二粒の滴。
十一月の、午後四時半の西の空。
すべてがセピア色に染まり、
時が歩みを止める。
村祭りの神輿の太鼓。
刈り終えたばかりの稲穂の香り。
部活帰りの土手の分かれ道。
十一月の、午後四時半の西の空。
光も、音も、美しさも、性欲すらも、
すべてが溶け込んだ、
透明で、透明で、透明なセピア色に羽ばたけば、
失われたはずの二粒の滴が、
透き通った二粒の熱量が、
胸の内側で輝きを放った。
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本作は、自作ギター曲×映像×詩の新感覚コラボ?作品、
YouTube動画「二粒の滴。」
https://youtu.be/pg8N8GelmuQ
の詩の部分となっています。
上記アドレスにて、ご視聴くだされば幸いです。
パン大好き