表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/124

Episode:11

「寮は?」

「居なかった」

「じゃぁ調理室」

「そこもハズレ」

 2人が考え込んだ。


「どっちも居ないとなると、どこだろな」

「んー、あとは海岸とか……」

 ぜんぜん考えてなかった場所が飛び出してきた。


「海岸って、訓練施設の奥の秘密の?」

「あ、そこじゃねーよ。船着場の奥の、岩辿って行けるほう」

 そこはあたしも知ってた。滑って危ないから禁止ってなってるけど、けっこうみんな遊びに行く。もちろんあたしも行ったことあるの。


「あんなとこ、あいつ行くのか。知らなかったよ」

「イマド、けっこう行ってるぜ。よくあそこでデルピスと遊んでる」

「へぇ……」

 すっごく意外。あいつがそんなのと遊ぶ趣味あるとか、ぜんぜん思わなかった。


 デルピスっていうのは、けっこう大きい海の生き物。ぱっと見た感じ魚みたいなんだけど、あたしたちと同じ動物だって話。ちょっとそうは思えないけど。

 ただ魚と違って、すっごく頭がいい。漁に使うところもあるって言う。


「これから行くのか? けど、お前らがアイツ探すなんてどーしたんだよ」

「それがね……」

 起こったことを話す。


「んじゃ、ルーちゃんが行方不明?」

「そうって決まったわけじゃないけど、なんかちょっと、気になっちゃって」

 そう。ルーフェに何かあった、って決まったわけじゃない。でもどうしても気になっちゃう。そのこと話したら、アーマルとヴィオレイがうんうん言いながら頷いてくれた。


「分かる分かる、一度そう思うと、居場所確認するまで落ちつかないよ」

「いやオマエの場合、そういうのルーフェイア限定だし……」

「当たり前じゃないか!」

 2人のいつものやり取り。それ見てちょっと笑ったら、なんだか気持ちが落ち着いたかも。


「そしたらあんたら、イマドんとこ行ってもらっていいかな? あたしらまた、ルーフェ探してみるよ」

「ん、分かった」

 シーモアにそう答えて図書館出てこうとした2人を、あたし呼び止めた。


「ちょっと待って、あのね、これ持ってって」

 ルーフェの部屋から持ち出した太刀を差し出す。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