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第129話探索再開  ~ 透明人間の魔法だニャ!  ナイナイ!

また更新が空いてしまいました、

もうしわけない。

取り急ぎ更新いたします。


では第129話

どうぞ




南の大国、ルドマリッド人民共和国の工作員が潜んでいたと思われる街道から外れた森の中のキャンプ地を探しに来た知矢とニャアラス、そしてボンタ。



その際、捜索中に敵が仕掛けたと思われるトラップにボンタがかかってしかも猛毒の針を足に受けこのまま死を迎えるのかと思われた時通りがかった司祭に助けられ一命をとりとめた。



回復したボンタを知矢の従魔に任せ知矢とニャアラスはその昔ボンタがこの地を訪れた際に発見したと言う洞窟の存在を確認するため動き出した。




「ニャアラス、取りあえず罠は入り口付近だけの様だ。だが一応気を付けながら進もう」

周囲を感知レーダーで検索していた知矢が少し息を吐き方の力を抜いた後再び気を引き締める様に言う。



「ニャア、了解だニャ」ニャアラスはそう言いながらも獣人特有の優れた嗅覚と暗闇でも人族の何倍も見える脅威の視覚で周囲を確認しながら進んでいた。



入り口付近は高い段差が崩れたところにぽっかりと空いたような狭い洞窟だったが中を進むにつれ幅は5m天井は4m程の比較的広い空間が広がりその奥は未だ先が見通せない程奥が深かった。



空気は淀むことなく多少湿気っぽいがハッキリと空気が流れている事が解る。

その事からこの先がどこか外部へと通じていると思われるが。



「こんな所に洞窟があるなんて聞いた事ないニャ。これだけ大きいと普通は話題になるんだがニャ」

慎重に周囲を確認しながらニャアラスが疑問を口にする。



「確かにそうだな。ボンタが見つけたのもすでに数年前、その後誰もこの洞窟の存在に気が付かなかっただけなのか。罠が未作動だったって事は少なくとも南の奴らが利用する様になって以降ここを訪れる者は無かったか。幸いにもな」


2人は疑問を口に出しながらもゆっくりと周囲を確認しながら先へ進んだ。



少し進むと外部からの明かりもすっかりと届かなくなりさすがのニャアラスも

「トーヤ俺にもそれ貸してくれ」

と知矢が使用していた光を放つ魔道具『冒険者仕様特別品』を借り受け革のベルトでタスキに固定し前方を広く照らし出した。



この光を放つ魔道具『冒険者仕様特別品』はまだ試作段階だがアタッチメントを変えたり増やすことで前方、足元、周囲を照らすことが出来激しい運動にも耐える工夫をされている。



「ニャア、これは楽でよく見えるニャ」


因みに前衛を勤めるニャアラスは胸元と腹部にそれぞれ前方照射型と足元照射型を取り付け後衛の知矢は前方は比較的照度を落とし前衛が振り返っても眩しく無いように調節しさらに後方を照らす物も装備していた。



そうした直後

「トーヤ」

ニャアラスが立ち止まり前方を指さす。その方を見ると洞窟が2手に分かれていた。


「風はこっちから来るにゃ」鼻を鳴らし観察するようなしぐさでニャアラスは言う。


「そうすると風がくる左の方が目的の方角っぽいな」と答えた知矢は風の来ない右の洞窟の方を窺がいながら無限倉庫から新たな魔道具を出した。



「なんニャそれ」

知矢が取り出した大型の筒のような物を見ながらニャアラスが聞く。



「こいつはな」と知矢が地面に置き微かに魔力を流すと


「ミャア!」今まで見たことも無い強烈な光に驚くニャアラスをしり目に筒の前方から発せられ暗い洞窟の奥を照らし出した。



「こいつは超強力ライト、名付けて 『バズ~カライト♪』 だ」

まるで異次元のポケットから出した様に変な言い回しで道具を紹介する知矢。


「ニャんか変な言い方だな」


「わるい、そこは流してくれ」と少し反省する知矢。



「こいつはそうだなざっと1km以上は灯りを届かせることが出来る魔道具だ。しかもその光は一直線に先を照らし出す事に特化している。でこの洞窟の先が真っ直ぐならば先が見通せると言う訳だが・・」


