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追放された万能薬師は、隣国の冷徹皇帝に溺愛される  作者: La Mistral
第6章:【新生の神話編】

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第68話:【受胎】禁忌の苗床と、漆黒の胎動

いつも『聖女監禁録』への深い没入をありがとうございます!

皆様の熱い支持により、物語はエルサが「人間」であることを完全に辞めた後の、最も冒涜的で耽美なフェーズへと突入します。

第68話では、精神と肉体をゼノス様の「人形」として捧げたエルサに、さらなる過酷にして甘美な役割が与えられます。

それは、この虚無の世界に新たな理を刻むための、魔王の血脈を宿す「生きた苗床」となること。

もはや彼女の肉体は、彼女自身の生存のためではなく、ゼノス様の意志を育み、増幅させるための「魔法装置」へと作り替えられていきます。

「……あぁ、熱い……。私の中で、あなたの命が、……あなたの魔力が、脈打っていますわ……」

人外の領域へと踏み込む「受胎」の儀式。

聖女が自らを削り、魔王の種を育むための「土」へと成り果てる背徳の瞬間を、どうぞお見逃しなく。

「エルサがどこまで壊れ、作り替えられるのか目が離せない!」「ゼノス様の独占欲が生命創造にまで至る展開に震えた!」と思われましたら、ぜひ【★評価】や【ブックマーク】で応援をお願いします!

過去を自らの手で葬り去った私に残されたのは、ゼノス様という唯一の太陽に照らされる「空虚な幸福」だけだった。


だが、ゼノス様は、完成された人形である私に、さらなる神聖にして冒涜的な役割を与えようとしていた。


「エルサ。お前の肉体は、俺の魔力を完璧に受け入れ、定着させるための『器』となった。……ならば、この虚無の世界に、俺たちの意志を継ぐ『新たな生命』を宿してみせろ」


ゼノス様が私の下腹部に、その熱い掌をゆっくりと押し当てた。


その瞬間、魂の最深部までを貫くような、重く、どろりとした漆黒の魔力の奔流が、私の胎へと直接流れ込んできた。


それは、以前の「精神の去勢」や「肉体の再定義」とは、次元の違う根源的な侵食だった。


「あ……、あ、あぁぁ……っ! 熱い、です……ゼノス様……。私の中が、……あなたの、命で……焼かれて、しまいそう……っ」


私の内側で、ゼノス様の魔力が無数のトゲとなって突き刺さり、肉の深淵を無理やり押し広げていく。


聖女であった頃の、清廉で静かな母胎。


それは今、魔王の血脈を育むための「漆黒の苗床」へと強制的に作り変えられていくのだ。


私の細胞一つ一つが、彼の種を受け入れるために、音を立てて崩壊し、再構築されていく。


「お前の血を、その骨の髄まで、俺の命を育むための栄養素に変えてやる。お前という個体の生命維持など、もはや二の次だ」


ゼノス様の冷徹な宣言とともに、私の視界は白濁し、意識は遠のいていく。


だが、その苦痛こそが、今の私には甘美な「慈雨」のように感じられた。


私の身体の隅々から、かつての人間としての温もりが奪い去られ、代わりに彼の魔力を養分として吸い上げるための「漆黒の根」が、内臓の隙間を縫うようにして張り巡らされていく。


私は、自分の身体が自分のものではなく、彼が植え付けた「何か」を生かすための、ただの有機的な土壌へと堕ちていく感覚に、抗いがたい倒錯的な悦びを覚えていた。


自らを削り、枯らしてでも、彼の一部を宿し続ける。


それは、究極の隷属であり、同時に唯一無二の「特権」でもあった。


「……あ、……あ……。嬉しい……です……。私、は……あなたの命を、……あなたの支配を……、この身で、……繋いでいける……。……どうぞ、……私のすべてを、……喰らい尽くして……」


