夢で見た話 20240126
山無しオチ無し
兄弟3人で歩いていた
暑くもなく寒くもないいい季節
日が降り注ぐ畑の横の道
田舎の大きな古民家
こんな所にあったかなぁ
人が並んで歩けない位の細い土が剥き出しの道
大きな古い家の生け垣から大きな鉢植えが倒れて道を塞いでいた
起こそうとすると
「一応家の人に一声かけてからにしよう。」
と兄が言う
生け垣の隙間から中を覗くとおばあさんが縁側で1人でお茶をしている
「スミマセン裏の道に鉢植えが倒れているので庭にお邪魔していいですか?」
「あらあら、お客さんなんて本当に久し振り。どうぞどうぞ」
お客さんなんてもんではなく通りすがりで鉢植えを起こすだけなんだけど
「お邪魔します。」
兄が入って行く
お邪・・・おぉ~、よく見たらこの勝手口の入り口の所鳥居みたいだ
なんか神社ってお参りする時作法があったっけ?
337拍子じゃなくてなんだっけ?
偶数回×何回だったっけ?
人ん家だからしなくていっか
とりあえず見られたら恥ずかしいから後ろ手で4+4音がしない様に打っとこ 多い分には良かろう
ヤベ手がズレてた
「早よ来いよ」
お邪魔します。ペコリ
「僕はコッチから押すよ」
あっ逃げた
でっかい花が咲いてるなぁ
朝顔を大きくした様な青紫の綺麗な花が沢山咲いている
ガンダムのラフレシアみたいだ
「そっち持てよ」
ああ、ゴメン。
「「せーのっ」」
よいしょっ。
ふ~
「おばあちゃんこの鉢ココでいいの?移動させるんだったらついでだから持って行くよ。」
うおぃっ!ついでで動かす大きさじゃないぞ
一人で抱えようにも外周が2メートル近くあるんじゃないのか?
という事は3人がかりで運
「じゃぁ、コッチにお願いしようかねぇ」
「分かりました。おーいちょっと入って来てー」
マジか・・・
「ナニー?早よ行こーよ。」
「ちょっとそっち持って。」
「えっ。なんで?イヤだよ。このサイズが3人で持ち上がる訳ないじゃん」
ちょっ、お前おばあさんの前でそんな事言うなよ
振り返るとおばあさんの姿はなく奥の部屋に行ったみたいだ
「一回持ってみて駄目だったら傾けて回して動かそう。下が土だから大丈夫だろう。多分」
「えー、割れたらどうすんのよ…ったく。」
あ、やるんだ?ムリでしょ
空っぽでも3人がかりだろうに土と植物…って高さ2〜3メートルあるんじゃないの?コレ
「いや、意外に持つ所があるから行けそうな気がしてきた」
ウソだ~
!!ウソだっ、なんで3人で持ち上がんの!?
「下ろすよ~。ココだったよね。」
イヤイヤイヤ、オカシイだろう?
なんでフツーに立って運べるんだよっ!?
「あらあら、ありがとうね。麦茶入れたから飲んでってちょうだい。」
「あ、お気遣い無く「ありがとうございます。ちょうど喉かわいてたんだよね。」…ありがとうございます」
ありがとうございます。
うーん美味い
氷は入ってないけどいい塩梅に冷えてる
「美味しー」
「ウマーい」
美味しかったです。ごちそうさまでした。
よし行こ「何か男手がなくて困ってる事は無いですか?」
イヤ、男手がないって決めつけんなや
「そうねぇ。今、煮物作ってたんだけど沢山作っちゃったからちょっと食べてくれると助かるわ。」
あ、コレダメなやつだ
「あ、「食べるー」…いただきます」
そうだね
君達好き嫌いないもんね
食材の好き嫌い激しい上に味付けも好き嫌いがあるんですけど、どうしましょ
って、人ん家に縁側から上がるんじゃないよ
何これ田舎あるあるなの?
