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始まりの朝1

人は日々の生活の中で、すこしルーティーンから外れたことがあったりすると、嫌な予感がするとか、不吉だとか言って警戒したりする。

たいていは気のせいなんだが、言霊というか、思い込みというか一定の効果があったりもするもので…


この日はいつもより少し遅く起きてしまった。

前日ちょっとギャンブルで勝って、いい気分で酒屋に直行。

朝方まで飲み仲間と飲み明かし、実際寝に戻ったのは一体何時だったのか…


覚めやらない頭を抱え、自室のある2階から1階の事務所兼共用スペースに降りて真っ先に目にしたのは、テーブルに突っ伏してぴくぴくしている元ジャン(ぱっとみわからないくらいに変質している)と、やたらとニコニコしているリア(嫌な予感しかしない)だった。

元ジャンの近くには朝食なのだろう、パンにスープ、簡単なサラダと料理が並んでいる。

まさか…


「おはようございます、アル。今日はゆっくりだったんですねぇ、待っていましたよ。」


「あ、あぁおはようございます、リアさん。」


「ささ、いつまでも立ってないで、座ってくださいよ。ほら、ジャンさん!いつまで寝てるんですか?アルも起きてきましたよ、みんなで朝ご飯にしましょう。」


声色は優しいが、どう見ても失神しているジャンを無理やり起こし、手にスプーンを握らせるリアの姿は鬼気迫るものがある。

動けない、これは動いたら…

長年の経験からくる危機察知能力は決してさび付いたりしていなかったようだ、頭の中で「逃げろっ!!」って自分が叫んでる。


「アル?座ってくださいよ、朝ご飯が食べられませんよ?」


「いや、俺は今日ちょっと食欲が…」


「座れ。」


「はい。」



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