表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

三題噺

三題噺第19弾「入学式」「幻」「憂鬱な才能」

作者: 音奏

 今日は“入学式”。


「どいてどいてどいてぇぇぇぇぇ!」


 登校中の俺は後ろを振り向くと、自転車で突っ走ってきた女子学生から追突事故をもらった。


「イテェ!」


「どいてって言ったのに、どかなかった君が悪いんだからね」


 これは俺が悪いのか? あきらかにぶつかってきた方が悪いだろ。


「いや、明らかにお前が悪いだろ。自転車なんだし」


「しかたないじゃん。ブレーキ壊れてるの忘れてて止まれなかったんだよ」


「足で止めれたよね! 実際止まってるし」


「君にぶつかったおかげで止まったんだよ。感謝してる」


 なんていう女だ。昔から女難のそうが出てる“憂鬱な才能”があったんだった。これもこの才能のせいか。


「じゃ俺いくから。入学式間に合わなくなる」


「入学式なら一緒の学年だね。一緒に行こう。そうしよう」


「はぁ!? なんで自転車にぶつかられて、一緒にいかないといけないんだ! 一人で勝手に行け!」


「いいじゃん、ぶつかった仲なんだし、一緒に行こうよ。ねっ、決まり!」


 勝手に決められて、勝手に一緒に行く羽目になった。


 歩いていると、頭痛がしてきて、頭がクラクラしてきた。

 そう、さっき自転車にぶつかったときに頭を打ったのだ。

 その影響で学校に行く途中倒れてしまって、救急車に運ばれたのだった。


 入学式に出るのは“幻”に終わり、病院のベッドの上で新たな学校生活を迎えた。

 あの女、ぜってぇゆるすまじ。

お読みくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