表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/124

Episode:01

◇Rufeir


 テストも終わって、あとは春休みを残すだけの昼下がり。あたしはみんなと、食堂でおやつを食べてた。

 中は珍しく、人の姿が少なめだ。きっと上級生が、大規模な演習をしてるからだろう。


「やっぱおじいちゃんのケーキ、美味しいよね」

「うん」

「……ルーフェ、味分かってないかもー?」

 なんかひどい事を言われる。


「でも、美味しいし……」

「じゃさじゃさ、何入ってるかルーフェ知ってる?」

「え……」

 答えに詰まった。


「ほら、やっぱ分かってなーい」

「ミル、それ味が分かってないのと、少し違うってば」

 ナティエスがフォローしてくれたけど、これはこれでなんか微妙な言い方だ。


「ほらあんたたち、騒ぐのいいけどお茶冷めるよ」

「あー!」

 慌ててミルがカップに口をつけて、今度はヘンな顔をした。


「あっつーい!」

「そうかい?」

「だよねぇ」

 シーモアとナティエスは平気な顔してるけど、ミルは猫舌だったみたいだ。


「あつい! ぜーったい熱いってば!」

「熱くなくちゃ美味しくないだろ」

「それ違う、シーモアがヘン!」

「なに言ってんだい」

 いつもの軽快なやり取りに、つい可笑しくなる。


「あー! ルーフェ笑ったな!」

「え? あ、えっと、そういうわけじゃ……」

 慌てて言い訳しようとしたその時、通話石が鳴った。


「あれ、呼び出し?」

「そうみたい……」

 でもいい加減授業は片付いてるし、だいいち先輩たちと一緒に教官も演習島だから、呼び出す人が居ないはずだ。


「何だろね?」

 みんなで首を傾げる。

 と、ミルが手を叩いて立ち上がった。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