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転生魔族は恋をする 〜世界最強の魔王、勇者に殺され現代に転生。学校のマドンナに一目惚れし猛アタックする〜  作者: 白い彗星
転生魔王は友達を作る

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いざ入部へ



 写真部への入部は、残念ながら断念することにする。

 そう、言い出そうとしたところへ……さなが、とんでもないことを言い出した。


「え……ほ、ほんとに?」


「はい! 入部します、私たち!」


 やはり聞き間違いではない……入部すると。しかも、私たちと。

 俺とあいも、カウントされている。


 一方、さなの言葉を聞いたなぐも先輩はというと……


「やった! これで本当に、あと一人だ!」


 と、喜んでいた。

 さっきまで俺たちのことを、強制的に部員にはめ込んでいたような気がしたが……

 あれは、冗談だったのだろうか。


 なんにせよ、さなが写真部に入部すると言ってしまった時点で、話は動き出してしまう。


「さ、さなちゃん……!」


 あいは、驚いたように立ち上がる。

 彼女もまた、俺と同じように現実を受け入れがたいとしている様子。


 まさか、友人に強制的に部活に入れられるとは、思っていなかったのだろう。

 それも、こんな危ない人物のいる部活に。


「あ……あいちゃん、だめだった、かな?」


「だめじゃないよ!」


 抗議しようとしたあいであったが、即落ちだった。

 それでいいのか。


「いいのか」


「まあ、最初から、興味がなかったら来てはいないわけだし……」


 一応、本人が納得しているならばそれでいい、か。

 しかし、いくらさなとはいえ、俺まで巻き込まれてはたまらない。


「さな、俺は……」


「こ、光矢くんは……写真に、興味、ない、ですか?」


「ある。めちゃくちゃある」


 ……仕方ない。写真に興味がある、それは嘘ではないのだ。

 決して、さなの瞳にやられてしまったわけではない。

 違うぞ、あい、そんな目で俺を見るな。


 すでに出してしまった言葉は、引っ込めることはできない。


「ほんと、ほんとに!?」


「……仕方ないか」


 こうなってしまっては、やっぱり入部はやめる、と言うのは言いづらい。

 それに、先輩の性格がアレなだけで……他は、問題はないのだと思う。


 加えて、考えようによっては、だ。

 現在部員は四人。廃部を免れるためにしても、あと一人。

 少ない部員数ならば、結果的に俺とさなが一緒にいられる時間が、増えるのではないか。


 うん、そう考えれば……


「悪くないかもな」


「じゃ、じゃあ、さ、早速入部届に、さ、サインをお願い!

 うぇへへ、お願い!」


 ……やっぱり性格に難ありか。


 ともかく、俺、さな、あいはそれぞれ名前を書く。

 ……こうして並べてみると、さなの字はきれいだ。字がきれいな人は、性格もきれいだと聞いたことがある。

 真偽の程は知らない。


「ふむふむ。えー……

 如月 さなちゃん。

 光矢 真尾くん。

 静海 あいちゃん、と」


 入部届を持ち上げ、そこに書かれた名前をまじまじと見つめている。

 眼鏡でよく見えないが、目元が潤んでいるようにも見える。


 念願の新入部員に、感極まって泣いている……といったところか。

 願いが叶ってなによりだ。


 ともあれ……これで、写真部に入部することになったわけだ。


「体験入部とやらもなにもしてないが……まあ、いいか」


 さなもなぐも先輩も嬉しそうだし、まあいいか。

 二人が喜ぶさまを、俺とあいはじっと見つめていた。


「よかったの、光矢クン。別にさなと同じ部活にしなくても、よかったんだよ?」


「その言葉、そのまま返させてもらうぞあい」


「うーん……まあ、本当に嫌だったらそもそも来てないってのは本音だし。

 あの先輩もなかなかおもしろい人だから、退屈はしないかなって思ってね」


「そうか」


 あいも、なかなかに肝が座っているというか……

 受け入れる姿勢が、すごいな。


 流れに逆らっても、無駄だと悟ったのだろうか。


「俺も、なんだかんだここなら面白そうだと感じたからな」


「そっか。ま、お互い苦労しそうだけど、頑張っていこうよ」


「ん」


 微妙に危ない雰囲気の先輩がいるが、だからこそ面白さを感じられるかもしれない。

 そんな、危ない雰囲気の先輩と、さなはなぜか意気投合している。


 なにか、通じ合うものでもあるのだろうか。

 正確真反対っぽいのに。


「……部活見学から、まさか初日で入ることになるとはな」


 こうして俺、さな、あいの三人は、これからの高校生活を写真部で過ごすこととなった。

 しかも、今年中にもう一人メンバーを集めないと、廃部になってしまう……


 ……考えてみたら、先輩は来年卒業するからいいとして、俺たちはなんとかしないと、来年には写真部はなくなってしまうではないか。


「はめられた……!?」


 いや、そこまでの考えはない……だろうとは、信じたいが。

 結果的に、俺たちが頑張らないといけないのでは、ないだろうか。


 さなはその辺り、気がついて……


「へー、如月ちゃんは写真経験者なのか!」


「そんな、たいしたものではないですよー」


「いやいやー、経験者がいるってのはいいと思うよー! なんというか、心強い、みたいな!」


「あははは」


「……なさそうだな」


 さなは単純に、親切心から、入部を決めた……ということか。

 どうやらなぐも先輩的には、自分が卒業するまでではなく、その後も写真部が続いていってほしいみたいだからな。

ここまで読んで下さり、ありがとうございます!

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