巻きにされさるぐつわをはめられた先ほど知矢へ毒を吹きつけ逃走した男が引きずられていた。
「ハイご苦労さん。問題なかったか」アカネの明るい様子から問題は無いと思いながらも声をかけた。
「ハイ勿論です。っていうかこいつ全然大したことが無くて拍子抜けです」何か残念そうなアカネであった。
「バカ、ご主人様や皆に何もなかったことが重要。アカネの運動相手じゃない」
後ろから顔を出したアヤメはたしなめるように指摘する。
「そんなの分かってるわよ。ハーイご主人様、こいつどうします? 騎士団へ突き出しますか」
アヤメの言葉を聞き流すアカネであった。
「さてちょっと待てよ」と言いながら知矢はその男を鑑定する。
カン・ドクワン (37)
・種族 人族 ルドマリッド人民共和国情報工作員
・都市潜入工作員、騎士爵家潜入歴15年、家令補
・知性 C級
・耐力 D級
・武力 D級
・幸力 F級
・筋力 D級
・速力 F級
・魔力 F級
・特力 基礎生活魔法LV9、風魔法LV5、火魔法LV6、礼儀作法LV15
・行使力 潜入同化
(これは ルドマリッドの”草”と言う事か。それにしても潜入歴15年の者を簡単に使いつぶすような作戦を命じるものなのか)
知矢は国家的な諜報戦やスパイ活動などの知識はもちろん持っていない。
しかしそんな知矢でも長く忍び情報を掴み流し続けていた潜入者を一介の冒険者を始末するために利用するのはもったいないのではないかと疑問に思うのであった。
そんな知矢の考えが通じるほど人民共和国は正常な思考の国家では無かった。そんな事は知矢には理解が付かないのは当然であった。
「・・・ルドマリッドだな。どうするかな・・・おい、いるか」知矢は虚空へ問いかけた。
「ハイお傍に」
「見ての通りだ。この者は潜入情報収集員だったみたいだが騎士伯家に15年潜入していたみたいだぞ。この始末をどうするか、伯爵へつなぎを頼む」
「ハイ、直ぐに」
返事と共に気配は消える。
「サンドス」
「ハイご主人様」
「済まないが男だけでこいつの身ぐるみを剥いで倉庫へ閉じ込めておいてくれ。言いにくいが一緒に倉庫の中で三人程直接監視させて欲しい。 なに直ぐに伯爵配下の者が引き取りに来るだろう。それまでの辛抱だ」
「了解しました。では」
サンドスは男の警備担当者だけに指示し拘束したままの男を店から運び出させた。
「アヤメ、残りを指揮して念のため周辺警戒を頼む。そういやボンタから何かつなぎは無いか」
「了解いたしましたご主人様。ボンタさんはおそらく誰かを付けて言ったものと思われます」
そう返答しながらアヤメは他の警備担当の者へ指示を出しながら知矢のそばで警護をするようだ。
「じゃあそっちはボンタに任せるとして、リラレット。清掃が終了したらもう今日は店を閉めるか。毒は清めたはずだが何のため」
「ハイ、知矢さま。そうでございますね、丁度今日は来客も少ないようですからここは閉めて別棟の前で屋台でも出しましょか。もし急な魔道具を求める客がいたらそこで受付をしてもよろしいかと」
「ああそれでも良いな。じゃあそれで頼む。アヤメお前もそのれに併せて対応してほしい」
「ハイ!委細了解いたしました」
知矢はそのまま後は使用人に任せ一度自室へ戻っていった。
アヤメの指示でミホが知矢の警護に付き従い知矢の身の回りの世話でマクも続く。
一度いつもの冒険者のなりへ着替えた知矢がソファーへ腰かけやっと一息をついたときマクがつかさず紅茶を目の前へ置いた。
「ありがとう」そういいながら口にした紅茶はまろやかな口当たりと微かな甘みが感じられる心を落ち着けるにはちょうどいい物だった。
「ご主人様宜しいでしょうか」
紅茶をおいしそうに飲みながら寛ぐ知矢へマクが聞く。
「なんだい」
「このような事が頻発いたしますと知矢さまのお心を騒がせる事になります。我々はどうしたらよろしいのでしょうか。警備担当の方は知矢様のように鑑定魔法がつかえる訳でもありませんのでそうそう怪しい者を見抜くのは難しいと思いますが」
「そうだね、最近特に物騒だ。一層の事みんなでどこか遠くへ逃げてしまうのも手かな。
面倒な国家間の争いや貴族の面倒な付き合いも無い、そう大森林のたもとの湖なんか静かでいいよね」
知矢は先日遭遇した古龍やキングゴールデン・デス・スパイダー達の住まう湖やその周囲の森林や山々の景色を思い浮かべるのだった。
「それは・・・・・」マクは先日知矢に同行し体験した衝撃の光景を思い出す様に身震いをするのだった。
「ハハッ、マクはもうこりごりだよな。確かに目の前で繰り広げられた衝撃の光景は中々見ごたえのある出来事だったしな。まあそれは冗談として。何か思い切って体制や対応を見直す必要があるな。」
知矢はマクへ紅茶のおかわりを頼みながらミホやマクにもソファーを勧め色々雑談を交えながら今後の方針などのヒントが無いかと話を続けるのだった。
未だアンコール伯爵からの反応は返ってきてはいなかった。
「何だと!!!!いったいどういう事だ!!!!第1騎士団長を呼べ、騎士伯にも緊急招集だ!!!」
(まずいぞまずいぞ・・・・・
またトーヤ殿を巻き込んで怒らせてしまった・・・・・・
どうしよう・・・・・)