そう言いながら光が指し示す方向を見ると、


「先は曲がってるニャ」もう一つのトンネルの奥は緩やかに下りながらさらに50m程で右へとカーブしていた。


「うん、今日はこの先の探検は置いておいて本命を探るか」

知矢はバズーカライトを無限倉庫へ仕舞うと左の穴、風の来る方角へと意識を向ける。




その時バズーカライトが消された後に右の洞窟が曲がる辺りで微かに光る二つの光があった事に二人は気が付かず左の穴へと先を進んだ。




「少し緩やかに登ってるニャ」未だ慎重に罠を警戒しながら進む二人。

緩やかに登り道になり少しひんやりしていた洞窟の空気も幾分温度が上がった様な気がしたとき何かが見えた。



「こんな所にあったか」

知矢は”幻惑” と ”回避” の魔道具を制御する大元の魔道具らしきものを見つけた。


それは一応カモフラージュの為か雑多に置かれた木の枝や岩の破片に囲まれぼろきれの下に隠すようにおかれていた。


「トーヤ、早くこいつを操作するニャ」機械系や魔道具などが苦手なニャアラスは知矢へ丸投げである。


「まあまて。こいつも罠ではないか一応な、『鑑定!』 」知矢は鑑定魔法で魔道具らしきものを鑑定した。




『幻惑の結界を張る魔道具魔力供給機。魔結晶を2つ入れる事で同時に回避の魔道具も制御可能。停止させるには魔結晶を取り出す。罠は無し』




どうやら単純な操作で解除できる物の様だ。


「よしこれはそう難しくないぞ。こうして蓋を開けてと」

知矢は魔道具の上部、木製の蓋をゆっくりと開けると中には青く光る魔結晶が魔法陣の中央へ2つ鎮座されていた。

一瞬手を伸ばそうとした知矢だったがふと手を止めてニャアラスを振り返る。


「なあニャアラス。魔結晶が魔法陣の上で動作中に直接触れても大丈夫な物か?」



知矢は日本にいた時に目撃した高圧受電設備の3相数百V 電源の基盤を通電状態でドライバーで端子を取り外して小爆発させて怪我をしていた 電気主任技術者 第1種を持っていると豪語していた電気屋の き◎でん 工事所長がいたことを思い出した。

知矢は施主検査の検査員でそこに居合わせ通りかかっただけであったが数m以上離れていたのに周囲に破片が飛び火花と煙に少し驚いた覚えがあった。


火傷や破片による裂傷だけで済んだが一歩間違えれば大参事であったこの件を重く見た知矢は他の検査員と共に電気工事会社の役員を呼び出し厳重抗議と注意を行ったのだった。



そんな事をふと思い出した知矢は魔力のエネルギー貯留タンクの役割で溜めこまれた魔結晶を作動中に取り外して大丈夫なものかふと疑問に思ったのだった。



「俺にそんな事を聞かれても解らにゃイな」とニャアラスは他人事のような顔で気楽に答える。


知矢は恐るおそる魔結晶へ手を伸ばしてみたが、ビリリ、と感電でもしないかと指をひっこめてしまった。



「ちょっと待っててくれ」そういうと知矢は「コナビ、魔結晶は魔道具の中で作動中に触って抜き取っても問題はないのか」



”ピーン”『魔結晶は魔法陣へ魔力を供給する物であり地球文化における電池同等品と捉えられます。よってこの程度の大きさでは動作中に取り外すことで起きる魔力のキックバックは大変軽微なものになります。 よって問題ありません』



