体育祭の準備
さなとのデートが終わり、次の週の学校。
結局俺からはさなに連絡することはなく、またさなも俺に連絡してくることもなかった。
なので、デートの後初めて話すことに。
登校中、さなと出会い互いに挨拶を交わす。
「今日は、いい天気だな……」
「は、はい……そうですね」
おかしいな、なぜかこんなにも緊張する。
胸のあたりが少し苦しい感じだ。
「よっ、お二人さん!」
「おはよ、さなちゃん、光矢クン!」
その後、あいと鍵沼とも合流。
鍵沼は、懲りずにデートの件でからかってきたので、殴っておいた。
それから、なにかが劇的に変わったと言うわけではない。
ただ、さなとの距離が以前より近くなった気がする。
あまりおどおどしなくなくなったというか。
少しは、慣れてくれたということだろうか。
それからの日は、俺にとって充実したものとなった。
学校の授業は相変わらず簡単なものでつまらないが、学校に行けばさなやあい、一応鍵沼もいる。
放課後には部活、そして……
「やっぱり体を動かすのは気持ちいいよなぁ!」
日が経つにつれ、体育祭の準備として体育の授業が増えた。
同時に、毎日のように鍵沼のテンションが高くうざったくて仕方ない。
まあ、俺も体を動かすことは嫌いでは、ないが……
「はぁ、ふぅ……」
「さなちゃん、前より体力ついてきたよね!」
「そ、そうかな……?」
さなはと言うと、日々の授業のおかげで体力がついてきたようだ。
頑張っている彼女の姿というのも、なかなかに目を見張るものがあるな。
「俺はリレーに出るから、めちゃくちゃ走り込みしてるよ」
「ふーん……そういやお前、結局陸上部に入ったんだっけ」
「今更!?」
鍵沼は、複数の部活を見て回ったが、結局のところ高校でも陸上部に所属することにしたらしい。
ま、走るのが好きらしいし、性に合っているのだろう。
そんな鍵沼は、それぞれがなんの種目に出場するかを決めるときに、迷わずリレーを選んだ。
「初めての高校での体育祭、張り切っちまうよな!」
「あぁ、そうだな……」
「んだよ、ノリ悪いなー」
悪いが、俺は鍵沼ほど熱くはなれそうもない。
もちろん、やるからには勝つつもりだが。
さて、俺はなんの競技に出るんだったか……
その日は、なんでもいいと言ってしまい意識は別の所に飛ばしていたから、実はまだ知らない。
誰かに聞けば教えてくれるんだろうが、それすらも面倒くさい。
「……それにしても」
最近は、他クラスも合同で授業することも多くなった。
一年は体育祭までの期間が少ないから、多少他クラスと重なっても授業を受けさせたいということらしい。
それ自体に、問題はない。
最近、俺が気にかかっていることがある。
「……また、か」
それは、他クラスとの合同授業が始まってから……妙な、視線を感じるのだ。
その視線の正体は、知れないが……以前デートを尾行してきた、あいや鍵沼の時のようなものと似ている。
つまり……俺を、監視するような、視線だ。
あまり、いい気はしない。
「……」
それも、最初のうちは気のせいかとも思ったが……
どうも、あるクラスと一緒の時に、視線を感じるのだ。
何者かが、俺のことを見ている……
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