「さあさあ座って自分の家だと思ってくつろいでちょうだい。」
あ、すいません手を洗いたいので水道貸して下さい。
「…玄関の横に水道があるから使ってちょうだい。そのまま玄関から入ればいいわよ。」
「すいません。お手洗いを貸して下さい。」
「トイレはその縁側のつきあたりのドアよ。」
「手を洗わせてー」
「洗面所はコッチよ。ついて来て。」
君達初対面の人の家で馴染み過ぎ
外の水道で手を洗って(このアミに入った石鹸って懐かしいなー)ズボンで手を拭いて玄関の引き戸を開けようとすると家の前の道路から車が入って来た
イカン
傍から見たら人ん家に勝手に入ろうとしてる見た事ない男(不審者)だ
玄関を開けるのをやめて車から人が降りてくるのを待つ
「あら、だぁれ?」
おばさんとその娘らしき2人が降りてくる
「…どちら様ですか?」
こんにちは。
こちらのおばあさんに食事に誘われた通りすがりのものです。
「…ウチのひいお婆ちゃんは通りすがりの男の人を誰彼理由もなく家に上げません。」
ひいお婆ちゃん!?見えん!?
あぁ、裏道を塞いでいた鉢植えを起こしたらそのお礼にとお招きいただいたんです。
「えっ、…裏の鉢植えって芙蓉の木を?1人で?そもそも裏道にはみ出すような所には・・・」
あぁ、兄と弟の3人で起こして運びましたよ。意外に持てるもんですね。
「…あとの2人は?」
縁側からお邪魔してますよ。ちょっと外で手を洗いたくて水道をお借りしました。
「っ…それであなたも縁側から入るの?」
いや、玄関から入っていいと言われたのでコチラからお邪魔させてもらおうかなと…。
「っ…失礼しました。」
「あら、祖母がお招きしたのならどうぞお入り下さい。」
おばさんが引き戸をガラガラ〜と開けて招き入れてくれた
祖母?!この人が孫?!娘じゃなくて?間にもう1人いるの?あのおばあちゃんいくつっ?!
お邪魔しまーす。
玄関広っ!土間広っ!屋久杉?の一枚物の衝立?が個人宅にあるの初めて見た!あーなんか緊張してきた
裏から見たら畳も黄色くなってて古い家だと思ってたら玄関と廊下の床なんてなんか光ってるんですけど・・・
「…スリッパをどうぞ。」
ありがとうございます。
ちゃんとサンダルを揃えてっと
…こんなお上品な家に裸足にサンダルって…
まぁ、仕方ないよね
人の家に上がる予定なんてなかったんだし
「…こちらにどうぞ。」
家の中を廊下がL字に通ってるのか
って広っ!えーこんなに裏から玄関まであったかなぁ
廊下と部屋が障子で仕切られてるけど、多分もう4部屋位通ってるよね?
コレ中の部屋が襖で仕切られてて繋がってたら襖スパーンっスパーンってお殿様みたいな登場できそう
「…こちらです。」
うわぁ、障子を開ける前に座ってちょっと開けてとか面倒くさいその動きは礼儀作法の動画で見たことあるぞー
なんだっけ畳の縁を踏まない様に歩くんだっけとか考えてた時が有りました
「先に頂いてるよ。」
「美味しー。」
君達くつろぎ過ぎ
「遅かったね。娘たちに会ったかね。」
お孫さんとひ孫さんには会いましたよ。
「2人だったかい。」
えぇ。この家広いんですね。
「…あんたは気に入られたんだね。」
どっちに?おばさんより若いほうがいいな
手前から2人が座ってるから1番奥の座布団に座る
テーブルの上には煮物等が入った5つの小鉢がお盆の上に並べられてる
沢山って量じゃなくて種類だったの?
食べれなさそうな物はないけど味付け次第だよな〜
いただきまーす。
あっ、ウマ
なんかばあちゃん家の味付けに近いかも?
「おかわりいいですか?そんなにお腹すいてなかったハズなんだけど美味しくて逆にお腹すいてきたかも。」
「僕もコレとコレおかわりー。」
「気に入ってくれて嬉しいよ。でも、おかわりはちょっと待っててね。そろそろ…「…失礼します。」来たね。」
「…松茸の土瓶蒸しとお造りです。」
着物に着替えたひ孫さんが配膳してくれる
いい匂いだ
「えっ、こんなにしていただく訳には「イイ匂ーい。もっとお腹がすいてきた。」本当だいい匂い。」
「もう作っちゃったから食べてちょうだい。声を掛けられて嬉しかったんだよ。お酒も呑んで。」
「良いんですか?初対面なのにこんなにしていただいて。」
「いただきまーす。」
「お風呂も沸かしてるから後で入っとくれ。」
・・・出された物が喉を通らない・・・
いくらなんでもオカシイだろう
旅館でも料亭でもない田舎のお屋敷を通りすがりで声を掛けただけの男達を接待する理由がないとか芙蓉?の植木鉢を持ち運べたとかそんなことよりも!!