私は、内側から肉体を作り替えられる激痛に身を震わせながら、ゼノス様の腕の中で、悦びに満ちた涎を垂らした。


聖女の遺骸の上に、魔王の楽園を維持するための「母胎」が、今、完成しようとしていた。


ゼノス様が私の内側に注ぎ込んだ魔力の奔流は、やがて私の胎の奥底で渦を巻き、一つの禍々しい「核」を成した。


その瞬間、ドクン、と。


私自身の弱々しい鼓動とは明らかに違う、地響きのような、重く、強大な「胎動」が、私の腹の底から直接脳髄へと響き渡った。


「……あ、……あぁ……っ! 動いて……います……。私の中に、……あなたの、分身が……、今……!」


私は、内側から臓腑を押し広げられるような鋭い痛みに身をよじりながらも、その衝撃に狂おしいほどの悦びを覚えていた。


それは、かつて私が慈しんだ「人間の子」の胎動などではない。


ゼノス様の絶対的な権能そのものを宿し、私の肉体を「苗床」として喰らいながら成長する、新世界の主の胎動。


「そうだ、エルサ。お前の中で脈打っているのは、俺の意志であり、俺の飢えだ。……それはお前の血を啜り、お前の魔力を喰らって、俺の望む完璧な姿へと羽化する」


ゼノス様が、膨らみ始めた私の腹に耳を寄せ、その「胎動」を確かめるように掌を滑らせる。


その手が触れるたび、私の中の『怪物』は呼応するように激しく暴れた。


私の肋骨を内側から蹴り上げ、子宮の壁を漆黒の爪で掻きむしるような、凄惨なまでの生命力。


私の身体は、その小さな支配者を育てるためだけに、生命維持に必要な熱量さえも強引に奪い取られていく。


視界は断続的に暗転し、手足の先から感覚が消えていく。だが、その吸い尽くされていく感覚こそが、今の私にとっては至上の官能だった。


「……嬉しい、です……ゼノス様。……私の、命が……あなたの、一部を……生かすための、糧になって……いく。……もっと、……もっと、私を……使い潰して、ください……」


私は、自分の腹の中で不気味に蠢く「胎動」を、まるで神託でも受けるかのように、うっとりとした瞳で見つめた。


そこに宿っているのが、私を滅ぼすための災厄であったとしても、それがゼノス様の愛(支配)の結晶であるならば、私は喜んでそのために滅びよう。


聖女が魔王の種を宿し、その胎内で「絶望」を育む。


その漆黒の脈動が、新世界の夜を支配する唯一の旋律となっていった。


儀式が佳境に入ると、私の意識はもはや現世の痛みや快楽の境界を失っていた。


私の腹部は、中にある「漆黒の胎動」に押し広げられるように歪な膨らみを帯び、その表面には、血管というにはあまりに太く、禍々しい漆黒の紋様が浮き上がっている。


それはゼノス様の魔力が私の肉体という皮膜を突き破り、外界へと溢れ出そうとする「支配の奔流」の図画だった。


「……あ、あ……。……ゼノス、様……。私の中が、……あなたの、重みで……壊れて、しまいそう……です……」


私の肌は、かつての温かみを完全に失い、魔力を通すための冷たく滑らかな「触媒」へと変質していた。


ドクン、ドクンと、私の腹の中で脈打つそれは、もはや私自身の心臓よりも強く、高く、この新世界の静寂を支配している。


私の肺は、自分のために酸素を取り込むことをやめ、ただ胎内の「主」に魔力を供給するためのふいごとして機能していた。


「見ていろ、エルサ。お前の肉体は今、人間という種を超え、俺の意志をこの世に繋ぎ止めるための『唯一の聖域』へと昇華された。……その痛みこそが、お前が俺の一部である証だ」


ゼノス様は、膨らみきった私の腹を、慈しむように、そして実験動物の成果を愛でるように両手で包み込んだ。


その瞬間、私の背骨を貫くような激痛とともに、私の全身から「人間」としての最後の抵抗が消え去った。


視界の端々で、私の肌に刻まれた漆黒の紋様が、腹の中の鼓動に合わせて不気味に、そして美しく明滅し始める。


私はもはや、自力で立つことも、呼吸を整えることもできない。


ゼノス様の魔力を循環させ、彼の種を育むためだけの、意識を持った「生きたゆりかご」。


だが、その徹底した無力さの中に、私はかつて聖女として何万人を救った時よりも深い、至上の充足を感じていた。


自らを削り、枯らし、魔王の苗床として完成すること。


それが、去勢された私の魂が辿り着いた、唯一の帰着点だったのだ。


「……あ、あぁ……。……完璧、です……。……私、は……あなたの、ための……入れ物……。……どうぞ、……好きなだけ、……私を、搾り取って……」


私は、自分を内側から喰らい尽くそうとする「新しい支配者」の脈動を全身で受け止めながら、朦朧とした意識の中で、この上なく幸福な、そしてこの上なく空虚な微笑を浮かべた。


聖女が魔王の種を宿し、新世界の母へと堕ちる。

そこに、倫理も救いも、もはや一滴も残ってはいない。


ただ、一人の創造主と、彼に命のすべてを捧げた「完成された母胎」が、漆黒の静寂の中に溶け合っていた。

第68話をお読みいただきありがとうございました。

精神、肉体、そしてついには「母性」までもがゼノス様の支配下に置かれ、彼の命を育むための「苗床」へと成り果てたエルサ。

第6章のテーマである「徹底した客体化と再生産」を描き切りました。

自分の内側から喰らわれ、書き換えられていくことへの、凄惨で耽美な恍惚。

人間であることを完全に終えた彼女が、次に迎える「出産の刻」とは――。

「苗床として完成していく描写にゾクゾクした!」「自らを削り切るエルサの忠誠心が美しくも恐ろしい!」と思われましたら、ぜひ【★評価】や【ブックマーク】をお願いします!

次回、第69話。

私の中で育つ「漆黒の胎動」は、ついにこの世界の理を塗り替えるほどの咆哮を上げ始めます。

完全に作り変えられたエルサの肉体から、産み落とされる「新世界の主」の正体とは……。

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