「解ったありがとう」


知矢はコナビの返答に安心し(聞いてよかった)と早速取り外すのだった。



魔法陣が書いて有りその周囲は魔力の流れの影響で淡い青色の光が漂うように見える。そして知矢が魔結晶に触れ1つずつゆっくり慎重に固定された木製のスロットルより引き上げるとその淡い光はゆっくりとその力を失う様に発光を小さくしながらやがて消滅した。


「ふーっ、これで魔道具の効力は停止した訳だ。」知矢は取り外した魔結晶と既に機能を停止した魔力制御の魔道具を無限倉庫へと収納した。



「ニャア、仕組みが良く分からニャイけどこれで結界は解除できたニャ?」


「そのはずだ。一度地上へ戻って森へ再侵入してみよう」


魔道具や機械に疎いニャアラスとこの世界の機器や魔道具に疎い知矢、二人は早速確認のため地上へと戻る事にした。


「どっちから行くか、一度来た道を戻って森の外部から入るか、このまま洞窟を進みおそらく奴らのキャンプ地辺りに顔を出せると予想して進むかだ」


「ニャアここまで来たニャ、なら進むニャ」

相談の結果2人は来た洞窟を戻るのではなくこのまま進むことにした。


この判断が結果的に知矢達を危険から遠ざける事となったのだが今はまだその事を知りはしない。




再び罠に注意をしながら洞窟を進むと緩やかな登坂の先に地上からと思しき明かりが見えてきたのだった。


その光に向かい静かに歩くと

「”ピーン”対人反応です」

コナビの警告と共にレーダーへと黄色い点が表示された。


「ニャアラス待て!」手で制止しながら小声で伝えるとニャアラスも


「何か気配がするニャ」


「ああ、誰かキャンプ地に残留、居残り組がいたようだが・・・人数は2人。しかし今のところ俺のレーダでは危険標示では無いが・・・」



知矢の探知魔法による索敵で明らかに危険な敵意や増悪な者は赤く表示される。見方や知り合いなど敵意の無い者は青だ。

しかしその両者に該当しない未確認で知った者でもなく明らかな敵性とみなされ無い者は黄色に表示される。



知矢とニャアラスは地上へ抜けていると思われる穴へ静かにゆっくりと歩を進め慎重に気配を探る。


地上より差し込む陽の光、その影に隠れながら洞窟の壁に身を寄せて知矢は僅かに外の様子を窺がうと





「ねえねえ、何この魔道具。光が消えたと思ったら外側を覆っていた光の壁消えたんだけど。これって故障ですか」


「私に聞かれても解らん。そもそも奴らが操作していたんだ私の分かるわけが無かろう」





人の声が聞こえてくる。どうやら聞こえてくるのは2人、しかも女性の様だったが南の工作員の仲間が残っていたのだろうか。


知矢はニャアラスへ合図をし静かに後退した。


数m来た道を戻り洞窟の屈曲部に潜むと知矢は


「ニャアラスどうやら2人居残りがいたようだ。女性の声に聞こえたがどうだ」

ひそひそと小声で話す。


「ニャア俺にも聞こえた。どうする2人ならこのまま突入して征圧しちゃうニャ」


「だが相手も解らず出た場所の様子もまだ見えてないんだぞ。このまま出て行っても不利なんじゃないか」

知矢は慎重を期してもう少し様子を窺がう事を提案する。


「そうだニャ! 知矢の魔法で消えながら近づくニャ」

どうやらニャアラスは知矢の魔法”気配遮断”を利用して接近し様子を探ろうと言っているようだ。


「消える魔法なんて知らないぞ。気配遮断の事じゃないか。そうだなそれでもっと接近してみよう。

でも注意しろよ気配遮断の魔法はこっちが声を出したらすぐに効果が消えるからな」


ニャアラスへ魔法の注意を伝えると知矢は魔法を早速行使した。


微かに”ブーン”という空気が振動するような感覚が知矢達を包む。


知矢はニャアラスへハンドサインを送り再び洞窟の出口へと進んでいった。



穴の外はどんな様子なのか

そこに居る者達は何者なのか



慎重に進む二人であった。





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