さっき別れて5分位しか経ってないのに着物に着替えて髪をアップに整えてなんなら薄っすら化粧までしてるひ孫!!
早着替えでスタッフ総出でとかならワンチャンいけるかもしれないけど!!
もしかしてアレか?!ワンタッチ着物か?!
さっき帰ってきて客人が居る事も知らなかったのに土瓶蒸しと刺し身を用意したであろう孫!!
なんならお湯沸かすだけで時間切れだろうに保温してる味噌汁をだす食堂とは違う次元の、あぁ、いい匂い
・・・ハッ、イカンイカン無意識に土瓶の蓋を開けて匂いを胸いっぱい吸い込んで口の中が涎が出て、って
イカンイカン、蓋を閉めて麦茶を口に流し込む
アレ、さっき麦茶飲み終わらなかったっけ?
2人共。ゆっくりし過ぎたから早く行かないと。
「そんなに急がなくても良いんじゃないかな。」
「せっかく用意してくれたのに悪いじゃん。そもそもドコに行くの?」
ドコに?
どこに?
何処に?
ドコニ向かって歩いてたんだっけ?
アレ、ちょっと待てよ!?
まずドコから来たっけ?!
外は春だか秋だかの過ごしやすい季節だったハズ?!
さっき外から入るときに車から降りてきた2人は長袖を着ていた
さっきまで開け放たれていた縁側の窓は全て閉めてあり雪見障子も締めてある
「どうしたの?食べないならちょうだい。」
ああ全部食べてイイヨ。ヨクハイルネ。
「失礼します。赤身肉の焼き物です。」
見たことない若い女が入ってく来て配膳してくれる
そっかー
さっきから最初に配膳されると思ったらココ上座かー
しまったー
わざとじゃないにしてもおばあさんが入り口近くに座ってるから向こう側からつめて座った結果がココかー
なーんかありそうだよなー
上座って目上の人とかその場で1番偉い人が座るトコだよなー
「母が良くしていただいたそうで大層喜んでおります。」
いえいえ、声を掛けたのもお手伝いを申し出たのも兄でして…。
あんた娘か!?
ひ孫の姉妹じゃなくて?!
見た感じ70代、40代、20代と来たら50代位の見た目かなーと思ってたらそう来ますか?
まさかの70代、20代、40代、20代とは・・・
いつの間に良くしていただいた話を聞いたんだろうねー
君達、美人さんだけど食べながらガン見するのは止めなさい、美人だけど
なーんだっけなー
東北地方の昔話でこんな話あったよなー
迷い家は無人だったハズだし…
でも、一番近いのはソレかなぁ
暑くも寒くもないけどいつの間にかおばあさんの横に長火鉢が置いてあって炭が熾ってる
「…白子の天ぷらです。」
おおぅ!?いつの間にかひ孫が来てた
「…箸が進まない様ですが…?」
あー、うんなんか胸が一杯でね。
白子って冬が旬じゃ・・・
「…礼を尽くされたので精一杯の礼を返しているのですけど。」
えーと、何の話だろうか?
「あなたはしんしょくでほうさいに参ったのでは?」
うん、何を言ってるのか
分かりません。
「…おばあちゃんっ?!」
「うん?姫が招いたんだからそういう事なんだろう。」
「…ひいお婆ちゃん?!」
「どうするね。姫が目を付けたんだから文句はないさね。」
アレ、2人はドコに行ったのかな?
「…お母さん?!」
「自分の事だからあなたが決めなさい。今時そんな時代じゃないし、私なんて免許取ってミニバンに乗ってるんだもの。」
「…申し訳ありませんが今日の所はお引き取り下さい。後日お詫びに伺います。」
えーと、外は寒そうだし2人は何処に?。
「…お連れ様はちょっと食べ過ぎたので時間がかかります。」
なんの?
「…直接お送りします。」
お腹が空いて目が覚めた。
忘れない内に箇条書きであらすじとセリフを書き出して行間を埋めていく。
美味しそうだったなぁ。
今思うと匂いなんてしてなかったよなぁ。
芙蓉の花を調べるとなんか違う様な気がする。
どちらかと言うとハイビスカスの方が近いかも。
オチも何も無い夢だったなぁ。
目が覚めても寝たら続きが見れた。