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転生魔族は恋をする 〜世界最強の魔王、勇者に殺され現代に転生。学校のマドンナに一目惚れし猛アタックする〜  作者: 白い彗星
転生魔王は友達を作る

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写真部の練習



 実に平和的な、写真部の活動。

 しかし、それにも納得のいかない展開というのは、否応なくやってくるものだ。


「やだー! やだやだやだー!」


「もー、先輩! ごねないでください!」


 やだやだと駄々をこねているのは、誰であろうこの写真部の部長、安達 なぐも先輩だ。

 そんな彼女は……いや、俺たちは全員揃って体操服。


 部屋からなぐも先輩を引っ張り出そうとしているのが、あいだ。


「ねーいいじゃん! みんなで写真撮ってようよ!」


「そういうわけにもいかないでしょ!」


 今日は、部活対抗リレーの練習をしようと、あいが言い出した。

 それに異を唱えたのが、このなぐも先輩である。


「ほら、体操服まで来たんですから!」


「私は外に撮りに行くって言うから、動きやすい服装に着替えただけだもん!」


「その件に関してはごめんなさい!」


 最近では、学校内を回って、写真を撮る機会も増えた。

 なので、今日は思い切ってもっと外まで行ってみないか……そう提案したあいは、なぐも先輩を着換えさせることに成功した。


 まあ、つまりは……リレーの練習をさせるために、着替えさせるために嘘をついたわけだ。

 騙される方もどうかと思うが……

 ホントあの人、写真のことになるとバカになるんだな。


「先輩、そんなに嫌なんですか?」


「やだ!」


 隣で苦笑いを浮かべているさなの言葉に、なぐも先輩は即答。

 ていうか、あいも力いっぱい引っ張ってるはずなのにてこでも動かないなこの人……

 結構体感いいんじゃないのか。


「でも、リレーで頑張らないと……」


「リレーなんか頑張ったところで、なんになるっていうのさ!」


「いや以前、写真部の名前を広めるとか言ってませんでしたっけ?」


 部活対抗リレーで目立てば、写真部の名前を広めることができ、入部希望者が増えるかもしれない。

 そのために、いい成績を残したいものだ。


 まあ、目立つだけという意味なら、最下位でも目立つ気はするんだがな。

 それはそれで……あまり、いいとは思えない。

 やるからには、勝ちたいからな。


「そもそも、部活対抗リレーって、どんな感じなんでしょう?」


「そうだな……」


 とりあえず、なぐも先輩を引っ張り出すのは、あいに任せておこう。

 俺は、以前鍵沼が話していた記憶を、思い出す。


「確か部活ごとに、その部活とわかるものを持つもしくは行動しながら、走ると聞いたな」


「その部活とわかるもの、ですか?」


「あぁ。たとえば、テニス部はラケットを持ちながら且つボールをバウンドさせながら走る。

 バスケ部は、ボールをドリブルさせながら走るとからしい」


「へぇ、おもしろそうですね。

 だとすると……写真部は、カメラを持ちながらでしょうか」


 おそらくは、それに近い形になるだろう。

 文化系の部活は、なにかを持ちながら走るだけ、というパターンが多い。

 運動系は行動も含めるため、ここで一応運動系文化系で差別化はしてあるのか。


 しかし、改めて考えてみると……なかなかに、変わったリレーだな。

 リレーとは言うが、実際に順位はあまり関係ないんじゃないだろうか。


「うぅ……」


「はぁ、はぁ……もー、二人も手伝ってよ!」


「おー、おつかれ」


「あはは、ごめんねあいちゃん」


 そう話しているうちに、あいはなぐも先輩を引っ張り出すことに成功。

 後は、グラウンドまで連れ出してしまうだけだ。


 さて、グラウンドの様子は……


「おぉ、走ってる走ってる」


 なかなか、いやかなりの数の生徒が、練習に励んでいる。

 個人競技、部活対抗競技、クラス対抗競技……それぞれ、練習するものも者もたくさんだ。


 嫌がるなぐも先輩も、もうさすがに腹をくくったのか、無駄な抵抗はやめていた。


「じゃあ、バトン渡しの練習からしようよ!

 あ、その前に誰がどのくらい走れるかの確認かな」


「うん!」


「はぁー……ホントに、もう私運動嫌いだから。下手でも文句言わないでよ」


「言いませんって」


 いくら運動が嫌いだとは言っても、しょせんは走るだけだ。

 なんとでも、なるだろう。


 そして、ひとりひとり走ってみたわけなのだが……


(おそ……)


(遅いな……)


(お、遅いです……)


 おそらく俺たちは、みな同じことを思っていただろう。

 なぐも先輩の走りを見ての、感想だ。


 とりあえず五十メートルを順に走ってみた。

 順位は速い順にあい、俺、さな……そして、なぐも先輩だ。


「……」


 さなが、すごく申し訳無さそうというか、悲しそうというか、とにかくそんな顔をしていた。

 正直さなも遅かったが、なぐも先輩はさなが心配してしまうくらいに遅かった。


 まず、フォームがめちゃくちゃだ。

 走るのがこんなにめちゃくちゃな人、初めて見た。


「はぁ、はぁ……ぜぇ、ぜぇ……」


 そして、五十メートルでこんなに息を乱している人も、初めて見た。

 過呼吸なるんじゃないだろうな。


「お、お疲れ様です先輩」


「はぁ、はぁ……!」


 返事ができないほどに、いっぱいいっぱいなのか……

 あまり、女の子が見せちゃいけない表情をしている気がしている。


 しかし、リレーは一人どの距離を走るのかは知らないが……

 大丈夫だろうか、これ?

ここまで読んで下さり、ありがとうございます!

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