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白木殿失踪!?なのじゃ!

久しぶりの投稿ですが、読んでいただけたら幸いです(´;ω;`)

 (こい)先生の久しぶりの登場が不発に終わってしまったことは記憶に新しいですが、そんなことより(恋先生ごめんなさい)大きな事件が起きてしまったのです!


 ……あの白木君が、なんと失踪してしまったのです!


 失踪というは少し大げさかもしれませんが、白木君は真面目な性格でこれまで彼が休んだ日なんて1度もなかったのですが、そんな彼が急に消え、そして2限目の授業に姿を現すことはありませんでした(その事に気付いたのは僕だけだと思われます)。


 先生も白木君がいる前提で授業をしていたため、周りのみんなも彼がいると思い込んでいるので、誰も気付かないのです!

 

 これがどっかのアホ姫だと僕はここまで大袈裟に騒がないのですが、これが白木君となると話は別です。


 それに急に消えたのもさっきのことが(強制させられた席替えなど)関連しているのかもしれません。

 いや、それが原因で彼のガラスのハートに大きな傷がついたのに違いありません!


 僕は昼休みに入るや否や、白木君が消えたことをサヤ姫ちゃんに言いました。


「白木殿が消えた?」

「そうだよ! 白木君がさっきの授業に出ていないんだ!」

「なんじゃ? 誰かに陰口でも言われたのか?」

「テメェにだよ!」


 惚けた顔のサヤ姫ちゃんに僕は一瞬、殺意が芽生えましたが、今ここで殴りかかっても僕だけが反撃を受けて、痛い目をみると思ったのでやめました。

 

「あの白木君が消えたなんて、余程の理由があるんでしょうね……」


 と、話に入ってきた朋花ちゃん。

 彼女もまるで他人事のように言っていますが、消えた理由は朋花ちゃんも大きく関連していると僕は声を大にして訴えたいのですが。


「そんなことより。私と一緒にご飯を食べましょ」


 すでに朋花ちゃんの中で白木君の存在は消えたらしいですね。はい。


「はぁ~。どこかで合戦でもしとらんかの~」


 サヤ姫ちゃんも机に突っ伏しながら物騒な事を言って、もう飽きてますね。


「あ、そうじゃ! 白木殿に儂の家来になってもらえるか頼んでみるのじゃ! そうと決まったら主よ、儂と共に白木殿の元へ行くのじゃ!」 


 サヤ姫ちゃんは急に立ち上がり、僕の手を掴んで猛ダッシュで教室を出ました。急な展開に僕の反応が遅れ、なす術もなくサヤ姫ちゃんに拉致られましたが、白木君を探しに行くという目的は奇跡的に一致し、僕はそのままサヤ姫ちゃんに拉致られることにしました。


 


 ーーそれから、約5分経過した頃です。

 

「たのもー!」

「うわ! なんだ君達は!? 今は昼休み恒例の放送部によるラジオの時間ですよ!」

「ええい! 儂はそのマイクとやらに用があるのじゃ! そこを退かぬと切り捨てるぞ!」

「ひぃぃ! これが噂の戦国マニア美……グハッ!」


 いや、ホントに申し訳ございません。

 僕はサヤ姫ちゃんの手刀で失神した放送部の方に深く頭を下げました。


「サヤ姫ちゃん! 何もここまでする必要なんてないよ! 見て! この人なんか口から泡出てるよ!」

「儂に歯向かうとこうなるのじゃ。こやつらもこれで懲りてあわよくば儂の家来に……」


 いきなり襲撃するような奴の家来になる人なんて、恐らく戦国時代にもいなかったと僕はこの時、一人で勝ち誇ってるアホ姫を見て思いました。


 さて、放送室に来た理由ですが、そもそも僕がここのマイクを使ったら全校生徒に言ったことが伝わると吹き込んだ僕自身のミスでもありました。

 

 サヤ姫ちゃんは「それじゃ! それを使って白木殿を見つけるのじゃ!」と言って、放送室に直行し、今に至るわけであります。



「主よ。マイクとやらはどこじゃ?」


 こうなってしまったら僕は従うしかありません。僕もサヤ姫ちゃんの手刀で放送部の人達みたいに泡を吹きたくないですから……。


「目の前にある黒い棒みたいのあるでしょ? それに向かって話したら大丈夫だと思うよ」


「ふむ……。これに向かって話せばいいんじゃな?」


 恐らく、さっきの襲撃のあたりからマイクが繋がっているので、僕達の会話は全校生徒に丸聞こえかと思われますが……。それに先生に聞かれていたらここに来るのではないでしょうか? そうなれば、泡を吹いている放送部の人達を見て僕達はその場で現行犯で職員室行き確定です。


 そんな僕の心配を他所に、サヤ姫ちゃんは躊躇することなくマイクに向かって一言。



「白木殿! 決闘じゃあぁぁぁぁ!!」



 ああ、僕はこのアホ姫を早くどうにかしないと、僕の人生がめちゃくちゃになりそうです……。

 


 既にもうなっているのでは? と聞かれたら、僕は否定できませんが……。

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