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生まれ変わった
「じゃあ行ってきまーす!」
「あっこら!なんてものを咥えているの!?」
ごめんなさいお母さん。今はそれどころじゃないんだ!
学校に遅刻するかしないかの重要なところなのよ!
そして私は愛用の自転車に乗りペダルを回す回す回す回す。まだまだ回す。
そしてブレーキをかけるも間に合わず私は、交通量の多い十字路に突っ込んだ。
黒く染まっていく意識の中から、聞こえてきたのは「このバカ!」という怒ったような、泣いているような呆れているような家族の声を聞いたのだった。
「オギャーオギャー」
「おめでとうございます!元気な女の子です!」
私は生まれ変わったようです。